朝起きると、昨日ワクチン接種した左腕に痛みがあった。そこまでに強い痛みではないが、一回目の接種のときにあった「わずかな痛み」よりは強いようだ。一回目は注射したところの痛みだけだったが、今回は左腕全体に弱い痛みがある。腕を動かすと痛い。
いつものように血圧と体温を測るが、血圧は普段と変わらなかったが、体温は36.8度と、わたしの平熱をかなり上回ってはいた。体調に異常はないけれども、何というか倦怠感が強く、かったるい。何もやる気がしない。これがわたし版の「副反応」かと思うが、まだまだこれから時間を経て悪化するおそれもあるから、用心しないといけない。買い物などの外出は控えよう(昨日買い物はすませてあるので問題はない)。今日はニェネントくんと過ごそう。
しかし、ニェネントくんは今日はベッドの下でずっとうずくまっている。また「新しい避難場所」を見つけた、というところだろうか。その場所ならわたしもすぐに見ることができるから、いいですよ!
ぼんやりとテレビをみながら過ごし、昼にまた体温を測ってみると、36.4度に下がっていた。まだ「OK」とはいえないが、体温が上昇するよりも下降する方がよろこばしいのはもちろんのことだ。
しかし元気が出てきたわけでもなく、倦怠感は消えない。本を読むことはできるが、映画を観ようという気分にはなれない。おそらく、読書はどこで何度中断しても先に進めるけれども、映画は観始めてしまうと2時間とか拘束されてしまうからだろうか。もちろん映画もいくらでも中断はできるのだけれども。それとも、テレビのモニター画面を一定の距離、一定の体勢でじっと見つづけるというのが、「どんな格好でもOK」という読書よりも負担が大きいと、無意識に予測するからだろうか。
それで昼からは読みさしの『ジェイムズ・ジョイス伝』をぼちぼちと読む。1920年、ジョイスはついにエズラ・パウンドの誘いを受けてパリへ行き、そのままパリで暮らして『ユリシーズ』を完成させるのだ。しかし、エズラ・パウンドという詩人が、ここまでにジョイスのために尽力していたというのにはおどろいた。そもそもジョイスはW・B・イエイツとの交流から作家としてスタートしているし、多くのモダニズム詩人との交流があったようだ。「モダニズム」ということでは、小説の分野でジョイスと共振するような作家もいなかったわけだろう。そこはやはり「詩人」の出番だ。
相変わらず、ジョイスのある意味で奇矯なふるまいには読んでいて笑ってしまい、この膨大な資料を駆使してのリチャード・エルマン氏の伝記(評伝)は読んでいてあまりに面白い(なかなか先に進まないのだが)。
夕方になって「どうだろう」と体温を測ってみると、なんと、37.4度にまで上昇していた。特に体調の変化は感じないが、ただただ「かったるさ」は継続している。
外が暗くなりはじめ、この日は満月だということを思い出し、カメラを持って家の外に出てみた。しかし、本来月が見られるはずのあたりは薄い雲がおおっているようで、月の姿は見られなかった。代わりに西の空にカメラを向けて空を撮ってみた。この方角はあまり雲もないのだが。
この日は「横浜市長選挙」の投票日で、この立候補者は「誰が当選してもおかしくはない」というような有力な候補者が何人も乱立していて、報道ではこれは誰も法定得票数に達せず、再選挙になる可能性もあるのではないかということだった。
選挙の争点のひとつに、横浜市の「IR誘致」をめぐる問題があって、今回も立候補している現市長の林史子氏は当然「誘致賛成」なのだが、カジノを含むIR構想に反対する声は大きく、まあ現市長の再選はないだろうとは思っていた。
横浜というのはスカ首相の選挙地元でもあって、そのスカ首相は元防災相・経産副大臣だった小此木氏を強く推しているわけだった。ただ、自民党としては党として小此木氏を推薦せず、党員らは自主投票になったという。小此木氏は「IR誘致」には反対と表明しているわけで、それは自民党内にある「ぜったいIR誘致を」という声に反してもいることからの自主投票になったのではないかとも思う。
一方の「反自民」の側は、元横浜市立大学医学部の教授、「コロナの専門家」という山中氏が立候補し、立憲民主党が推薦、日本共産党、社民党が支援するのだった。他にも、あの田中康夫氏も立候補しておるし。
ま、いつものことを考えれば、自民党天国のこの日本では「元大臣」でもある小此木氏が軽く当選するようにも思えたのだけれども、彼を推すスカ首相の極端な「不人気」、そして選挙運動中の「COVID-19」の感染拡大、危機的なまん延もあり、どうなることやらわからない。
ところが、午後8時になって投票が終了したとたん、山中氏の当選確実との速報が出た。こういう、「投票時間終了のとたんに当落が判明する」というのは「ゼロ打ち」とかいうらしいが、つまりは投票所の出口調査の結果ではあろう。
しかし、わたしもいくら何でももっと「接戦」になるのではと思っていただけに、これにはびっくりしてしまった!
ひとつには、横浜市を含む首都圏での「COVID-19禍」に対し、やはり人々は早急な対策を求めていたわけで、山中氏は医学部教授としてじっさいにCOVID-19対策プロジェクトを主導し、選挙期間中も一貫して、科学的根拠に基づいた対策の実現を訴えてきたのだという。これはま~~~~ったく「科学的根拠」なしに「安心・安全」を訴えるだけのスカ首相への「NO!」という声でもあるだろう。
そしてもうひとつは、今書いてしまったが、横浜市民のスカ首相への「NO!」という声の反映であろう。
横浜は次の衆議院選挙でスカ首相が立候補する「地元」でもあるのだけれども、これはその衆議院選挙でスカ首相自身が落選するということに結びつくのではないだろうか。まあ「現職総理大臣」が選挙で落選すれば前代未聞の事態にはなるわけだけれども、どうもこの横浜市長選挙の結果を受けて、早い時期に「スカ首相退陣」というスケジュールが「現実」になって来そうな空気もあるのではないか?
まあ、わたしとしてはどうせならこのままスカスカスカ首相が自民党総裁~内閣総理大臣を継続して次の衆議院選挙もつとめ、その衆議院選挙で全国的に自民党が大敗するところをみてみたいという気もちは大いにあるのだけれども。
今自民党総裁がこういうことで交代してしまうと、「ま、スカはいなくなったし、もともと自民党は支持してるしね~」とか、「やっぱり今の野党はダメだからね~」ということで、その衆議院選挙で自民党が大勝してしまうというシナリオが成立してしまう。
菅義偉が政界から消え去ってしまうことはもちろん賛成だが、「いったいなぜスカのようなクソ人物が自民党総裁になってしまったのか?」という反省もないまま、自民党が「まあまあ」と継続するとしたら、それもまた何の解決でもないだろう。