ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

Book

『世界動物発見史』ヘルベルト・ヴェント:著 小原秀雄・羽田節子・大羽更明:訳

世界動物発見史作者:ヘルベルト ヴェント発売日: 1988/08/01メディア: 単行本 この本の原書はドイツで1956年に出版された本で、原題は「Auf Noahs Spuren(ノアの足跡をたどる)」というもので、日本ではまず1974年に『物語 世界動物史』のタイトルで刊行さ…

『心は孤独な狩人』カースン・マッカラーズ:著 河野一郎:訳

心は孤独な狩人 (新潮文庫)作者:マッカラーズ発売日: 1972/03/25メディア: 文庫 1940年、著者22歳のときに出版された、著者の長編デビュー作。南部の小さな町で、そこに住む聾唖者のシンガーという男のところに、町の4人の人々がかわるがわるに訪れる。皆…

『地上から消えた動物』ロバート・シルヴァーバーグ:著 佐藤高子:訳

地上から消えた動物 (ハヤカワ文庫 NF 88)作者:ロバート・シルヴァーバーグ発売日: 1983/04/23メディア: 文庫 動物学関係の書籍ということで、巻末の短かい解説も動物園の方が書かれていて、この著者のロバート・シルヴァーバーグという人物のことがよくわか…

『黄金の眼に映るもの』カースン・マッカラーズ:著 田辺五十鈴:訳

黄金の眼に映るもの (講談社文庫 ま 24-1)作者:マッカラーズメディア: 文庫 ほんとうは、ウチにあるはずの同じカースン・マッカラーズの『心は孤独な狩人』(旧訳)を読むつもりだったのだけれどもその本が見つからず、本棚の隅にあったこの文庫本を読んだ。…

『大英自然史博物館珍鳥標本盗難事件 なぜ美しい羽は狙われたのか』カーク・ウォレス・ジョンソン:著 矢野真千子:訳

大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件: なぜ美しい羽は狙われたのか作者:カーク・ウォレス・ジョンソン発売日: 2019/08/26メディア: Kindle版 原題は「The Feather Thief: Beauty, Obsession, and The Natural History Heist of the Century」で、「羽泥棒:美…

『見てごらん道化師(ハーレクイン)を!』ウラジーミル・ナボコフ:著 メドロック皆尾麻弥:訳

見てごらん道化師(ハーレクイン)を!作者:ウラジーミル・ナボコフ発売日: 2016/05/31メディア: 単行本 ナボコフさいごの長編小説。どうもナボコフ関連でいろいろ検索しても、この作品はほとんど無視されている感じがあるのだが、まあ読んでみるとその理由もわ…

『透明な対象』ウラジーミル・ナボコフ:著 若島正・中田晶子:訳

透明な対象 (文学の冒険シリーズ)作者:ウラジーミル ナボコフ発売日: 2002/12/01メディア: 単行本 ナボコフの遺した、生前さいごから2冊目の作品。遺作になったのは『見てごらん道化師を!』(1974)なのだけれども、なぜかこの『見てごらん道化師を!』に関…

『ロリータ』ウラジーミル・ナボコフ:著 若島正:訳

ロリータ (新潮文庫)作者:ウラジーミル ナボコフ発売日: 2006/10/30メディア: 文庫 おそらく、わたしがこの『ロリータ』を読むのはこれで三回目ぐらいになるのではないかと思う。さいしょはわたしもめっちゃ若かった頃のことで、もちろん大久保康雄氏による…

『日本の美』中井正一:著

日本の美 (中公文庫 (な58-2))作者:中井 正一発売日: 2019/11/21メディア: 文庫 中井正一(なかいまさかず)氏は1900年に生まれ、1952年に癌で亡くなられた「美学者」である。今では「美学者」などと呼ばれる学者もいないのではないかと思うけれども、いわゆ…

『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』ウラジーミル・ナボコフ:著 富士川義之:訳

セバスチャン・ナイトの真実の生涯 (講談社文芸文庫)作者:ウラジミール・ナボコフ発売日: 1999/07/09メディア: 文庫 書き手である「V」は、1936年に夭折した兄の小説家、セバスチャン・ナイトの精緻な「伝記」を書こうとしている。その背後には、セバスチャ…

『ナボコフ自伝 記憶よ、語れ』ウラジーミル・ナボコフ:著 大津栄一郎:訳

ナボコフ自伝―記憶よ、語れ (1979年)作者:ウラジーミル・ナボコフメディア: - 1951年に刊行された、ナボコフ一家がアメリカに渡航するまでの回想録なのだけれども、一冊の本としてまとめられる前に、全十五章はそれぞれ単独で、主に「ニューヨーカー」など…

『ナボコフ=ウィルソン往復書簡集 1940-1971』サイモン・カーリンスキー:編 中村紘一・若島正:訳

ナボコフ=ウィルソン往復書簡集 1940‐1971作者:ナボコフ,ウラジーミル,ウィルソン,エドマンド発売日: 2004/12/01メディア: 単行本 エドマンド・ウィルソンは、実は読んだことはない。『アクセルの城』を読んでみたいと思ったことはあったが、けっきょく今ま…

『マルゴ』ウラジーミル・ナボコフ:著 篠田一士:訳

人間の文学〈第9〉マルゴ (1967年)作者:ウラジミール・ナボコフメディア: - 1932年に発表された『カメラ・オブスクーラ』を、1938年にナボコフ自身が英語訳してタイトルも『Laughter In The Dark』として刊行したもの。その後ナボコフはロシア語時代の自作…

『カメラ・オブスクーラ』ウラジーミル・ナボコフ:著 貝澤哉:訳

カメラ・オブスクーラ (光文社古典新訳文庫 Aナ 1-1)作者:ナボコフ発売日: 2011/09/13メディア: 文庫 1932年に発表された、ナボコフの5作目の長編小説。この作品はナボコフの小説ではもっとも早く、1936年にイギリスで翻訳出版されている。しかしながらナボ…

『プニン』ウラジーミル・ナボコフ:著 大橋吉之輔:訳

プニン作者:ウラジーミル・ナボコフ発売日: 2012/09/26メディア: 単行本 1971年に新潮社から刊行された『プニン』を、大橋吉之輔氏の訳による本文、訳者あとがきはそのままに、新しい装幀で文遊社が2012年に刊行したもの。文遊社という出版社は知らなかった…

『ナボコフ書簡集2(1959-1977)』ドミトリー・ナボコフ/マシュー・J・ブルッコリ:編 三宅昭良:訳

ナボコフ書簡集2作者:ウラジミール・V. ナボコフ発売日: 2000/07/04メディア: 単行本 ナボコフの『ロリータ』は紆余曲折の末、ついにアメリカでも刊行されて「超」ベストセラーになる。経済的問題から解放されたナボコフはコーネル大学を辞め、ヨーロッパは…

『ガラスの独房』パトリシア・ハイスミス:著 瓜生知寿子:訳

ガラスの独房 (扶桑社ミステリー)作者:パトリシア ハイスミス発売日: 1996/12/01メディア: 文庫 ハイスミスの長編9作目で、1964年発表の作品。物語はすべて、主人公のカーターの視点のみから語られていて、「これはカーターの認識はまちがっていて、ほんと…

『はるかな国 とおい昔』ウィリアム・H・ハドソン:著 寿岳しづ:訳

はるかな国・とおい昔 (岩波文庫)作者:W.H. ハドソンメディア: 文庫 原題は「Far Away and Long Ago」。ハドソンはこの本をイギリスで、1918年に出版するわけだけれども、この本に書かれているのはアルゼンチンでのハドソンの5歳から15歳までの想い出で、…

『ナボコフ書簡集1(1940-1959)』ドミトリー・ナボコフ/マシュー・J・ブルッコリ:編 江田孝臣:訳

ナボコフ書簡集1作者:V.V. ナボコフ発売日: 2000/02/26メディア: 単行本 この本は「2」の(1959-1977)と合わせての書物ということで、「索引」も「訳者あとがき」も2巻目の末尾にしかない。だから「2」まで通読して、「1」「2」を合わせての感想を書こ…

『黒い天使の目の前で』パトリシア・ハイスミス:著 米山菖子:訳

黒い天使の目の前で (扶桑社ミステリー)作者:パトリシア ハイスミス発売日: 1992/04/01メディア: 文庫 収録作は以下の11篇。●「猫が引きずりこんだもの」 ●「仲間外れ」 ●「かご編みの恐怖」 ●「黒い天使の目の前で」 ●「わたしはおまえの人生を軽蔑する」…

『偉業』ウラジーミル・ナボコフ:著 貝澤哉:訳

偉業 (光文社古典新訳文庫)作者:ナボコフ,ウラジーミル発売日: 2016/10/12メディア: 文庫 この文庫本の帯には<「ロマンティックな青春小説」を装った“挑発的”長編! ナボコフの魔術にはまる。>と書かれていて、「いやあ~、それは当たってるなあ」と思う。…

『殺意の迷宮』パトリシア・ハイスミス:著 榊優子:訳

殺意の迷宮 (創元推理文庫)作者:パトリシア ハイスミス発売日: 1988/07/22メディア: 文庫 この作品は2014年に、イランの監督ホセイン・アミニの脚本と演出によって映画化されている。もちろんこの映画もわたしは観ているが、もうほとんど忘れてしまって…

『カフェ・パニック』ロラン・トポル(ローラン・トポール):著 小林茂:訳

カフェ・パニック (創元推理文庫)作者:ロラン トポルメディア: 文庫 名作アニメ『ファンタスティック・プラネット』の脚本・原画の作者、アニメ『かたつむり』もひとりでつくっちゃったローラン・トポールによる、ブラックでナンセンスな短篇集。ちょこっと…

『イーディスの日記』パトリシア・ハイスミス:著 柿沼瑛子:訳

イーディスの日記〈上〉 (河出文庫)作者:パトリシア ハイスミスメディア: 文庫イーディスの日記〈下〉 (河出文庫)作者:パトリシア ハイスミスメディア: 文庫 パトリシア・ハイスミスといえば「ミステリー」の作家ということになっているのだが、例えば彼女の…

『四重奏/目』ウラジーミル・ナボコフ:著 小笠原豊樹:訳

四重奏;目作者:ウラジミール ナボコフ発売日: 1992/11/01メディア: 単行本・『名誉の問題』(1927) ・『リーク』(1939) ・『ヴェイン姉妹』(1951) ・『博物館を訪れて』(1939) ・『目』(1965) これは、ヤバい作品を読んでしまった。ナボコフの、1927年か…

『フェルマーの最終定理』サイモン・シン:著 青木薫:訳

フェルマーの最終定理(新潮文庫)作者:サイモン・シン発売日: 2016/12/23メディア: Kindle版 わたしだって「フェルマーの最終定理」という、証明不可能とも思われていた「難問」が数学の世界に存在することは知っていて、おぼろげながらその定理がついに証…

『日本蒙昧前史』磯崎憲一郎:著

日本蒙昧前史作者:憲一郎, 磯崎発売日: 2020/06/26メディア: 単行本 前にも書いたけれども、磯崎憲一郎は以前よく読んでいた作家で、今でもウチの本棚には彼の『世紀の発見』と『終の住処』とかの本が残されている。でもわたしの記憶障害で、いったいどんな…

『生物から見た世界』ヤーコプ・フォン・ユクスキュル:著 ゲオルク・クリサート:挿画 日高敏隆・羽田節子:訳

生物から見た世界 (岩波文庫)作者:ユクスキュル,クリサート,日高 敏隆,羽田 節子発売日: 2017/07/20メディア: Kindle版 原著は1934年にドイツで出版された本だが、日本でも戦時中に翻訳出版されたものを読んだと、翻訳者の日高氏は「あとがき」に書いて…

『太陽がいっぱい』パトリシア・ハイスミス:著 青田勝:訳

太陽がいっぱい (河出文庫)作者:ハイスミス,パトリシア発売日: 2016/05/07メディア: 文庫 (今はわたしの読んだ角川文庫版は絶版のようで、Amazonからは、わたしが読んだものではない「河出文庫」の方で紹介) けっこう久しぶりに読むので、内容はほとんど忘…

『絶望』ウラジーミル・ナボコフ:著 貝澤哉:訳

絶望 (光文社古典新訳文庫)作者:ウラジーミル ナボコフ発売日: 2013/10/08メディア: 文庫 ナボコフは意外と「クライム・ミステリー」的な作品をけっこう書いている。まずは長編第2作の『キング、クィーン、ジャック』からして、「実行寸前で挫折した犯罪」…