おそらくは、ジャン=ポール・ベルモンドにも『ダーティハリー』みたいなのをやってもらおう、ってな気分でつくられた映画かと思うが(もちろん、これはフランス映画である)、警察と犯罪組織との癒着をあばくために派遣された、型破りの警部の活躍を描く映画である。
まあさいしょはベルモンドは「警部」であることを隠し、「犯罪者」として犯罪組織に近づくわけだけれども、そのあたりのストーリーがまったく面白くない。いちおうガマンしてさいごまで観たけれども、「どうしてそうなったのか」わからないことがいろいろとあった(わたしの理解力が足りないのか)。
絵としても、目を惹くようなシーンがあったわけでもなかったし。
わたしはただ、マリー・ラフォレの御姿を見たいがためだけにこの映画を観たのだったが、彼女の出演シーンはそれほど多くはなかったし、「ベッドシーン」ではないが、ベルモンドとベッドで横たわっているシーンなどあって、ちょっとショックではあった。
このとき彼女は39歳。ただただお美しい。70年代はあまり映画に出ずに歌手としての活動が多かった彼女だが、しっかりとその美しい姿を見せていただいたことには感謝。