ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-11-13(Sat)

 土曜日。朝はいつものようにFMでピーター・バラカン氏のナヴィゲートの「ウィークエンド サンシャイン」を聴くのだが、今朝の放送を聴いていて、途中でかかっていた音楽で「ガバッ!」とばかりに覚醒した。それはKaren Daltonというアメリカのフォーク・シンガーの歌で、その曲はMarvin Gayeがそのキャリアの初期にヒットさせた「How Sweet It Is」のカヴァーで、わたしはMarvin Gayeのオリジナルも知っていたのだけれども、このKaren Daltonのシンギングには、いちどに圧倒されてしまった。‥‥何て言うんだろう。これはあとで調べても皆が言っていることだけれども、この声はまさに彼女の名前通りに「可憐」であり、そしてBillie Holidayを彷彿とさせるものがある。そして原曲はポップなR&Bなのだけれども、彼女のシンギングではそんなジャンル分けなど無用なことに思えてしまう。やはりBillie Holidayを思い浮かべることから50年代のジャズ・ヴォーカルを感じさせられもするし、これはやはりフォークでもあるだろう。そう思って聴くと、どこかAnn Briggsをも想起してしまう。
 「これはもっと聴きたい!」と思いすぐにAmazonで検索し、わたしとしては数年ぶりに、CDを注文して買ってしまうことになった。これはわたしにとって、極めて「異例」なことではある。朝早くに注文したので、明日にも配達されるかもしれない。今から楽しみであるし、「先に聴いてしまってもつまらない」と、YouTubeに多数アップされている彼女の歌も、あえて聴かないことにした。
 Karen Daltonについて調べてみると、彼女はもう30年近く前に亡くなられていたのだが、生前に残されたアルバムはスタジオ録音盤が2枚、そして彼女の死後にリリースされたライヴアルバムが1枚だけなのだった。人前で歌うことが苦手で、けっきょく後半生は音楽から身を引いていたらしい。どうやら昨年、彼女を取り上げたドキュメンタリー映画が製作されたらしく、来週からデジタル配信されるということでこの日のオンエアーになったようである。観たいけれどもな。しかし、近年ここまでに音楽に夢中になるということも絶えてなかったことだ。ちょっとは若返れるだろうかね。
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 今日はいつもの土曜日のようにダラダラと過ごしたが、午後から珍しく東のスーパーに買い物に出かけた。いつもは日曜日に北のスーパーでバナナとか買い物をしていたけれども、今日そういう買い物もすませてしまったので、明日は買い物に出なくっていいだろう。外はまぶしい晴天で、そこまでに気温も高くなくって心地よかった。

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 夕方からはとなり駅に出て映画『サマー・オブ・ソウル』を観ようと思っていたのだけれども、考えたら通勤定期が昨日で期限切れになっていて、この土日は定期を買わずに月曜日に新規購入しようと思っていたわけだし、何だかとなり駅までのわずかな電車代も「もったいない」などとケチ精神を発揮し、出かけるのはやめてしまったのだった。映画はまだ来週いっぱいやっているし、金曜日にでも行こうかと考える。

 さて、新しい岸田内閣自民党は、公明党と協議してだかなんだか、「親の年収960万円未満の18歳以下を対象に現金5万円、クーポン券5万円分を支給する」という。このこともツッコミどころいっぱいなのだけれども、これ以外に、マイナンバーカードをこれから新規に取得したら5千円のクーポン、さらに、そのマイナカードを「健康保険証」として利用登録したら7千5百円クーポン、おまけに、マイナカードを銀行口座に「ひも付け」するとまたまた7千5百円ポイントをくれるという。

 実はわたしは、すでにマイナカードは取得をとっくにすませている。それはわたしが「運転免許証」を持っていないため(どこかの誰かのように「免許証を取り上げられた」わけではない)、身分証明に「顔写真」が付加されていないとあれこれと不便なことがあり、「身分証明書」としてマイナカードを取得したわけではある。しかし、マイナカードにはしっかりと大事な「個人情報」である「マイナンバー」が記載されているわけで、わたしは必要なとき以外はマイナカードを持ち歩くことはしない。それが、7千5百円くれるからといって、「健康保険証」と兼用しようとは思わないな。そもそも、病院の方でマイナカードを「健康保険証」として認識するシステムなど出来ていないではないか。
 そして、銀行口座との「ひも付け」もお断りである。もしもマイナカードを紛失して、そのカードからあれこれの「個人情報」が流出してしまうなんて御免である。そもそも、それでは国がやろうと思えばわたしの「個人情報」など、いとも簡単に盗み取ることができるだろう。それを「杞憂」という人もいるだろうが、「1万5千円」と引き換えに、そ~んな危険に身をさらしたくはないのである(もちろん、「15万円」くれると言われたら考えてしまうが)。

 寝る前に今日から、分厚い『鳥の生活』の本を読み始めた。これはとっても面白い。いい本を買ったなあとは思う。