ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

『ヘルボーイ』(2004) ギレルモ・デル・トロ:監督

ヘルボーイ [Blu-ray]

ヘルボーイ [Blu-ray]

  • 発売日: 2019/04/24
  • メディア: Blu-ray

 さいしょの頃、ベニチオ・デル・トロギレルモ・デル・トロとがどっちがどっちだかわからなくなっていた。そのあとはこんどは、なぜかアルフォンソ・キュアロンギレルモ・デル・トロとを混同してしまっていた。メキシコ出身という以外に共通点はないように思うのだが、アルフォンソ・キュアロンが「ハリー・ポッター」のどれかを監督し、ギレルモ・デル・トロは「ホビット」を撮っていたからかもしれない。とにかく、わたしの記憶ではこの『ヘルボーイ』でギレルモ・デル・トロのことを注目するようになり、彼はこの作品の次に大傑作『パンズ・ラビリンス』を撮るのだった。

 昔いちど観た作品とはいえ、記憶障害もあってまるで憶えていないし、そもそもがややっこしいストーリーだからしっかり憶えておくのも大変だろう。

 原作はヒットしたアメリカンコミックで、映画の脚本はギレルモ・デル・トロ自身が手掛けている。とにかく「裏歴史モノ」というか、魔界と人類の戦いで、その魔界の側にナチスだとかラスプーチンがからんでくる。魔界から幼生のうちにこの地上に取り出されたのが「ヘルボーイ」(ロン・パールマン)で、以後トレヴァー博士(ジョン・ハート)に育てられ、地上でのオカルト的事件の解決に当たっている。そこに冥界の悪魔「サマエル」という怪獣がニューヨークの街にあらわれ、ここに冥界の力で世界を破滅させようとするラスプーチンと、ヘルボーイと人類との戦いが始まるのだ。おっと、ヘルボーイの仲間には「エイブ・サピエン」という半魚人がいて、この半魚人はそっくりの姿でギレルモ・デル・トロの最近の作品『シェイプ・オブ・ウォーター』に登場しているか。

 とにかくはやたらと増殖するサマエルがキモくっておぞましいのだけれども、こいつの卵(カエルの卵みたいなの)がどこかに孵化を待っているというので、そのありかを探してヘルボーイらはロシアにも行く。
 まあいちいちストーリーを追っていてもめんどくさいというか、わたしのこの映画の観方といえば先日の『マーズ・アタック!』と同じようなもので、常に心の底にはニコニコ笑顔があるし、「Don't think, Just feel!」の気もちが息づいている。
 さいごには「なぜヘルボーイは冥界から生まれたのか?」みたいなことがクライマックスに絡んできて大変なんだけれども、まあいろいろなキャラクターが頻出してきて、とにかくは基本楽しい映画だった。