ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2023-05-19(Fri)

 今日は悲しいニュースがあった。元大関栃ノ心が、とうとうこの日引退を発表したのだ。
 しばらく前に肩を脱臼して場所を途中休場して以来、精彩を欠く相撲が多く見られ、先場所はついに十両に陥落した。十両でも勝ち越すことは出来ず、わたしも「引退の日は近いだろう」と覚悟していたが。
 先の日曜日から五月場所は始まっていて、いつも本場所が始まるとこの日記にも相撲のことを書いていたけれど、今場所はテレビで十両の取り組みがあまり放映されないこともあり、相撲のことは書かないでいた。それでも後で配信される映像などを見て、昨日まで栃ノ心も5連敗していることは知っていた。それがこの日大相撲中継にチャンネルを合わせると、「栃ノ心、引退」との報が目に入った。「ああ、やっぱり<この日>が来たか」という感じである。

 わたしが栃ノ心に注目したのは彼が優勝した場所で、「優勝しそうだから注目した」のではなく、五日目だか六日目だかで当時の大関豪栄道と対戦したとき、もうめっちゃくっちゃ強いのでビックリしてしまったのだった。ちょうどその週末に相撲好きの友人と飲む機会があり、「今場所は誰が優勝するだろうね」という話からわたしは「栃ノ心だね!」と言ったのだった。その頃、栃ノ心はまさか優勝候補ではないし、さほど注目されていたわけでもない。しかしじっさいにその場所は栃ノ心が14勝1敗で優勝したわけで、わたしは予想を的中させたわけでもあり、そんな気分からもそれからは栃ノ心を応援するようになった。
 とにかくその頃の栃ノ心関は見ていてもあっけにとられるような怪力で、右四つに組むとそのままグインと相手を持ち上げて宙ぶらりんにし、土俵の外まで運んでしまうのだった。そういう相撲は見ていて痛快で、わたしはそれまで以上に相撲のファンにもなったのだった。

 しかし栃ノ心はケガも多く、優勝の前には幕下まで陥落したこともあったし、そのあとも幕内から十両に落ちることもあった。でも大関に昇進したあとにすぐにまた足のケガをして、もうそれからは前のような力強い相撲はあんまり見られなくなった。あのときケガしなければ確実に横綱になれる力量の持ち主だったと思うが。
 栃ノ心のさいごに印象に残る取り組みは、先場所、十両陥落した場所で小兵の炎鵬との取り組みで、これはもう身体の大きさも違うからしょうがないのだけれども、立ち合いに栃ノ心が肩から炎鵬にぶちかますと、まるで大型トラックが軽乗用車にぶっつかったみたいに炎鵬がぶっ飛んでしまったのだった。まああれは相撲の技で勝ったわけではなかったけれども、やっぱり「すごいなあ」とは思わされたものだった。

 今日は引退記者会見も行われ、テレビでもその一部を放映していた。栃ノ心日本国籍を取得していないので相撲協会には残れないのだが、「日本が好きなので日本に住みたい」と言ったという。夫人もお子さんもジョージアに残しての「単身赴任」状態なのだけれども、「ジョージアと日本と行ったり来たり出来たらいい」ということらしい。
 相撲中継を見ていたら、来週の月曜日には相撲中継にゲスト出演されることが決まったという。これはぜったいに見なければならない。

 長々と栃ノ心関のことばっかり書いてしまったが、彼が断髪したら、めっちゃカッコいいダンディに変身することだろう(今でも「角界ニコラス・ケイジ」と言われているわけだし)。そういえば、昨日は卓球の石川佳純の引退記者会見も行われていたのだった。この人もけっこう応援していたのだけれども。

 「広島G7サミット」が今日から始まって、各国のトップが広島に集まったのだけれども、報道でウクライナのゼレンスキー大統領も急きょ、サミット最終日に参加するために来日するのだということ。ちょっと驚いたが、G7の国々がウクライナへの支援をより明確に打ち出すことになるだろう。会議後にどんな声明があるだろうか。

 今日は暑かった昨日に比べるとずいぶんと涼しい日になり、夕方からは雨にもなってかなり激しく降った。わたしはまた外出しない一日になったけれども、昨日出かけて映画を観たりしたことがいいリフレッシュになり、気分的には良好な日になった。
 昨日観た『EO イーオー』がサーカスのシーンから始まったからというわけでもないけれども、ネットで見た『サーカスの子』という本が面白そうで、おととい注文していたのが届いた。こういう本はけっこう早いペースで読めそうだ。

       

 それでこの日は「Amazon Prime Video」で観ることの出来るキアロスタミの作品のラスト、ドキュメンタリーの『ホームワーク』というのを観た。1989年の作品だけれども、このときのイランという国での教育事情や、子供たちの家庭環境などについて考えさせられる作品だった。