ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2020-10-15(Thu)

 よく考えてみたら、自分の通院している病院のこともあるわけだし、そんなに簡単に「移住」などということもできるわけもない。それに今のところは健康状態に問題もないようだけれども、いつ、どんな病気で療養しなければならなくなるかもわからない。今回のことは「他者全責任の事故」だから療養費の自己負担も1円もなく、おまけに慰謝料まで手にすることにはなったのだけれども、以後病気で入院したりすればもちろん「自己負担」なのだということを忘れてはいけない。それに、そのうちに働けなることも考えなければならない(このことがあるから「移住」を考えたわけでもあるけれども)。今げんざいの国の進路にもまったく信頼はおけないし、まあせっせと貯えることを考えよう。

 今日も曇天で、朝の予報ではまた気温も低いだろうと言っていたが、仕事を終えて帰路に着くころにはそれなりに暖かくなっていたみたいだ。雲の奥には青空ものぞいている。

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 今日も野良の「殿」の姿を見た。よそ様の家の庭に入り込んでいた。なんとなく、気品のある姿だ。

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 跨線橋を渡っていて、橋から下に見える野原で、捕虫網を持ったお父さんとそのお子さんらしい二人の姿を見た。今はけっこう、モンシロチョウの姿を多く見かけるから、お父さんはお子さんといっしょに「昆虫採集」に出てきたのだろう。まだ幼いお子さんのようだから自分で網を使うことはできない。お父さんが蝶を捕ってお子さんにみせてあげているのだろう。いいお父さんだな。ひとごとながらも、このことがこのお子さんの記憶に残って、成人してもこの日のことを思い出すことがあればいいと思う。

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 明日から黒沢清監督の新作、ヴェネチアで銀獅子賞を受賞された『スパイの妻』の一般公開が始まる。わたしもこの2月以来8ヶ月ぶりの映画館で、この作品を観ることにしている。「どうせなら初日の明日に観に行こう」と、上映劇場や上映時間を調べてみた。銀獅子賞受賞で話題にもなったせいだろう、上映館はとっても多い。職場の近くなら日比谷でも銀座でも上映されるけれども、帰る道筋の亀有にあるシネコンでも上映され、時間的にも仕事を終えてからちょうどいいようなので、ここに観に行くことに決めた。楽しみである。

 さて、「日本学術会議」の推薦者を菅首相が否認した問題はさまざまな波紋を呼んでいて、まずは実にさまざまな文化・学術団体が団体名で抗議声明、抗議文を発表している。一方で反動勢力はそもそもの「日本学術会議」のあり方を問い直すべきとするのだが、学術会議のメンバーが中国とつながっているだとか、メンバーになると多額の年金を受け取れるとか、その他もろもろ「事実に基づかない」フェイク・ニュースを流している。
 そしてそもそもの菅総理はさいしょは推薦されたメンバーすべてのリストを見た上で決めたと言っていたのが、さいしょに見たリストですでに否認された6人は掲載されていなかったなどと、言うことに一貫性がみられないことになっている。
 どうもこの人は、「自分にとびかかる火の粉を払おう」ということのみに必死になっているようだけれども、つまり「何が問題なのか」ということすら理解していないようで、そのせいでこのような「とびかかる火の粉がさらに燃え上がってしまう」ようなことを語ってしまうのだろう。この件でどこかの県知事が「首相の教養レベルが露見した」と、実に正しい意見をのたまわれてもいたようだ。
 安倍前首相はこういうことをごちゃごちゃとごまかして、メディアの「忖度」によってうやむやにしてしまうという同じ手口を多用してやって来ていたが、菅首相はそもそも「ごまかす」という手口を使う能力がないのだと思う。それは「教養」というか「知性」の欠如であり、一国の首相になる能力など持っていないのだ。今回の「日本学術会議」の問題には海外からも疑問が呈されているようだし、選ばれたメンバーしかその場に同席できないというその会見に、呆れかえる人は多い。
 そもそも首相就任して一ヶ月が経つというのに「所信表明」も行わず国会も開かず、勝手にとんでもないことをやってしまおうという姿勢は、わたしにはナボコフディストピア小説『断頭台への招待』や『ベンドシニスター』に登場する脳なしの指導者の相似形に見えるのだが。