ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

2020-05-15(Fri)

Stay Home39日目。日の移り行くのが早く感じられるようになっている。一日のうちにやりたいことがあれこれとあって、考えていても出来ないでしまうことも多い。かなり無駄な時間も過ごしてはいるわけだけれども、一日の過ぎるのが早く、もっと一日が長くなら…

『ラ・ジュテ』(1962) クリス・マルケル:脚本・撮影・監督

ラ・ジュテ -HDニューマスター版- [DVD]発売日: 2010/01/27メディア: DVD クリス・マルケルは一般にドキュメンタリー映画の監督として知られているのかと思うが、たんじゅんにその枠に収まり切ることのないアーティストである。この『ラ・ジュテ』という作品…

2020-05-14(Thu)

Stay Home38日目。このところ、発表されるその日のCOVID-19感染者の数がかなり少なくなり、そろそろ「緊急事態宣言」も解除するのではないかという空気だが、そもそもの感染を判断するPCR検査の数が圧倒的に少ないらしく、1日に百件に満たない検査しかや…

『プードルの身代金』パトリシア・ハイスミス:著 岡田葉子:訳

プードルの身代金 (扶桑社ミステリー)作者:パトリシア ハイスミス発売日: 1997/01/01メディア: 文庫 今までに読んだパトリシア・ハイスミスの作品では、いちばん絶望的な内容かもしれない。主人公の若い警官のクラレンスの姿が、『一九八四年』のウィンスト…

2020-05-13(Wed)

Stay Home37日目。今日も気温が高くなったという。午後からは室内にいても暑さを感じたので、エアコンのスイッチを入れた。天気がいいのでニェネントはリヴィングに来て、出窓に跳び上がってしばらくは外を眺めていた。 ネコが窓の外をじっと眺めるというの…

『一九八四年』ジョージ・オーウェル:著 トマス・ピンチョン:解説 高橋和久:訳

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)作者:ジョージ・オーウェル発売日: 2009/07/18メディア: ペーパーバック 「ディストピア小説」の古典だが、ようやく読んだ。ジョージ・オーウェルの名は、若い頃にそのスペイン内戦ルポ『カタロニア賛歌』によって知っ…

2020-05-12(Tue)

Stay Home36日目。今日も「検察庁法改正案」の話題がツィッターをにぎわし、「#検察庁法改正に抗議します」というハッシュタグに600万件を越えるツイートがあったという(わたしもやった)。昨夜のNHKニュースでも取り上げられていたぐらいだが、芸能…

『クリーピー 偽りの隣人』(2016) 前川裕:原作 黒沢清:脚本・監督

クリーピー 偽りの隣人発売日: 2016/11/02メディア: Prime Video ということで、昨日観た『CURE』に非情に似通った構造を持つ作品。前川裕という人による原作があるようだが、黒沢清と、やはり映画監督である池田千尋によって書かれた映画脚本は、原作からか…

2020-05-11(Mon)

Stay Home35日目。今日は気温が上がるだろうと朝の天気予報が語っていた。手持ちの内服薬がなくなるので、今日は内科クリニックへ行かなくてはならない。現金の持ち合わせも心細くなったので、クリニックへ行く前に預金をおろしておかなくては。 午前中に買…

『CURE』(1997) 黒沢清:脚本・監督

CURE発売日: 2013/11/26メディア: Prime Video 鮮烈な演出と映像、そして通常の犯罪ミステリーを越えた、サイコ・ホラーとも言える作品としてエポックメイキングだった。ちょうど「ジャパニーズ・ホラー」の興隆してきた時期の作品だけれども、今でも単なる…

2020-05-10(Sun)

Stay Home34日目。昨日、黒沢清監督の『クリーピー 偽りの隣人』を観たのだけれども、観終えると「これって、『CURE』の<ヴァージョン>だなあ」と思うことになり、比較するために今日はその『CURE』を観た。で、順番としてまずは『CURE』の感想を書いてか…

2020-05-09(Sat)

Stay Home33日目。朝は多少曇っていたけれども、昼頃には晴れた。このところ外にも出ないで着たきりスズメ状態だったけれども、午前中に風呂に入ったあとに久々に洗濯をし、ちょっと衣替え的な着替えをした。 午後から久しぶりに外出し、伸ばし伸ばししてい…

『映画の巨人 ジョン・フォード』(2006) ピーター・ボグダノヴィッチ:監督

原題は「Directed by John Ford」で、映画監督デビュー間もないピーター・ボグダノヴィッチによって、まずは1971年に完成された。ボグダノヴィッチはこれに先立って1967年にジョン・フォードへのインタビューによる本を出版していたという。 予算不…

2020-05-08(Fri)

Stay Home32日目。過ごしやすい、いかにも「春」という一日だった。ほんとうはお散歩などに歩いてみたかったが、けっきょく、部屋から一歩も出ない日になってしまった。ただ、同居者のニェネントのことを「今、どうしているだろうか」と追い、フォローするの…

『フューチャー・ライフ』ミッシェル・サロモン:編 辻由美:訳

この書物がフランスで刊行されたのは1983年。そして邦訳が出たのは1985年。古い本である。ミッシェル・サロモンという編者が、20人の医学者、生物学者などなどと対話を行った記録である。テーマになったのは、20世紀の前半は物理学の時代だった…

2020-05-07(Thu)

Stay Home31日目。 わたしはこうやってずっと「Stay Home」と書きつづけているけれども、(当たり前のことだけれども)これはじっさいのところ他人に「いっしょにやりましょう」とか呼びかけるようなものではなく、あくまで個人的なことでしかない。そして、…

2020-05-06(Wed)

Stay Home30日目。つまり「緊急事態宣言」から1ヶ月が経過した。そもそも1ヶ月経った今になっても、PCR検査体制というものがまるで不十分というか、安倍首相はその1ヶ月前に「1日2万件の検査」を可能とするとのたまったのだが、いまだに実行されてい…

『ケルジェネツの戦い』(1971) イワン・イワノフ=ワノ/ユーリ・ノルシュテイン:監督

共同監督のイワン・イワノフ=ワノという人は、ノルシュテインのお師匠さんであり、『せむしのこうま』や『森は生きている』などの演出で知られる名匠で、つまりこの作品は師弟での共作というかたち。どうもノルシュテインの第一作『25日・最初の日』に感…

2020-05-05(Tue)

Stay Home29日目。このところようやく、以前ほどには間食を取らなくなり、ホットケーキも2日ほど焼いていない。今日は昨日につづいて買い物にも出なかったし、また一歩も家から外に出ない日になった。 最近はずっと、朝の4時ぐらいに目覚め、夜は8時には…

『25日・最初の日』(1968) アルカージィ・チューリン/ユーリ・ノルシュテイン:監督

ユーリ・ノルシュテインのデビュー作だけれども、美術監督のアルカージィ・チューリンとの共同監督で、1917年のロシア革命をモティーフとしながらも、この時代のロシア・アヴァンギャルド芸術へのオマージュを捧げる作品になっている。 おそらくは背景の…

2020-05-04(Mon)

Stay Home28日目。今日はまた夕方から安倍首相の会見がテレビで放映され、「緊急事態」は5月31日まで延長されることが発表された。これも5月半ばで状況によっては解除されることもあるとしたけれども、そもそもPCR検査も行き届かず、いったいどのくら…

『世にも怪奇な物語』(1968) エドガー・アラン・ポー:原作 ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニ:監督

世にも怪奇な物語 (字幕版)メディア: Prime Video エドガー・アラン・ポーの作品を、3人の映画監督がそれぞれ映像化したオムニバス映画だけれども、その3本をつづけて観て、そこまでにエドガー・ポーの作品世界を映像化しようとしたものとも思えない。まあ…

2020-05-03(Sun)

Stay Home27日目。体温は35.9度。今日も気温が上がって、半袖Tシャツで一日過ごしたけれども、寝るときにはさすがにちょっと寒くなった。今日もリラックスした一日で「自粛疲れでストレスを抱えて日々を過ごしていらっしゃる皆様、申し訳ない」という感じで…

2020-05-02(Sat)

Stay Home26日目。体温は36.2度。夢をみて、それは宇都宮で設計の仕事をしていた頃の夢で、わたしはちょっとしたことで設計ミスをしてしまっていた。上司のTさんに、「すみません、気のゆるみがありました」と謝るのだ。 昔の仕事の夢をみるというのはとて…

『木になった亜沙』今村夏子:著

木になった亜沙作者:夏子, 今村発売日: 2020/04/06メディア: 単行本 「木になった亜沙」「的になった七未」そして「ある夜の思い出」の短編3篇を収録。印象としてはどれも意外とストレートなファンタジーという感じで、今までの今村夏子の作品にあった、ど…

2020-05-01(Fri)

Stay Home25日目。体温は36.5度。ついに5月になったが、COVID-19をめぐる事態は好転したとはいいがたいだろう。というか、今の状態ではどのようになったら「事態が好転している」といえばいいのか、それこそ感染者がゼロになるのを待つつもりなのだろうか。…

2020年4月のおさらい

Book: ●『妻を殺したかった男』パトリシア・ハイスミス:著 佐宗鈴夫:訳 ●『生者たちのゲーム』パトリシア・ハイスミス:著 松本剛史:訳 ●『ペスト』アルベール・カミュ:著 宮崎嶺雄:訳ホームシアター: ●『アンドレイ・ルブリョフ』(1967) アンドレイ…

2020-04-30(Thu)

Stay Home24日目。体温は36.3度。この連休は、東京都によって「ステイホーム週間」にしましょうとか言われているようだ。わたしはもう24日間もステイホームやっているが。 ただ、こうやって都民に訴えかけ、毎日のように会見を開く小池都知事は、その政治…

『ペスト』アルベール・カミュ:著 宮崎嶺雄:訳

ペスト (新潮文庫)作者:カミュ発売日: 1969/10/30メディア: ペーパーバック 知らなかったが、カミュという作家はそれほどに小説作品を書いておらず、『異邦人』(1942)の次がこの『ペスト』(1947)。そのあと『転落』と短篇集『追放と王国』があるくらいのもの…