ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2020-12-04(Fri)

 今朝も勤務地に着いたとき、雲の向こうにまだ丸く見える明るい月の姿が見えた。

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 夜が明けてからも空は厚い雲がおおっていたけれども、わたしが仕事を終えて帰路に着くころには雲もだいぶ去り、日が照るようになっていた。それでもずっと曇っていたせいか気温は上がらず、けっこう寒い。ただ、新しく買ったパーカーの防寒威力はけっこうなもので、今でもパーカーの下はシャツ2枚だけでやりすごしている。セーターのお世話になるのはもうちょっと先のことだろう。
 仕事の帰りに、先日見つけた古着きものの店まで行き、また「きもの地」の柄マスクを買ってしまった。いったいどれだけ買えば気が済むのかと思うが、まあこのあたりで「おしまい」にしよう。

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 今はもうちょっといいニット帽が欲しくなっている。街を歩く人にもニット帽を被る人の姿を多く見かけるようになり、「ああいうニット帽がいいな」というのを身につけている人とすれちがったりする。反面、「あれだと釣り堀で釣りをするオヤジさんだな」というニット帽もあり、実はわたしのニット帽もどっちかというとそういうタイプのものであったりする。まあ全体のコーディネートのもんだいでもあるのだけれども、「被り方」にも気をつかわないといけないと思っている。

 自宅駅に着いて空を見上げると、すっかり雲は消えてしまって青空が拡がっていた。

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 「野良ネコ通り」で、久しぶりに「殿」の姿をみることができた。陽だまりでひなたぼっこをしていた。やあ、会えてうれしいよ。あなたが元気そうで何よりだ。

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 帰宅して、昼食はインスタントのとんこつラーメンにキムチをトッピングした「キムチラーメン」。もうずっと、インスタント麺を食べるというときはいつもこの仕様である。けっこうお気に入り。
 またニェネントがリヴィングにやって来て、このところの悪いクセで本棚のいちばん上にあがったりする。「ま、いいか」と思っていたら本棚の上の木箱に乗っかって、木箱といっしょに落下してしまった。すごい音がして、ニェネントはあわてふためいて走って和室に逃げていってしまった。あんなにパニくったニェネントというのも最近はみたことなかったな。

 今日はナボコフの『透明な対象』を読了し、「これはちょっと、ナボコフ的小説の最高峰なのではないか」とも思うのだけれども、それだけに感想をまとめるのがむずかしい。午後はそんな『透明な対象』のことをあれこれと思いながら過ぎて行った。

 パソコンをみていると、今の内閣官房参与高橋洋一とかいう人物が「NHK再建論」みたいなことを語り、「Eテレ(むかしの教育テレビ)の視聴率なんてわずかなもので、NHKの経営を逼迫させているわけだからNHKから切りはなし、その有益な周波数を民放に売ってしまえばいいのだ。その結果、NHK受信料は大幅に値下げできるだろう」などと語っているという。
 それはすごい! 強烈だ! そんなところにまで「視聴率」を持ち出すのかとおどろいてしまう。今はもう、テレビというものが一面で教育的役割を果たしていることも忘れ去られようとしているけれども、そんなものを「視聴率が低いから」などと切り捨てるならば、むか~し大宅壮一が語ったように、テレビというものは「一億総白痴化」に力を貸すだけのものになってしまうだろう。
 だいたい今のNHKというのが政府自民党の翼賛放送局に成り下がっている(とても「公共放送」とはいえない)中、一部のドキュメンタリー番組とEテレのみが「テレビ局の意地」をみせているといってもいいのではないだろうか。
 Eテレの番組表をみればわかることだが、その内容は親が安心して子どもに見せていられる「子ども番組」、そして「科学」や「文学」や「芸術」など、一般の人の「<知>への好奇心」をかなえてくれる、しかも高度な内容の番組がずっと続いている。
 「視聴率が取れない」などという経済原理で動かすならば、書店において売り上げにわずかな寄与しかしていないであろう「岩波文庫」など、書店の棚からなくしてしまえ!ということになってしまうだろう(どこかの書店の社長はじっさいにそんなことを言っていそうだ)。
 ちょっと脱線するが、国内で文庫などを含めて海外文学を多く紹介している出版社に対して、電話で「海外文学なんて売れないんだから、出版するのをやめなさい」という抗議(これも「電凸」の一種なのだろう)がじっさいにあったのだと読んだことがある。
 だいたい高橋洋一という人物は、ひょっとしたら国民が<知>への興味を持つことを封じたいのではないのかとも思ってしまう。そしてこのことは、先日のスカ総理の「日本学術会議」への任命拒否にも通底することがらではないだろうか。どうやら今の政府は<知>というものを忌み嫌い(それはスカ首相という人物がいかにも<知>とは無縁な人物だからだろうか?)、これはもうほとんど、かつてのカンボジアポル・ポト政権を思い浮かべてしまうことにもなる(スカ首相とちがって、ポル・ポトは知識人というか「インテリ」だったのだが)。

 こういう<反・知性>の世界での代表格は、もうすぐいなくなるアメリカ大統領のトランプ氏だったのだが(いまだに日本のネトウヨ諸氏は「あれは不正選挙だった!」と言って<反・知性>を擁護しようとしている)、トランプ氏が表舞台から消えてしまえば、世界の<反・知性>を代表するのは日本のスカ政権ということになるだろう。まあ今の日本は衰退の道を急速に転げ落ちて行く国だから、世界中のどこも気にしたりしないだろうけれども。
 そんなスカ首相が、今日の夕方から「記者会見」を開いた。わたしもさいしょのうちはテレビで見ていたが、やはり「スカスカ」の内容なのでとちゅうで見るのをやめてしまった。

 今日の夕食は、冷蔵庫に「ダイコン」と「ナス」が長いこと冬眠中だったので「起きろ!キミたちの出番だぜ!」と揺り起こし、「大根とナスのオイスター炒め」ということで成仏していただき、わたしの胃の中に無事におさまって「食料」としての使命を果たし終えたのだった。
 ちょっとまたお得意の「放置」の時間が長すぎて焦げついてあぶないところだったが、まあ放ったらかしていたら出来てしまったということで、お手軽でおいしい仕上がりだった。

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