ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2020-05-10(Sun)

 Stay Home34日目。昨日、黒沢清監督の『クリーピー 偽りの隣人』を観たのだけれども、観終えると「これって、『CURE』の<ヴァージョン>だなあ」と思うことになり、比較するために今日はその『CURE』を観た。で、順番としてまずは『CURE』の感想を書いてから、そのあとに『クリーピー』の感想を書きたい。
 「Gyao!」のラインナップをチェックしていると、ジャック・リヴェット監督の『美しき諍い女』とかがあり、観たいのだが4時間だからなあ。しかし、「Gyao!」にはその他いろいろな食指の動く作品がリストされているようなのだが、検索してもその全貌がつかめないところがある。『美しき諍い女』にしても、普通にリストをみていても出て来ない作品だ。どうやればほんとうにすべてのリストをチェックできるのだろうか。

 あと今日は『一九八四年』を読み終えた。巻末のトマス・ピンチョンの解説が、意外とストレートな解説だったのでちょっとおどろいた(もうちょっと晦渋なものかと想像していた)。
 次の読書はちょっと難物に挑戦しようかと、ミシェル・フーコーの『知の考古学』を引っぱり出して読み始めた。しかしこれは軽い気もちで読み進められなくて、「平行してもうちょっと軽いものを」と思い、ハイスミスの『プードルの身代金』も読み始めた。けっきょく、ハイスミスの方ばかり読むことになるかもしれない。

 昨日は和室で寝てばかりいたニェネントは、今日はやたらとリヴィングでうろちょろしていて、室内をのっそのっそと彷徨する姿を見て「貫禄が出てきたなあ」と思う。別に肥満しているというのでもないけれども、歩く姿にどこか余裕が感じ取れる。ニェネントも来月には10歳になるのだ。

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 ツイッター上で、「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグ投稿がすごい勢いで増えている。これは検察官の定年を65歳まで段階的に引き上げるという改正案で、つまりはこれは先の黒川検事長の定年延長に合わせたもので、政府が自分の都合の良い人事を行うものとして批判を浴びている。これは違法行為を重ねている「犯罪人」安倍晋三への訴追を避けるためのものと言われているし、何よりもこのCOVID-19まん延の「緊急事態宣言」下(デモも集会も行うことは出来ない)に、どさくさにまぎれてこのような民主主義の根幹にかかわる「法改正」を行おうとする姿勢に、今までにない批判が集中している。
 とにかくはあらゆる内閣資料の改ざんを含め、日本はまさに『一九八四年』の<ビッグブラザー>政権に近づきつつある。COVID-19の対策でも海外からの批判のニュースも伝えられているし、もう国家としてめちゃくちゃになってしまった感がある。まさか自分の生きているうちにこんなことになってしまうとは思いもよらなかったし、まだまだこの事態は最悪の過程への半ばであり、もっともっと酷い国へと落ちぶれていくことだろう。
 COVID-19のワクチン(抗ウイルス薬)も、アメリカで開発されているレムデシビルをいち早く「特例承認」したらしいが、日本で開発を進めるアビガンと合わせて、日本の「あせり」が気になる。そもそも安倍首相は「緊急事態宣言」に合わせて、「年内にはワクチンが開発され、COVID-19は制圧されるだろう」と語ったわけで、そのことに合わせての「あせり」だろう。これはつまり来年にはオリンピック/パラリンピックを何としてもやりたいのだ!という安倍内閣の姿勢のひとつなのだろうが、このことはこと国内のことだけで決定できることではなく、国際的な問題であることはまちがいない。
 アメリカではまだまだ「最悪」の状態が継続しているし、ヨーロッパでも多くの国でパンデミック状態がつづいている。今の状態でこれらの国が人々の密集する来年7月のオリンピックに参加できるとは思えないところもあり、どう考えても「中止」とするのが妥当なところだろう。つまらない利権や見えでオリンピックを強行しようとしても、逆に海外からは「日本は何を考えているのか」と批判されるだけであろう。

 けっきょくわたしは今日も一歩も外に出なかったが、明日には内科クリニックへ行かないとならないし、そろそろ食材にも在庫の尽きたものがいろいろと出てきた。これも明日には買い物に出なければならないだろう。