ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2024-06-13(Thu)

 今日は月に一度、内科クリニックへの通院の日。別に「通院しなさい」と決められているわけでもなく、ぜったいに行きたいわけではないのだけれども、毎日の内服薬が一ヶ月分しか処方されないので、薬がなくなるようだと通院しないとならない。
 実は「毎日の薬の摂取」なんて気休めで、薬なんか飲まなくっても「どうってことない」のだ、などと思わないこともないのだが、これは「側頭葉てんかん」でのことだけれども、「もう毎日の薬は飲むのはやめよう」としていたら、てきめんにまた発作を起こしてしまった「前科」があるものだから、医者から処方される内服薬を拒むことはもうできないのだ。

 というわけで、この日も午前中にクリニックへと行くのだった。
 実はこのところ、もう外で人と会うこともないのでそのあたりに無頓着になっていて、じっさいの「問診」のときに医師に「すごいね」と言われてズボンを見ると、ひざのところにニェネントの毛がめっちゃたくさん付着しているのだった。ははは、自分でも「びっくり」だった。
 この日は「健康診断」もいっしょにやるのかと思っていたけれども、それは来月のことで、帰るときにそのとき用の採尿紙コップなどを受け取って帰ったのだった。

 そのクリニックへ行く道の途中に、庭にいっぱいサボテンを栽培している家があるのだけれども、そのサボテンに今、黄色い花が満開になっているのだった。
 このサボテンは「ウチワサボテン」という種で、知らない方が家で栽培している草花のことをあれこれ言ってはいけないのだが、このサボテンはめっちゃ生命力の強いサボテンとして有名で、「世界の侵略的外来種ワースト100」にも選出されているらしい(日本国内ではそこまでに繁殖してないらしいけれども)。

     

 さてこの日は、夜になって「何だこれは?」というニュースがネットで配信されていた。
 それは日本の某ロックバンド(要するに「J-POP」のバンドなんだろう)が新規に作成したМV(ミュージック・ヴィデオ)「コロンブス」が、「人種差別を肯定している」とかいろいろな理由で批判され、そのМVの公開を中止したというものであった。
 ‥‥っつうか、「コロンブス」という曲名からしてヤバいだろうが、とは思ったのだが、そのМVでそのバンドのメンバー3人がそれぞれコロンブス、ナポレオン、ベートーヴェンに扮して時代を超越した(?)孤島にたどり着き、その島に住んでいた「類人猿」的な原住民らと「交流」し、彼らにピアノを教えたり、彼らにムチをふるって「馬車」を曳かせるなどの描写があったのだという。
 ‥‥いやあ、凄いよね。「強烈」である。そもそもが「アジア人」であるそのバンドのメンバーが「白人」に扮し、かつての白人が「ネイティヴ・アメリカン」や「アフリカン」に対して行った虐待(当人たちはそれが「虐待」だという認識もなかったのだろうが)を再現する。その上、自分たちだって過去に西欧人を通じて知った「ピアノ」という楽器を、(はっきり言って「偉そうに」)現地人(猿人)に教えるさまを見せ、あたかも自分らが「名誉白人」であるかのようにふるまうのである。反吐が出る行為だ。
 そもそも、今の世界で「コロンブス」という人物がどのように認識されているのか、「ロック」という音楽をやっていながらも、「ポスト・コロニアズム」について、その基本も知らないというのは、まさに「驚異」である。
 今は日本の音楽だってかんたんに海外にも伝わり、それで評価を高めたりすることもあるというのに、海外にこの「コロンブス」という曲とそのМVが伝わったとしたらどんな反応を生むか、まあここで「自主規制」などしないで、放置してやってみれば良かったのではないかと思う。
 そもそもこのМV、曲を作ったそのバンドのメンバーの発案で撮られたものだといい、その周囲で誰一人「これはヤバいよ」と言えなかったという、その業界の構造もヤバいだろう。

 この日は午後から「Amazon Prime Video」で、あのテリー・ツワイゴフロバート・クラムを撮ったドキュメンタリー、『クラム』を観た。テリー・ツワイゴフロバート・クラムの古い友人だったというが、ちょっと強烈なドキュメンタリーではあった。それはテリー・ツワイゴフがエグい演出をしているからではなく、あまりにエグい対象に、「ごく普通に」カメラを向けているせいではないか、などと思った。