ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

『宮本隆司 いまだ見えざるところ Miyamoto Ryuji Invisible Land』@恵比寿・東京都写真美術館

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 大きく、五つのセクションに分かれた展示。「Lo Manthang(ロー・マンタン)」「当方の市」「建築の黙示録」「塔と柱」そして「シマというところ」。「シマというところ」には8点の「ソテツ」、それから「面縄ピンホール2013」、「サトウキビ」という作品がちょっと別枠で展示されていた。

 わたしの認識での宮本さんの作品というのは、ひとつに「現代文明」というものがあり、その「現代文明」が壊れて行く「建築の黙示録」シリーズのようなディストピア的な作品群があり、一方でその「現代文明」の及ばない、原初的ユートピアみたいな世界があるように思う。今回の展示でいえば、もちろん「建築の黙示録」の6点(この写真美術館の場所にあったビール工場の<廃墟>)があるわけだけれども、その対極に原初的ユートピア的な立ち位置の「シマというところ」の徳之島があり、「Lo Manthang(ロー・マンタン)」があるように思えた(ただ、「Lo Manthang(ロー・マンタン)」は<現代文明>からは距離を置いた、忘れられようとする過去の<文明>というシチュエーションを感じる)。
 そして今回の展示で、今までの宮本さんの作品では見られなかった展開の、徳之島に住む人々をとらえた「シマというところ」の連作。これはかなり意外だった。

 ‥‥まだ書きたいことはもちろんあるし、これでは「尻切れトンボ」なのだが、時間が取れないのでここまでで。