ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

『主戦場』ミキ・デザキ:監督

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 巷で話題のドキュメンタリー『主戦場』。わたしは、例の歴史改ざん主義者らが「慰安婦問題」で間抜けな発言をして曝される映画、ぐらいの認識しかなかったのだけれども(もちろんそういう発言もあるのだけれども)、もっともっと踏み込まれた作品で、今の日本での「日本会議」と安倍政権の<危険性>をダイレクトに、日系アメリカ人という監督の立場から日本の観客に訴える作品だった。

 作品の中で「従軍慰安婦20万人」という数がはたしてどうだったのか?というようなことを検証する部分もあったのだけれども、例えば戦後、まだ戦時中の記憶もしっかり残っているだろう時期につくられた戦争を描いた日本映画に登場する慰安婦の数もかなりのものだったりするし、わたしがむかし読んだ小説だか何かの本で、日本兵が駐留していた南洋の島に貨物船がやって来て、「何が積まれているんだろう?」と思ったら、その船倉いっぱいに慰安婦が搭乗していたという話があって、そりゃあトータルしたら20万人ぐらいいてもおかしくはないな、などと思ったりする。

 しかし最近はテレビをみても安倍を賛美するようなバラエティー、報道ばかりで「どうなってるの?」と思っていたけれども、海外からこんなドキュメントが送られてきたのだ。まだ手遅れではないかもしれない。ぜひ、参院選の前にみ~んなで観てほしい作品だった。