ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

Book

『キャッチ=22』(上)ジョーセフ・ヘラー:著 飛田茂雄:訳

キャッチ=22〔新版〕 上 (ハヤカワepi文庫)作者:ジョーゼフ ヘラー早川書房Amazon ようやく上巻を読み終えたが、まだ全部を読み終えたわけではないので、感想を書けるわけでもない。ちゃんとした感想は、下巻まで読み終えてから。 ただ今の時点で何か書く…

『野火』(1952) 大岡昇平:著

野火(のび) (新潮文庫)作者:昇平, 大岡新潮社Amazon この夏に塚本信也監督の映画化した『野火』を観ていたもので、それ以来寝る前に少しずつ読んでいたのを、ようやっと読み終えた。 大岡昇平氏の作品というと、この春に『成城だより』を楽しく読んだものだ…

『シンデレラの罠』セバスチャン・ジャプリゾ:著 望月芳郎:訳

シンデレラの罠 (創元推理文庫 142-1)作者:セバスチアン・ジャプリゾ東京創元社Amazon 刊行されたのは1962年ということで、「推理小説」、「ミステリー小説」としては古い時代の作品だとは思う。この作品は当時「フランス推理小説大賞」を」受賞していて映画…

『エドガー=A=ポー (Century Books―人と思想) 』佐渡谷重信:著

エドガー・A・ポー (Century Books―人と思想)作者:佐渡谷 重信清水書院Amazon もともと、ポオの生涯をもうちょっと詳しく知りたいという気もちから読んだ本ではあり、その先に彼の作品についての納得の行く「解明」があればいいな、というところだったのだが…

『ポオ 詩と詩論』(創元推理文庫)エドガー・アラン・ポオ:著

ポオ詩と詩論 (創元推理文庫 522-5)作者:エドガー・アラン・ポオ東京創元社Amazon この巻にはポオの生涯にわたる詩作作品63篇(福永武彦氏が自分の選んだらしい10篇の詩を翻訳し、残りの詩は入沢康夫氏が翻訳)と、「詩論」として『構成の原理(The Philo…

『ポオ小説全集4』(創元推理文庫)エドガー・アラン・ポオ:著

ポオ小説全集 4 (創元推理文庫 522-4)作者:エドガー・アラン・ポオ東京創元社Amazon 収録作品は以下の通り。・黄金虫(The Gold Bug) 丸谷才一:訳 ・黒猫(The Black Cat) 河野一郎:訳 ・長方形の箱(The Oblong Box) 田中西二郎:訳 ・不条理の天使(The Ange…

『ポオ小説全集3』(創元推理文庫)エドガー・アラン・ポオ:著

ポオ小説全集 3 (創元推理文庫 522-3)作者:エドガー・アラン・ポオ東京創元社Amazon 収録作品は以下の通り。・モルグ街の殺人(The Murders in the Rue Morgue) 丸谷才一:訳 ・メエルシュトレエムに呑まれて(A Discent into the Maelstrom) 小川和夫:訳 ・…

『鑑識レコード俱楽部』マグナス・ミルズ:著 柴田元幸:訳

鑑識レコード倶楽部作者:マグナス・ミルズアルテスパブリッシングAmazon 語り手(名前や年齢、職業などまるでわからないが、男ではあろう)は、ジェームズという男と、毎週月曜日の9時からなじみのパブの奥の部屋に集まって、持ち寄ったレコードを聴くとい…

『ポオ小説全集2』(創元推理文庫)エドガー・アラン・ポオ:著

ポオ小説全集 2 (創元推理文庫 522-2)作者:エドガー・アラン・ポオ東京創元社Amazon 収録作品は以下の通り。・ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語(The Narrative of Arthur Gordon Pym of Nantucket) 大西尹明:訳 ・沈黙(Silence) 永川玲…

『ポオ小説全集1』(創元推理文庫)エドガー・アラン・ポオ:著

ポオ小説全集 1 (創元推理文庫 522-1)作者:エドガー・アラン・ポオ東京創元社Amazon 収録作は以下の通り。・壜の中の手記(MS. Found in a Bottle) 阿部知二:訳 ・ベレニス(Berenice) 大岡昇平:訳 ・モレラ(Morella) 河野一郎:訳 ・ハンス・プファアルの無…

『ランボーとアフリカの8枚の写真』鈴村和成:著

ランボーとアフリカの8枚の写真作者:鈴村 和成河出書房新社Amazon 去年の8月に、この鈴村和成氏の『ランボー、砂漠を行く アフリカ書簡の謎』という本は読んでいて、まあ「アフリカ時代のランボー」を書いた本も少ないこともあって、それなりに面白く読んだ…

『世界の終わりの物語』パトリシア・ハイスミス:著 渋谷比佐子:訳

世界の終わりの物語作者:パトリシア ハイスミス扶桑社Amazon パトリシア・ハイスミスが1987年、最後に発表した短編集。でも彼女としてはこのあと、「トム・リプリー」シリーズの最終作『死者と踊るリプリー(Ripley Under Water)』(1991)と、最後の長篇『スモ…

『木になった亜沙』今村夏子:著

木になった亜沙 (文春e-book)作者:今村 夏子文藝春秋Amazon 「木になった亜沙」、「的になった七未」、そして「ある夜の思い出」の三篇を収録。ヤバい。 「木になった亜沙」 仏教か何かの、宗教的な「説話」のように思えた作品。ひとつの「執着」の物語なの…

『こちらあみ子』今村夏子:著

こちらあみ子 (ちくま文庫)作者:今村夏子筑摩書房Amazon 「こちらあみ子」、「ピクニック」、そして「チズさん」の三篇を収録。久しぶりに読み返した。 「こちらあみ子」 わたしには、とっても「恐ろしい」作品に思える。主人公のあみ子は、ストレートに言っ…

『あひる』今村夏子:著

あひる (角川文庫)作者:今村 夏子KADOKAWAAmazon 2011年に、『こちらあみ子』で鮮烈すぎるデビューを飾った今村夏子が、2016年に発表した「第二作」。表題作と「おばあちゃんの家」、「森の兄妹」との三篇の短篇からなる。 先に、このあとに書かれた『星の子…

『星の子』今村夏子:著

星の子 (朝日文庫)作者:今村 夏子朝日新聞出版Amazon 刊行は2017年。先日、大森立嗣監督による2020年の映画を観たばかりだけれども、映画版はこの原作の時系列をちょっといじっただけで、基本的にこの原作小説と同じだ(ただ、映画の方ではさいごの「合同研…

『ベンドシニスター』ウラジーミル・ナボコフ:著 加藤光也:訳

ベンドシニスター (Lettres)作者:ウラジーミル ナボコフみすず書房/東アジア出版人会議Amazon 1947年に刊行された、ナボコフ2作目の英語による長編小説で(ナボコフ全体では11作目)、ナボコフがアメリカに渡ってから初めての作品。ナボコフの中でこの作…

『ヴェネツィアで消えた男』パトリシア・ハイスミス:著 富永和子:訳

ヴェネツィアで消えた男 (扶桑社ミステリー)作者:パトリシア ハイスミス扶桑社Amazon イタリア(ヴェネツィア)が舞台である(タイトルでわかるって!)。主人公のレイはアメリカの裕福な家庭の生まれで、将来画廊と持ちたいとヨーロッパの作家(画家)を探…

『断頭台への招待』ウラジーミル・ナボコフ:著 富士川義之:訳

世界の文学〈8〉ナボコフ (1977年)キング、クィーンそしてジャック 断頭台への招待作者:ナボコフAmazon 亡命ナボコフのパリ時代、「シーリン」のペンネームで1938年に発表された作品(当然、ロシア語による作品)。この作品の次は『賜物』で、1940年にはアメ…

『サスペンス小説の書き方 パトリシア・ハイスミスの創作講座』パトリシア・ハイスミス:著 坪野圭介:訳

サスペンス小説の書き方 パトリシア・ハイスミスの創作講座作者:パトリシア・ハイスミスフィルムアート社Amazon 原題は「Plotting and Writing Suspence Fiction」で、さいしょにこの本が刊行されたのは1966年のことらしく、パトリシア・ハイスミスのキャリ…

『商業美術家の逆襲 もうひとつの日本美術史』山下裕二:著

商業美術家の逆襲: もうひとつの日本美術史 (NHK出版新書 666)作者:山下 裕二NHK出版Amazon 実はつい昨日まで、竹橋の東京国立近代美術館で『没後50年 鏑木清方展』が開催されていたのだけれども、その鏑木清方も、この本でかなり大きく取り上げられている。…

『扉の向こう側』パトリシア・ハイスミス:著 岡田葉子:訳

扉の向こう側 (扶桑社ミステリー)作者:パトリシア ハイスミス扶桑社Amazon ハイスミス1983年の作品で、彼女の後期の作品がけっこうそうであるように、「ミステリー」とか「サスペンス」というような作品ではない。彼女の著作一覧をみると、この『扉の向こう…

『ロシア文学講義』ウラジーミル・ナボコフ:著 小笠原豊樹:訳

ロシア文学講義作者:ウラジーミル ナボコフ阪急コミュニケーションズAmazon 1920年にソヴィエトロシアから西欧に亡命したナボコフは、まずはベルリン、のちにパリで執筆活動を継続するけれども、ナチスドイツの抬頭からの危機感から1940年にアメリカに渡る。…

『成城だよりⅢ』大岡昇平:著

成城だよりIII (中公文庫)作者:大岡 昇平中央公論新社Amazon 雑誌「文學界」の1985年3月号から1986年2月号まで連載されたもので、内容は1985年1月から12月までの「日記」。大岡氏75歳から76歳にかけての日記であられる。 この時期に大岡氏は『堺港攘夷始末』…

『水の墓碑銘』パトリシア・ハイスミス:著 柿沼瑛子:訳

水の墓碑銘 (河出文庫)作者:パトリシア・ハイスミス河出書房新社Amazon 1957年発表の、パトリシア・ハイスミスの長篇第5作(ただし、第2作『キャロル』はいわゆる「ミステリー」ではなく、ハイスミス名義での発表ではなかったが)。この前作は1955年の『太…

『成城だよりⅡ』大岡昇平:著

成城だよりⅡ (中公文庫)作者:大岡 昇平中央公論新社Amazon 雑誌「文學界」の1982年3月号から1983年2月号まで連載されたもので、内容は1982年1月から12月までの「日記」。単純に考えて、40年前に書かれた日記だ。大岡氏はこのとき72歳から73歳だったことにな…

『映画の授業 映画美学校の教室から』黒沢清 他:著

映画の授業―映画美学校の教室から作者:黒沢 清青土社Amazon この本は、「映画美学校」で行われた講義のレジュメや資料、講義をもとに作成されたもの。主な章分けと著者は以下の通り。 ・はじめに 黒沢清 ・脚本 高橋洋 塩田明彦 ・演出 黒沢清 万田邦敏 塩田…

『日時計』シャーリイ・ジャクスン:著 渡辺庸子:訳

日時計作者:シャーリイ・ジャクスン文遊社Amazon 1958年発表の、シャーリイ・ジャクスンの長篇小説第4作。このあとは『山荘綺談』、『ずっとお城で暮らしてる』と、「(世界から隔離された)屋敷モノ」がつづくけれども、この『日時計』もまた「(世界から…

『成城だより 付・作家の日記』大岡昇平:著

成城だより-付・作家の日記 (中公文庫)作者:大岡 昇平中央公論新社Amazon 「成城だより」は1979年11月から1980年10月までの日記で、「文学界」1980年1月号から12月号まで連載された。「作家の日記」は1957年11月から1958年4月までのもので、「新潮」の1958年…

『鳥の巣』シャーリイ・ジャクスン:著 北川依子:訳

鳥の巣 (DALKEY ARCHIVE)作者:シャーリイ・ジャクスン国書刊行会Amazon エリザベス・リッチモンドは内気でおとなしい23歳、友もなく親もなく、博物館での退屈な仕事を日々こなしながら、偏屈で口うるさい叔母と暮らしていた。ある日、止まらない頭痛と奇妙な…