ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-04-14(Wed)

 昨夕から雨である。予報では今日もずっと雨。でも、わたしが早朝に家を出る時間には雨はやんでいた。最近はそんな時間もけっこう明るくなってきているとはいえ、この朝は空は厚い雲におおわれていて「まっくら」である。それでも駅に近くなって北の空を見ると、そんな雲のフィルター越しにいくらかの明るさも見られるようだった。

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 今朝電車に乗って思ったけれども、昨日乗った、普段より一本遅い電車だと、けっこう乗客は増えるのだということに思いあたった。まあこの時間帯は20分に1本の運行だから、ひと電車遅くなると乗客数もちがう(増える)ということだ。当然のことだろう。わたしが乗る電車は始発から2本目の電車なのだけれども、これがもう1本早い「始発電車」になると、かえって電車が動き出すのを待っている人らで乗客数は2本目よりは多いと思う。つまり、わたしがいつも乗っている「始発から2本目の電車」というのは、意外と「一日でも乗客数のいちばん少ない電車」なのではないだろうかと思った。これはちょっとした「恩恵」であろうかと、今朝はわたしの眼には見えない神様に感謝したのだった。

 職場に行くときには止んでいた雨もそのうちにまた降り始め、この日は「降ったり止んだり」の一日になった。
 仕事を終えての帰り、ウチの近くの公園で、ムクドリカップルが地面のエサをついばんでいるのが見られた。こういうのは新しいデジカメの得意とする被写体である。ムクドリも全身が濡れてしまっているようで、ちょっとみすぼらしいところもあるけれども、周りの雑草に雨で水滴がつき、花咲いたみたいでいい。

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 桜の花の季節も終わり、今は歩いていると咲き始めたツツジの花が目につく。この日はやはり花が雨に濡れて、色彩も美しく感じられる。

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 電線(正確には電柱を支えるワイヤー)に留まっていたスズメも撮ってみたが、ピントはばっちりなんだけれども逆光で、また目の表情が撮れなかった。

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 さて、実はこの日から、5月の国立劇場文楽公演のチケットの発売が開始される。この公演のことを知ったときには「ぜひ行きたい!」と思い、このチケット発売日を心待ちにしていたのだけれども、今になってみると再再度COVID-19の感染が拡大し始めているし、さらに今回は「変異ウィルス」の感染が急速に拡がりそうな空気でもあり、日ごとに新規感染者数は増加・増加をつづけている。いったい5月になったときどんな事態になっていることか、今の都や政府の対策にはまるで期待をもてないし、想像するのも恐ろしいような気もする。つまり、今の時点で5月に劇場になど行こうと考えるのはとっても難しいことだ。気もちとして行きたいのはやまやまだけれども、やはり「やめておこう」ということにした。
 今のところ、仕事に出るのは仕方がないとして、それ以外でわざわざ人混みに出ることはもう避けたい。わたしの中では去年4月の<緊急事態宣言>よりもずっと、今の状態の方が<危険度>が高いという認識だ。

 スカ首相は、今の情況を「現時点で全国的な大きなうねりとまではなっていない」と国会で答え、「強い警戒感を持って対応すべき状況にあると考えている」と言ったという報道を読んだが、スカ首相が「強い警戒感を持って」というのは、今までのことからも「何もやらない」ということを意味しているだろう。ただ<東京オリパラ>の開催だけを目指し、冬には<公約>のように語っていた「全国民へのワクチン接種」は、いったいいつのことになるのやらまったく不明の状態だ(わたしの予想では来年中にも無理だろう)。
 SNSではそんなスカ内閣の対策を批判する書き込みにあふれているのだが、一方で内閣支持派(?)の巻き返しも始まっていて、「批判ばかりしてないで自分の責任を果たせ」という書き込みや、「自分の子供には批判ばかりする大人の姿は見せたくない」みたいなことを言ったりもする。これはスカ首相の「まずは<自助>を」のフォローではあるし、「権力に寄りそうことを善しとする」「長いモノには巻かれよう」という意識のあらわれなのだろう。こういう人物らは、例えば香港で、そして今のミャンマーで、権力に抗議するデモに参加する人らを見ても同じことを言うのだろう。これは一昨日も書いたことだが、何だか日本は急速に、簡単に「全体主義国家」になってしまいそうな気がする。

 今日は予定通りにジョイスの『ダブリンの人びと』を読み終えた。この地点からジョイスは『ユリシーズ』へとジャンプしたのだなあと思いながら、最後の「死者たち」を読んだ。
 明日からはジョイスの『若い藝術家の肖像』を読むつもりだけれども、せっかくピンチョンの『メイスン&ディクスン』も届いたことだし、通勤の電車の中では『メイスン&ディクスン』を読み、仕事場で大きな本を拡げられないときには『若い藝術家の肖像』を読もうかと思う。これで何とかこの2冊を5月中ぐらいに読み終え、5月末には発売されるピンチョンの『ブリーディング・エッジ』を読み始められればいいのだが、と思っている。