「ハネデューメロン」を買って、一週間になる。もうそろそろ「食べごろ」ではないのかと思うのだけれども、食べごろになれば柔らかくなるはずの表皮は、まだまだすっごく固いまま。でも、表皮がボコボコになるまで待って、もう中身もぐちゃぐちゃになっていたなどというのもイヤだから、思い切って食べることにした。
まずは真っ二つに切り、さらにそれを半分に切る。デカいから、この四分の一をひとりで食べても持てあましてしまいそうだ。切るときもけっこう「硬いな」と思ったのだが、食べるとなるとやはり固い。「まだ早すぎたか」というところだが、とにかくスプーンで掘り崩していくのにもちからがいる。切削作業である。でも、おいしい。まだ甘みもちょっと薄いというか、これをもうちょっと熟成させれば甘みも増すのだろうけれども、わたしはあまりにベタベタと甘いのも好みではないので、けっこうこのくらいがちょうどいいのかもしれないとも思った。
しかし、四分の一食べただけでもけっこう満腹で、まだまだ残した皮の方の厚みもけっこうあって、熟していればもっと食べられる部分は多いのだろうけれども、とりあえずはこんなところで。残りは冷蔵庫に入れたが、このまま冷蔵庫の中でもうちょっと熟成するのを期待してみたい。
外は梅雨らしくも雨空で、かなり本格的の降りになっている。この日は恵比寿の東京写真美術館に出かけ、ようやっと宮本隆司さんの展覧会を観たいと思っている。今日は４時から宮本さんが会場で作品を説明するギャラリートークが予定されているので、それを聞きたいし、宮本さんにお会いしたい。
さすがにこの雨天で出かけたくはない気分もあったのだけれども、こういうあいにくの天候ならば「ギャラリートーク」を聞きにくるお客さんも少ないかと思い、それはあまり混み合うよりはいいと思うし、午後になって少し雨脚も弱くなったように思えたので、出かけることにした。
恵比寿に行くのはけっこうかんたんで、千代田線を霞ヶ関まで乗り、そこで日比谷線に乗り換えればいい。恵比寿駅から写真美術館までは「スカイウォーク」という動く歩道があり、傘をささずに行くことが出来る。そんなに遅くなるつもりはなかったけれども、１時半ぐらいにニェネントに早めの食事を出し、家を出た。
恵比寿の駅に着いたのは３時ちょっと過ぎだったのだけれども、駅からの道をまちがえてしまって「スカイウォーク」のところにたどり着けず、けっきょく傘をさして外の道を歩いたのだった。
写真美術館に到着したのは３時半ぐらいで、展示をひととおり観終えて４時になったので、時間的にはちょうどよかったみたい。さて、それで宮本さんもみえられてトークがはじまってみると、お客さんは展示室いっぱいにあふれるほどの数で、宮本さんもスタッフの方々も、ついでにわたしもちょっとびっくり。あわててマイクをセットしたり、予想外の展開にはなりました。
宮本さんのトークは作品撮影の裏話や写された被写体のことなど、ただ作品を観ていただけでは読み取れないことが多く語られ、「やはりギャラリートークの日に来てよかった」と思うのだった。
このあとは今回の展覧会の図録などへの宮本さんのサイン会が催されたのだけれども、わたしはショップに何種類か置いてあった宮本さんの写真集の中で、１５年前の世田谷美術館での図録が気に入ってそれを買い、サインしていただいた。あとで宮本さんからメッセージいただいて、わたしの買った世田谷美術館の図録は今は一般に売られていなくって、今回特別にショップに置いた「レア」なものだということ。わたしも宮本さんの写真集にどんなものがあるかはいちおうアバウトに知っていて、この図録はみたことなかったし、内容もいい具合に宮本さんの作品をセレクトしてあったので買ったのだけれども、実は予想外に高い価格だったのだ。
帰りは恵比寿の駅までまたスカイウォークを使わず、山手線の外側の道を歩いた。この道は坂道も多く、バーや居酒屋などが並んでいて歩いて面白い道。新しいデジカメも持ってきていたので、「試し撮り」みたいな感じでいろいろと撮ってみた。「なるほどね、この部分を操作するとこうなるのか」などと、けっこう理解できた。使っていて、電源をオフにしたときに、レンズが引っ込むまでの動作がかなりのろいな、ということはちょっと気になった。それに電源オフにする前にセットした設定は、次にオンしたときにそのまま残されるのだ。どっちかというとリセットされた方が助かるのだが、まあ「慣れ」の問題だろう。
これは、道の途中に咲いていたサボテンの花。他にも撮ったけれども、人さまにお見せできるのはこれくらいのもの（今日は＜練習＞ですから）。
