早朝、まだ「朝」とはいえない真っ暗な３時ごろに目覚めてトイレに行った。それで戻ってきてベッドに入りしばらくすると、そのときベッドの下にいたニェネントくんが「ン！」と短くうなって、わたしの布団の上に跳び乗ってきたのだった。おや久しぶり。またきてくれたね。
ニェネントくんはしばらくはわたしの胸の上にいたけれど、そのうちにわたしのすぐわきに降りて、そのままそこで寝てしまったようだった。わたしが朝起きたときにはもういなかったけれども。
今日もまたダイエット。昼は野菜炒めをつくったが、量は少なくしてキャベツを１枚、それにもやし、きざんだニンジンを少し、それからウィンナー１個を刻んでちゃっちゃっと炒めた。味付けはかんたんに「焼き肉のたれ」で仕上げる。出来上がりは外食で食べる野菜炒めよりかなり少量だろう。今のわたしにちょうどいい量だ。
実は先日郵便受けに、この土曜日に近所で「太鼓サミット」なるイヴェントが行われるというチラシが入っていた。昨日そのチラシをよくみると、野外でのライヴで入場無料らしいのだが、その開催場所がなんと、先日ちょっと書いたＪＲの線路の向こうの丘陵の、古墳や城跡のある場所なのだった。
わたしはその場所は私有地で立ち入ることはできないと思っていたのだが、そこはその「太鼓サミット」のために特別にオープンするというわけでもなく、最近雑木林を切り拓いてベンチも置かれてトイレもつくり、ちょっとした公園になっているらしいのだ。
先日その丘陵の反対側の道を歩き、「この坂を上るとそこには木々のあいだに公園があるのではないだろうか」と思っていたのが裏切られ、ただ住宅地があっただけだったのだけれども、その「丘陵の上に公園がある」というのは、その場所に現実にあるようなのだった。
その「太鼓サミット」というのは、午後から地元のアマチュアの和太鼓グループの演奏があり、そのあと５時過ぎからはけっこうその世界では著名なアーティストが２組出演するらしい。うん、土曜日に行ってみてもいいなと思ったのだけれども、イヴェント当日は観客が多いだろうし、イヴェントのためにあれこれ設営されたところに行くのではなく、誰もいないようなところにフラッと行ってみたいなと思い、夕方から歩いて行ってみることにした。まあ明日のイヴェントのための設営が始まっているかもしれないが。
前にそのスポットへ通じる道は歩いたことはあるけれども、そのそばの丘陵は古墳や城跡はあるけれども「私有地」だから入れないだろうとは思っていて、ただ通り過ぎただけだった。
今日は「丘陵へと登れる道があるはずだ」という思いで歩いたが、坂道の上に民家が見えて「この坂道じゃないな」などと思いながら歩く。
すると、その民家が見えたちょっと先に、また登り道があったのだった。「これか？この道なのか？」とは思ったが、これは普通は「私有地」への道で、一般の人が立ち入ってはいけない道のように見える。
むむむ、オレは私有地無断侵入の「不審者」だな、と思いながら、その坂道を登り始めた。
おお、たしかに坂道を登りきるとそこはちょっと拓けた場所になっていて、たしかに右手にはテーブルとベンチが並んでいたし、左手の奥にはトイレもあった。目の前にはこんもり盛り上がった場所があり、どうやらそれが「古墳」らしい。そして奥の竹やぶの手前には「舞台」らしいものも設置されていた。
設置されたトイレの向こうの奥の方には、明日のイヴェントの準備をされているらしい方が整地作業みたいなことをやられていた。あの人に見つかったら「あんた、誰？ 何の用？」とか誰何されちゃうかもわからんな、などと思う。
確かに「森林浴」という気分にはなれるし、住宅地のすぐそばにこういう野趣に富んだスポットがあることにおどろくが、「森」「竹やぶ」の中にまどろむといっても、普段ふらりとここに立ち寄って、ベンチにすわってリフレッシュ、という気分になれるだろうか。人々が気軽に立ち寄る「公園」のようなスポットでもなく、普段は訪れる人もないだろう。
これが「登山コース」の中のスポットだったりしたら、この場所でしばらくまったりすることもできるだろうけれども、ここは住宅地の中で、しかも本来は「私有地」。う～ん、やっぱり落ち着かないだろうな。こうやってその木々のあいだに立っていても、「わたしはここでは不審者だ」という思いに囚われてしまう。「面白いスポットだな」とは思うけれども、足を向けるにはちょっと勇気がいる。
今日はとにかく、あまり長居しないで帰ることにした。いちおう明日の「太鼓サミット」には来てみようかしらん。
この日は「昭和ゴジラシリーズ」の最後の１本、『メカゴジラの逆襲』を観た。ああ、ようやく終わった。これでこれからの「平成シリーズ」はもっとシリアスになるはずだし、わたしがずっと昔に映画館で観た『ゴジラvsビオランテ』もある。楽しみにしよう。
