ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2022-07-16(Sat)

 (時間がかかっても)エドガー・アラン・ポオの全作品(創元文庫版)を読むつもりでいて、先日からようやく『ポオ小説全集2』を読みはじめ、その冒頭の、ポオ唯一の長編作品『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』を昨日読み終えた。なんだか「支離滅裂」な作品だなあとは思いながらも、かなり面白く読んだ。
 それで、夜寝るときに、ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』を(ほんとうに少しずつ)読み始めているのだけれども、読んでいて「あれれれ?」と思ったのは、その『薔薇の名前』の書き出しが、つまりは『ゴードン・ピムの物語』の「序章」と同じ構造ではないかと気づいたこと。
 つまり、ポオにせよエーコにせよ、「この作品はオレ(ポオもしくはエーコ)が書いたんじゃない」という「ミスティフィケーション」から書き出しているわけで、ひとつの「小説」のあり方として「ポストモダン」的というか、こうやって並行して読むと、奇妙なシンクロニシティの面白さがあった。

 まあ『薔薇の名前』は以前にも読んだことがあったけれども、そのときはただストーリー展開を追うのに夢中で読んで、細かいところでの作者エーコの「仕掛け」にはまるで気づかなかったのだけれども、今こうやって『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』を読んでから『薔薇の名前』を読むと、それぞれの作品への想いも変化するみたいだ。
 このことは書くと長くなるので、いずれ『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』の感想を別に書くときに、もっといろいろと考えてみようと思う。

 今日から、月曜日が「海の日」とかいう休日なので、3連休である。やはりうれしい。
 今日は、市からの案内での「健康診断」を受ける日で、朝いちばんに、いつも通っている内科クリニックへ行く。
 わたしはずっと、身長は172センチぐらいだと認識していたのだが、この日身長を測ると、「170センチですねー」と言われて、ちょっとびっくりしてしまった。むむむ、歳をとって、身長も縮んでしまったということなのか。‥‥そうすると、体重が64キロあるというのは、もうちょっと減量してもいいだろうと思う。まああまり体重増につながる食生活をしているとも思わないが。

 この内科クリニックには、むかし茨城に居たころに「狭心症」を患ったもので、それ以来血圧を抑えるためもあって、ずっと引きつづいて通院しているわけだけれども、長いこと上は130、下も90台という血圧値だったのが(わたしは、もう十年ぐらい、毎朝かならず血圧を測って記録している)、このところは上も120以下、下もずっと60台と、まったく健康といっていい「正常値」がつづいている。前に書いたように、昼を過ぎると逆に血圧が低くなりすぎて、めまいとか立ちくらみを起こすほどだ。
 それで、「健康診断」につづいたこの日の検診で、毎日服用している薬を一種類減らすことになった。まあすべての薬は「もういらない」などということにはならないのだろうな。

 この日はやはり曇天で、内科クリニックから帰るときには雨も降っていたが、出かけるときには雨もなく、クリニックの近くの電線にツバメがとまっているのが観察できた。

     

     

     

 ぜんぶで三羽のツバメが見られた。この三羽はひょっとしたら、しばらく前にこの通りのもっと北側で巣づくりしていた親子のツバメだったりして、とか想像してみる。意外と、そういう考えも当たっていたりするかもしれない。
 ツバメたちはもうしばらくはこのあたりで群れて、夏の終わりには南の国へと飛んで行くのである。

 さて、「壊れてしまったか!」と悲しんだオーディオ・コンポだが、なんと、単にコンセントが抜けてしまっていただけなのだった。
 意識的に「抜こう」としなければ抜けない感じのコンセントだっただけに、「いったいなぜ???」という思いもあるけれども、とにかくはコンセントをちゃんと差し込んでやると、その「ダメになってしまったか」と思っていたリモコンも、しっかりと異常なくはたらいてくれるのだった。
 前に書いたように、このコンポも「CDプレイヤー」部分が死んでしまっているわけで、「買い替えてもいいかな?」という気もちもあるのだけれども、まあもうちょっと「放置」しようか、とは思う。