ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-02-13(Sat)

 朝起きて、リヴィングの気温計を見るとやはり10度ぐらいだった。でも、今日はかなり暖かくなるということだ。
 早い時間に「GYAO!」で映画を観ようと、午前中に『白鯨との闘い』という、ハーマン・メルヴィルの『白鯨』の元ネタとなったという「事実」の映画化作品を観た。映画を観ているときに電話があり、となり駅の書店におととい注文していた本がもう届いているという知らせだった。ずいぶんと早いものだと、ちょっとおどろいた。午後からの予定もないので、さっそく今日受け取ってこようかと考える。

 昼食のあと、本を受け取りにとなり駅へと出かけた。外は晴天で、ちょっと薄着で出かけたのだけれども、たしかにかなり暖かいようだ。
 まっすぐ書店へ行き、本を受け取る。ほんとうはこの本は今読んでいる『世界動物発見史』を読み終えたあとに読もうと思っていたのだけれども、やはりじっさいに手にしてしまうと早く読みたくなり、少しずつ『世界動物発見史』と並行して読んでいこうかと思う。

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 昨日ネットを見ていて、今回の芥川賞を受賞した作品ではないが、候補になって好評を得ている本のことを読んだ。たしか小学生の女の子とその父親とが、我孫子から鹿島まで利根川の土手をずっと歩いて行くという小説で、今の「COVID-19禍」以後の、人の生き方への視点も含むみたいな。
 我孫子はわたしの住む市だけれども、ウチから利根川への距離はずいぶんある。去年の正月に「初もうで」で「布施弁天」というところへ行き、その弁天さまのすぐそばが利根川の土手だったけれども、ウチからは歩いて1時間かかる。その小説がどのようなものか、我孫子でもどこのことを書いているのかはわからないけれども、自分もその小説のように利根川の土手を歩こうとしたら、またとんでもない距離を歩かなければならないだろう。

 その本のタイトルも(たしか「旅」なんとかというタイトルだと記憶していたが)、作家の名前も記憶していなかったのだけれども、せっかく本屋に来たのだから、その本を探してみようとした。ちょうど「芥川賞受賞作」を掲載している文藝春秋が置かれていたので、その芥川賞審査員による「選評」を読むと、わたしの探していた作品のタイトルも、作家名もわかった。乗代雄介という人の、『旅する練習』という本だった。
 その本を平積みのコーナーとか新刊書の棚で探してみたが、もう売れてしまったのだろう、見つからなかった。

 しかし、その著者による本として、『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』という、けっこう分厚い本が棚に置かれていた。
 「ミック・エイヴォリー」って誰よ、って感じで、おそらく一万人の人に聞いても知っている人がいるかいないか、というところだろうけれども、ふふ、わたしは知っている。ミック・エイヴォリー(Mick Avory)とは、1960年代から活動したイギリスのバンド、キンクスのオリジナル・ドラマーなのである。そして偶然にもわたしは、半月ほど前にそのミック・エイヴォリーの名が登場する夢をみていたのだった。
 わたしとしては目覚めて、「なんで今どき、ミック・エイヴォリーが夢に?」とは思っていたのだけれども、ひょっとしたら無意識にどこかでこの『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』という本のことを見ていて、それで夢に登場したのかもしれない。
 その本は、作者の乗代雄介が自らのブログに書き継いできた文章を中心に構成されているらしく、面白そうなので(わたしにフィットするタイトルのこともあり)よほど買ってしまおうと思ったのだけれども、これが日本の作家の本らしくもなく、学術書とか海外文学の本みたいなかなり高い価格がつけられていて、やはりちょっとためらい、買わずに店を出てしまった。
 ちなみに、帰宅してからネットを検索して知ったのは、この『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』というのは、キンクスの名作アルバム「The Kinks Are The Village Green Preservation Society」のデラックスエディションに収録された、ボーナストラック曲のタイトルなのだった。わたしはそのデラックスエディションは持っていないので知らなかったが、聴いてみるといかにもアウトテイク的なインスト曲ではあった。

 本屋を出て、また先日のように駅の反対側の家電量販店に行って、もう一度「電子レンジ」「オーブントースター」をチェックしてみようかと思ったのだけれども、どうせ何もわからないで店を出ることになるだろうからやめた。でも、急に「鶏の唐揚げ」が食べたくなり、家電量販店の先にあるスーパーへ行って、安い発泡酒といっしょに買って帰った。発泡酒ぐらいは、飲んでもいいのだ。

 帰宅する道、ウチのすぐそばのマンホールの上で、マンホールの小さな穴から虫が飛び出してくるのを待ち受ける、ハクセキレイの姿が見られた。

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 帰宅して発泡酒を飲んで鶏の唐揚げを食べ、かんたんな夕食をとる。部屋の気温計をチラッと見てみると、なんと20度を指していた。それはもう暑いぐらいではないか。早く寝ようとベッドへ行き、『世界動物発見史』を読み、そのあとに今日買った『カモノハシの博物誌』をちょこっと読んでから寝た。

 夜中、地震で部屋が揺れ始めて目が覚めた。横揺れだし、それほど大きくもないと思っていたらだんだんに揺れが大きくなり、キャットタワーのてっぺんで寝ていたニェネントもキャットタワーから跳び下りてキッチンへ走って行った。
 わたしは何もしないでただベッドで横になっているだけで、「ああ、これでこの建物がつぶれてしまったら、わたしは天井の下敷きになってしまうのだな」と漠然と思うだけだった。
 地震の揺れはけっこう長い時間つづいた。部屋の中で何かが落ちたり倒れたりする気配もないままに揺れがようやく収まって、時計を見てみると午後11時10分ぐらいだった。
 枕元にあったスマホを手にしていろいろと情報を得て、震源地は福島沖だと知る。今年の3月はあの「東日本大震災」から10年になるのだけれども、今になってまた同じような場所で地震が起きたのだった。
 もうわたしはすっかり目が覚めてしまったのだが、日付けも替わるので、あとのことはまた明日に書く。