ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2024-01-01(Mon)

 夕方リヴィングで映画を観ていた。そばの椅子の上にはニェネントくんが寝そべっていたが、とつぜんにテーブルに置いていたスマホが大声で「地震です!地震です!」と叫び始めた。
 これから「揺れ」が来るのかと身構えたが、すぐに揺れが来ることもなかった。スマホをみると石川県あたりで「震度7」とかの地震があり、これからも津波の危険があるという。
 「震度7」というのは、もうそれ以上はないという「烈震」で、「これはたいへんなことだ」と思う。
 そのうちに、このあたりでもゆっくりと横揺れが始まった。石川県での地震でこのあたりでもこれだけ揺れるというのは、やはり強烈な大地震なのだろうと思った。
 このあたりはそこまでに大きな揺れではなかったが、そんな揺れの中、ニェネントくんがわたしを見上げるのに目が合った。ニェネントくんの眼は「揺らしてるのあんただろ? 揺らすなよな!」と語っていた。ちがうちがう、オレじゃないよ。

 映画を観るのをやめてテレビ放送に切り替えると、画面いっぱいに黄色と赤で「つなみ!にげて! EVACUATE!」というダイレクトなメッセージが拡がっていた。
 わたしは聴かなかったのだが、そのときNHKの女性アナウンサーは「津波が来ます!警報が出てる地域の方は逃げて下さい!」というメッセージと共に「この報道を見ていたら、見なくていいので逃げて下さい!テレビも消さなくていいです!今すぐ逃げること!!」と訴えていたのだという。
 テレビの画面には「大津波警報」があらわされていて、石川県や富山県では3メートルの津波の危険があるというし、テレビに表示される日本地図の日本海側にはすべて、北海道から九州まで「津波警報」が出されているようだった。

 誰だって13年前の「東日本大震災」とそのときの「大津波」を思い出すだろうし、あのときの報道の反省からさっきのNHKアナウンサーの「呼びかけ」があったわけだろう。また、どのテレビ局も市街地にカメラを持ち込んで「現地状況」などのライヴ映像を流さなかった。そんな危険なことをやらなかったのは、大切なことだったと思う。
 何度も繰り返される市役所から市街地を撮った映像では、地震の瞬間に市街地の中に「土けむり」が巻き上がるのが見られた。家屋が崩壊したためだろう。

 現地ではその後も何度も「震度4」ぐらいの余震(?)が起きているようだ。大きな火災の様子も中継されている。今日は2024年の元日だというのに、なんていうことだろう。今はどれだけの被害があったのか、まるでわからないけれども、年末年始で帰郷してこの地震に遭遇された方も多いことだろう。元日の夕方、家族一族団らんで「おせち料理」を囲み、テレビなど皆で楽しんでおられたことだろう。そんなときの大地震。一年に一度の「無病息災」を祝う「おせち」を家に残して避難しなければならない、災害の無情さ。つい先日、「石川県は台風や地震など自然災害がきわめて少ない」というのを読んだばかりだったのだが。

 国内での大地震というのでは、2016年4月の「熊本地震」以来ということになるのだろうが、その「熊本地震」を改めて調べてみると、最初の震度7地震が起きたあと、28時間を経て再び震度7地震が起きていて、当初最初の地震が「本震」で、28時間後の地震は「余震」とされていたのが、のちに実はあとの地震こそが「本震」で、その前のは「予震」なのだとされたのだった。どちらも震度7だからどっちがどっちでも被害地としては同じだろうが、今回の地震もまた、これから時間を置いて同程度、またはさらに大規模な地震が起きる可能性があるわけだ。被災者の方々にはさらにつらい避難生活がつづくことになるだろうが、どうか耐えていただきたい。頑張って下さい。