ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2023-01-12(Thu)

 今日は国分寺のクリニックへ行く。まあ特に治療対策とかやるわけでなく、一年に一度血液検査などをやるくらいで、つまりはてんかんの発作を抑える「テグレトール(カルパマゼピン)」という薬剤を処方されてもらうがためだけのために通院するのだ。「てんかん」のみならず、躁病、躁うつ病躁状態統合失調症の興奮状態にも効き目のあるクスリである。そもそも「てんかん」は悪化すれば脳手術とかいう治療法もあるかもしれないけれども、手術自体のリスクが大きすぎ、一般に「てんかん」は「テグレトール」の服用で発作を抑える、というのがほぼ唯一の「対処法」ではある。わたしももう長いこと「テグレトール」のお世話になっているわけだが、「もういいや」などと飲むのをさぼってしまうと、去年の十月みたいに発作を起こしてしまうのだ。
 ただしこの「テグレトール」、副作用もいろいろとあり、服用期間中にグレープフルーツはぜったい食べてはいけないし、車の運転も禁止。その他にもいろいろあるわけだ。

 さて、今は一日フリーであることだし、せっかく国分寺なんて遠方に出かけるのなら、その国分寺あたりを探索してみようという気になった。国分寺駅周辺を調べるといくつかの公園もあるようで、中でも「武蔵国分寺公園」というスポットには「野鳥の森」というのもあり、それほど駅から離れてもいないようなので、この「武蔵国分寺公園」へ行ってみることにする。

 クリニックの予約は2時15分なので、「まあ2時間も早く行けばそこそこに散策気分も味わえるだろうか」と、11時頃に家を出る。ニェネントくんの動物病院へ行ったときのように、新松戸駅から武蔵野線に乗り換え、そのまま延々と武蔵野線に乗り、国分寺のひとつ先の西国分寺駅武蔵野線を降り、中央線に乗り換えて国分寺駅へ。

 国分寺駅到着は12時半で、「公園で食事にしよう」と、途中にあったスーパーでサンドイッチやコーヒードリンクのペットボトルなど買う。
 クリニックは駅の北側にあるので、今日まで駅の南を歩いたことはなかったが、いやに坂道、起伏の多い街並みで、わたしは坂道は好きだが、こ~んなに急こう配の坂道にあふれている街はイヤだな、などと思う。

     

 歩いていると「お鷹の道」とかの掲示のある道に出会い、その道を歩いていると珍しい「湧き水スポット」があった。夏はホタルが飛び交うらしい。

     

 さらに歩くと「国分寺薬師堂」という建造物にぶっつかる。そのお堂の前にけっこう由緒正しいというか、立派な門があり、これは「国分寺楼門」というものらしい。建築様式は江戸時代のものみたいだが、建てられたのはもっとあとの時代なのではないかと思う。

     

 この近くの北側に「野鳥の森」があるようで、そこへ行ってみたいのだけれども、北への道はまた激しい上り坂で、けっこううんざりする。
 このあたりの階段でネコが階段を上がる姿を見て、追いかけて階段を上って写真を撮ろうとしていると、後ろから来た年配の男性が「ここは初めてですか?」などと聞いてくる。「はいそうです」とか答えていると、「それだったらこの下にこの公園の案内所があって、マップとかもくれるのでぜひお行きなさい!」などと勧められてしまう。いや、そこまで時間に余裕があるわけでもないので、「いえ、野鳥が見たいんです」とかごまかす。「このあたりに鳥はいますか」と聞くと、「そりゃあいますよ。ムクドリとかね」とか答えられたので、正直「ムクドリですかあ」と思うが、「野鳥を探してみます。ありがとうございました」とお礼を述べてお別れする。

 そのうちにいかにも「公園」らしい芝生の敷地も見えてきて、その南側がどうやら「野鳥の森」らしいのだが、あ、ほんとうだ。ほんとうにムクドリしかいないや。

     

 まあここでじっくり近くのベンチとかにすわり込んで、野鳥の飛来するのを待つのがバードウォッチャーの本道だろうが、わたしにはそこまでの時間はない。道ばたに梅の花らしいのが咲いていたのを撮影したのが収穫だった。

     

 このあたりで「タイムアップ」で、公園を出てクリニックへの道を歩んだが、う~ん、この日わずか1時間半ほど歩き回った感覚では、この公園、「野趣に乏しい」というか、あまりに芝生が広くって半ば「スポーツ公園」みたいな顔をしているし、やっぱ「中央線沿線」というか大岡昇平の『武蔵野夫人』の舞台だぜというか、先に出会った年配の方のように、「ここは文化的な土地柄なのよ」というような、悪く言えば「奢り」のようなものが街中から発散されているような気がした。いや、これは国分寺市に失礼な感想だな。
 まあこのような感想になったのも、わたしの体調がよろしくなかったせいかもしれない。またクリニックには三ヶ月後に来るので、そのときにまた、気もちを改めて歩いてみたいと思うのだった。

 クリニックでのかんたんな問診も終わり、あとは帰るだけ。朝にニェネントくんに黙って家を出て留守番をさせただけに、けっこう遅くなってしまって申し訳ない気分だ。
 自宅駅からの帰り道、跨線橋の上から夕暮れの富士が見られた。

     

 ウチに着いたらもう5時になっていた。ニェネントくんもすっかりお腹を空かせていることだろうとウチのドアを開けると、ニェネントくんがドアの三和土のところに降りて来ていて、わたしを待っているのだった。ウチの近くに響いたわたしの足音にすぐに反応してくれたのだろう。
 すぐに夕食を準備してあげて、ニェネントくんがっつく。わたしは久々にアルファ米で「オムライス」をこさえて夕食にしたのだった。