ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2022-07-17(Sun)

 わたしがいつも行くとなり駅の映画館では、去年の暮れからず~っと、濱口竜介監督の話題作『ドライブ・マイ・カー』をロングラン上映している。やはりこの映画は観ておきたいなとは思っていたけれども、レイトショー上映になってしまい、朝の早いわたしは「そりゃあ行けないな」と、半分あきらめていた。
 それが、ついに来週いっぱいで上映も終わってしまうということになり、上映時間も朝の10時からに変更になったのだ。
 明日は祭日で休みだし、朝の10時からの上映はわたしにぴったりだ。「では明日観に行こう」と決定した。

 この、となり駅の映画館は、「半分はロードショー館、半分は<名画座>的なプログラム」というローテーションでやられており、「ロードショー」的な作品も、都心とかの「単館ロードショー」の二番館的上映、「名画座」的作品も、いわゆる「リベラル系」みたいなドキュメンタリー作品の上映が多い。
 それでわたしも、この映画館で過去に『沖縄スパイ戦史』という、感銘深いというか、(まるで知らなかった)新しい知識を得たドキュメンタリーも観たのだったが。

 もうひとつ、この映画館では来週から『シャンタル・アケルマン映画祭』が始まるというか、2~3ヶ月前に東京の映画館で上映された「シャンタル・アケルマン映画祭」の5作品が、これから毎週1作品ずつ上映されるのだ。
 この『シャンタル・アケルマン映画祭』は、渋谷とか吉祥寺で上映されたときによっぽど「観に行こうか」と思っていたのだけれども、このとなり駅の映画館、しばらく前に思いがけずに、やはり先に都内の映画館で開催された『アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ』全6作品を上映してくれたことがあり、おかげでわたしは全作品観たのだった。その記憶があるものだから、今回の『シャンタル・アケルマン映画祭』もきっと、この映画館でやってくれるものと期待していた。
 それが思っていた通りに上映してくれることになり、けっこううれしい。これから8月にかけて、わたしはシャンタル・アケルマンにどっぷりになるつもりだ。

 日曜日のこの日、天気予報はやはり、午後から雨になるだろうと言っていた。いちおう明日は出かける計画を立てたことだから、「室内干し」でいいから洗濯をしておこうと、早くに洗濯をした。それで室内に洗濯物をぶら下げ、北のスーパーに買い物に出かけた。
 「ちょっと、ニェネントくんと半分こしよう」というつもりで、「めばちまぐろの切落しパック」を買い、それと絹豆腐を買って「冷や奴」でもやろうと。

 帰宅して、昼飯にその「まぐろ」をニェネントくんと分けて、自分は「わさびしょう油」でいただき、いっしょに「冷や奴」。
 ま、なんというか、わたしも「安上がり」というか、この「めばちまぐろ」を「わさびしょう油」で食べたのが異様に美味しく、「冷や奴」ともマッチングして、「こんな満足の行く食事をしたのはいつ以来だろうか?」というような喜びだった。ぜんぜん、たいしたメニューではないのにね。
 ニェネントくんももちろん、わたしと半分こした「まぐろ」を、きれいに食べてくれた。わたしとニェネント、同じ家族として同じものを食べ、お互いに満足した昼食だったか。

 「雨になる」と言っていたのに、窓の外は青空が拡がっていて、「なんだよ」と洗濯物を窓の外に出した。昼ごろにはケータイへの「情報」で、「このあたりはこれから大雨になる」な~んて言われたのだけれども、じっさいにはこれっぽっちも雨は降らなかったのだった。ま、そういう「大外れ」するときもあるのだろう。
 チラチラとパソコンを閲覧したりゲームをやったり、テレビで「大相撲」を見たりして、「さあ、寝ようか!」と和室に行ってみると、ニェネントくんがキャットタワーの上にあがって、窓の外を眺めているのだった。
 「こんな時間に外を見てるなんて珍しいね。またよそのネコでも来てるのかね?」と、ニェネントくんと並んで窓の外を眺めてみると、夕暮れ時の蒼い空をバックにして、「何羽もの鳥」が飛び交っているのだった。
 そうか、ニェネントくんはあの「鳥」を見ていたのかと思ったが、どうもその「鳥」の飛び方は「鳥」っぽくない。そう、それは「鳥」ではなく、「コウモリ」なのだ。
 写真を撮ったが、やはり飛んでいる「コウモリ」は、フレームに入れることは出来なかった。でも、いい日暮れ時の「蒼い空」を撮ることが出来たか。