ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2023-05-11(Thu)

 早朝、まだ寝ているとき、枕元に置いてあるケータイが救急車のサイレンのような音を立て、「地震です!地震です!」と叫び始めた。それで目覚めたときはまだ揺れてなくって、「これから来るのか?」と思ったとたんに、グラッと来た。けっこう大きな揺れで、地震警報もあったのだから「ああ、これでおしまいか?」とか思ってしまった。
 まずはニェネントくんがどうしているかと寝たまま探してみると、キャットタワーの上でちょうど身を起こしたところだった。これでニェネントくんがパニックを起こしてキャットタワーから跳び下りるようだと、わたしはまずは「大丈夫だよ、オレもいっしょだから」とニェネントくんをなだめなければ、と思ったのだけれども、まだまだ揺れが続いているときもニェネントくんはキャットタワーの上から動かなかった。それを見てわたしも「この地震、大丈夫だな」とは思った。
 かつて「東日本大震災」のとき、わたしとニェネントくんは茨城で暮らしていてニェネントくんはまだ9ヶ月だったけれど、大きな揺れでニェネントくんはパニくって部屋の中を右往左往したのだった。この日の地震ではそういうことはなかったのだ。

 揺れも治まって時計を見ると4時20分ぐらい。「このあたりはそこまで大きな揺れではなかったけれども、どこか他のところでは大きな被害が出ているかもしれない」と、起き出してテレビをつけてみた。
 震源地は千葉南部で、木更津では震度5強になったというが、家屋の崩壊などの被害は出なかったみたいだ。千葉市のあたりや東京の東でも震度4とかになったらしいが、ウチのあたりはウチの市は震度2、けっこう近いとなりの市では震度3ということだったが、わたしの感覚では「震度2ということはないだろう。アレは震度3だったろう」というところだった。

 それでこの日、特に午前中はテレビではその地震のニュースばかりやっていた。
 これが夕方には東京の方は雷雨に襲われ(このあたりでも今にも雨になりそうに空が暗くなったが、けっきょくこのあたりでは雨にならなかった)、5時半ごろに東急東横線の踏切に落雷し、電車が一時ストップしてしまったらしい。帰宅時間なので大変だったみたいだ。
 これで日本での古くからの言い伝えの「恐いもの」、「地震、雷、火事、親父」のうちの先頭二つが一日にやって来たわけだ。まあ報道されない火事はあちこちで起きていただろうし、「恐い親父」というのも最近は絶滅危惧種ではないかとも思うけれども、まだまだあちこちに棲息していることだろう。恐ろしい一日だ。

 朝のテレビ小説「らんまん」は、万太郎と竹雄が上京し、根津の長屋に住むことになった。長屋などというのは変な住民を住まわせればいくらでも面白い展開も出来るだろうし、見ていて楽しい。竹雄も万太郎の付き人から「仲間」になり、この日は万太郎の浪費癖を戒めるシーンなど面白かった。やはり朝はライトなコメディがいいか。これからも楽しみではある。

 さて、アメリカの週刊誌「タイム」の次回号は、日本の岸田首相が表紙とされるようで「Japan's Choice」という特集が組まれているらしい。「タイム」誌は「岸田首相は何十年も続いた平和主義を捨て、日本を真の軍事大国にすることを望んでいる」としているらしいが、これは来週に迫った「G7広島サミット」に向けて、議長国である日本の「今の姿」を紹介するための記事ではあるだろう。
 アメリカではきっと、日本が軍事費を増強することを歓迎する空気もあるだろうが、こういうことをやるのならば同時に、先日の「入管法改正」での日本の「難民受け入れの否定」、「非人道的姿勢」についても、そして今だ全盛期的差別意識を残す「LGBTQ理解増進法案」についても海外で報じられ、日本という国の「後進性」が世界で認知され批判されればいいだろう。

 今日も一歩も外に出ず、写真もないので、月曜日に散歩したときに出会った野良ネコの写真を載せましょう。顔が花で隠れてしまったが。

     

 夕方からは「Amazon Prime Video」で、バリー・ジェンキンスという人の監督した『ムーンライト』を観た。日本公開時もけっこう話題になった映画だったと記憶しているけれども、どんな内容なのかまったく知らなかった。
 これが、昨日観た『コーダ あいのうた』とまったく同じく、アカデミー賞で「作品賞」「脚色賞」「助演男優賞」の三つを受賞しているということもあり、観てみたのだ。
 これがもう、終盤には観ていても涙ボロボロ状態で、近年こんなに涙をしぼり取られた映画もない。
 夜もベッドの中でこの映画のことを思い出し、また泣いてしまった(今こうやってこの映画のことを書いていても、また涙があふれて来るのだ)。今までわたしは、ニェネントのお母さんのミイの死んだときのことを思い出せばすぐに涙を流すことが出来たが、これからは、この『ムーンライト』のことを思い出しても涙が流せるだろう。