ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2023-05-14(Sun)

 昨日の昼は、「公開40周年記念」とかでテレビで『南極物語』をやっていた。わたしはヴァンゲリスの音楽は記憶していたが映画の内容はまったく知らなかったわけで、別に熱心に見ていたわけではないけれども、テレビはつけっぱなしにして、パソコンをいじりながら時々見ていた。
 これは南極で日本の南極調査隊に置いて行かれた15頭の樺太犬、それで2匹だけ生き延びたタロとジロとを描いた映画だった。どうやら人間ドラマと犬のドラマとを組み合わせた演出だったみたいだけれども、人間ドラマも動物ドラマも中途半端というか、あんまりマジメには見なかった。
 残された樺太犬のことなんか、誰もどうやって犬たちが南極で生き延びようとしたかなんて見ていないはずなのに、いつの間にか犬たちのサヴァイヴァル冒険譚みたいになってしまっていた。それでラストなんか、もっといくらでも盛り上げることも(観客の涙をしぼり取ることも)出来そうに思ったが。
 とちゅう、残された犬たちが南極の水鳥を襲って食用にするようなシーンもあったけれども、あれは今ならああいう撮影は出来ないだろう。そもそも今は、南極に「犬」などを連れ込むことは禁止されているそうだ。「侵略的外来種」ということになるのだろう。そういうことでこのとき、残された犬たちが実は南極に多くいるアデリーペンギンを襲って食べていたとしたら、世の中の印象はすっかり違ったものになっていただろう。
 この映画のあとに現在の南極観測隊を捉えた『「地球最後の秘境 南極大陸」観測隊が見た神秘の世界』というドキュメンタリーが放映され、こちらは面白かった。

 今日は雨になるような予報だったが、わたしはまた一歩も外に出なかったので、はたして雨になったのかどうかはわからない。
 夕方、ニェネントくんがリヴィングの出窓に跳び上がって、じっと外を見ていたので「また外にネコが来ているのか」とわたしも外を見てみたが、そういうわけではなかったみたいだった。

     

 昨日今日とテレビでは自然界のドキュメンタリーばかり見たが、今日は日曜日で、朝は『さわやか日本百景』を見る。この日は秋田と青森の県境の「白神山地」の春。ここはブナの木の原生林があるのだけれども、春になるとそんなブナの木はいっせいに葉を芽吹かせる。そうするとニホンザルとかがやって来てブナの新芽を食べる。ツキノワグマの親子も来て、親子でブナの木に登ってやはり新芽を食べる。意外とブナの芽はツキノワグマの主食だったりもする。木に登る親子グマはかわいかった。

 夕方からは『世界遺産』で、この日はアルプス山脈のスイス東部、「サルドーナ地殻変動地帯」の取材。このあたりは山の中腹にまっすぐ横に走る「マジックライン」というものがあり、そのラインの上と下でまったく地層が異なっているのだけれども、これがラインの上部の地層の方がずっと古い地層で、下の地層はまったく新しい地層。上と下で時代が逆転しているのだけれども、これは「なぜアルプス山脈が出来たか」ということに関わる、大陸のプレートの移動によるものなのだという。
 つまり比較的新しい地層のヨーロッパの大陸に、南から古い地層のアフリカのプレートが衝突して来て、アフリカのプレートがヨーロッパのプレートの上にのしかかって来て、それで「アルプス山脈」が形成されたという。そのことがこの「サルドーナ地殻変動地帯」の調査でわかったのだという。
 う~ん、今でも地球上の大陸プレートは、少しずつでも移動し続けているのだろうな。

 夜は『ダーウィンが来た!』。イギリスでの「ビーバー復活プロジェクト」だ。イギリスでは400年前に毛皮を狙う人間によってビーバーは絶滅してしまったけれども、今、ヨーロッパからビーバーの家族をイギリスの川に放つことが10年前から行われているという。すでに子どもが生まれたり、着実にプロジェクトは成功しているらしいが、そうやって川にビーバーが「ダム」をつくると、その周囲では自然が豊かになったり、下流での洪水が緩和されるなどの効果もあるらしい。
 しかしビーバーは働き者で、ダムや自分たちの巣をつくるとき、もうワーカホリックみたいに作業ぶっ続けで働くのだ。人間もかなわないと思った。

 映画は昨日までキアロスタミの作品をつづけて観たので、今日も昨日までのつづき、「三部作」のもうひとつの作品『オリーブの林をぬけて』を観た。
 観終わって、「あれ?昨日観た『そして人生はつづく』で言われていたサッカー・ワールドカップの決勝戦っていつだったんだろう?」って調べたら意外なことがわかり、昨日書いた『そして人生はつづく』のことはすっかり書き直さなくっちゃならないか?などということになってしまった。