早朝に目覚めてもまだまだほとんどまっ暗なのだけれども、起き出したわたしは、わたしの前をキッチンの方へ「やっとごはんだ!」といそいそと歩いて行くニェネントくんの、その白い背中を追って行く。今朝はとりわけ寒い朝だ。とにかくニェネントくんに「ちょっと待っててね」と断って、先にリヴィングの電気ストーブのスイッチを入れ、ニェネントくんのホットカーペットもつけてからニェネントくんの食事を出してあげる。
動物病院に注文を出してあって、その到着が7日以降になるだろうというニェネントくんの朝食のカリカリだが、なんとかギリギリ足りそうだ。よかった。
わたしも朝食をとり、今日は土曜日だからFМを聴くのだけれども、さすが新年だからいつもの「ウイークエンドサンシャイン」はお休みで、代わりに「世界の赤道圏の音楽」みたいな特集番組をやっていた。それはそれで普段聴かない音楽が聴けるし、この寒さも体感的に和らぐだろうか。
午前中に、思っていたよりも早くに、注文してあった「USBハードディスク」が届いた。「普通郵便」と同じく、郵便受けに投函できるぐらいに小さなものだったのだな。わたしはもうひとまわり大きいものと想像していた。
これでテレビ放送が録画できるわけで、わたしとしてはまずは、「今年は見てみようか」と思っている大河ドラマ『べらぼう』を録画するつもりだ。放送される午後8時から9時という時間は、普通には充分起きている時間だろうけれども、今のわたしは、夜の9時前というのはもうベッドに入っている時間なのだ。それで去年の大河ドラマ『光る君へ』もちょっと通して見たかったのだけれども、とちゅうで挫折したのだった。大河ドラマは土曜日の午後に再放送もされているけれども、なかなか集中できる時間帯でもないのだ。でも、これで今年は大河ドラマを制覇できるかもしれない。
朝、冷凍庫の中をチェックしたら、「レバー肉」ばかりが複数ぶっ込まれていた。そんなに「レバー肉」のストックがあるとは思っていなかった。これは「レバニラ炒め」をつくるしかないと、午前中に北のスーパーに買い物に行ったとき、もやしとニラを買おうと思ったが、もやしはともかく、ニラを買うならば明日から営業が始まる駅前のスーパーで買った方がぜったい安いではないか、ということになった。でもこの日の昼食は「お弁当」か何かを買ってすませようと考え、いろいろ見て回って「ちらし寿司」にした。これがわたしの「お正月」かも。
この日はスーパーへの道でヒヨドリの姿を何度か見た。ウチのすぐそばにもいたし、国道を越えたところにもいた。この頃はヒヨドリがあちこちにいる。
電線にとまっているヒヨドリにカメラを向けて撮ったけれども、シャッターを押すしゅんかんにそのヒヨドリは飛び立って行った。写真にはなんとか、「これから飛ぶぞ」という直前のヒヨドリの姿が撮れていた。
帰宅して、「ちらし寿司」を食卓にのせると、和室で寝ていたニェネントくんがすぐにやって来て、食卓の上をのぞき込む。いったい、「ちらし寿司」の何がニェネントくんを惹きつけるのか。しかしその「ちらし寿司」には、ニェネントくんが食べられそうなものはな~んも入ってはいない。安い「ちらし寿司」だから刺身なんか乗ってないのだ。ニェネントくん、勘違いしたかな?
ひとつだけ、「ちらし寿司」の上に乗ってるエビだけはニェネントくんも食べれるかと思ったけれども、「あれ? エビって、ネコには食べさせられないんじゃなかったかな?」と思う。それでそのとき気になってネットで調べてみると、「生のエビ」「エビのしっぽ」はよろしくないらしいけれども、煮てあるエビは大丈夫らしい。「では一匹ぐらいあげましょうか」と、まだ食卓のあたりでウロウロしているニェネントくんの前に出してあげた。ニェネントくん、がっつく。
このエビがニェネントくんの「お正月」だったかな。なんか淋しかったねえ。
この日はもう一度、昨日観た『オッペンハイマー』を観直した。人物関係も把握できて、先に目立たなかった人物があとでちょっとしたキーパーソンとして登場してきたり、人物ドラマとして大変に面白かった。政治ドラマでもあるし。
それと、昨夜は読み継いでいる尾崎翠の『地下室アントンの一夜』を読んだが、やはり尾崎翠はどこか「異次元」の人で、SFでもないのに、読んでいて別次元の世界に連れて行かれるみたいだ。面白いのだが、正直、読んで疲れる。ズンズンとページを読み進められるという感じではないのだ。