「七十二候」では、今日からは「鱖魚群がる（さけむらがる）」日々になるという。
うちの近くの川というと駅の向こう側にあるけれども、まさか鮭の泳ぐような川ではない（釣りをしている人はけっこういるが）。わたしは今の地に転居してくる前は茨城の下館にけっこう長く住んでいたのだけれども、そこには近くに川があり、まさに今の季節になると鮭が多数川を上ってきて、つまり産卵するのだった。
これは毎年、この川のもうちょっと上流のあたりで鮭の稚魚を放流するわけで、そんな稚魚は川を下って海に出て、成長して数年経つと生まれた川（放流された川）をちゃんと記憶していて、「最後の旅」で戻ってくるのである。
産卵の使命を終えた鮭は雌も雄もそこで命尽きてしまい、この時期には死んでしまった鮭の姿が川に無数に見られたものだった。遡上の過程でもう表皮はずたずたに傷ついていて、本能ゆえとはいえども、次の世代に命を受け渡すための「死」の旅、哀れさを感じさせられる季節でもあった。
以前は何という目的もなく、年に一度ぐらいはその下館に行ってみたりして、廃墟になってしまった自分の住んでいた建物を見てみたりしたのだけれども、去年は行かなかったと思うし、もちろん今年も行くことはなかった。
別に「観光地」というわけでもなく、ココからの電車もだいたいガラ空きなわけだし、そのうちにまた行ってみようかという気もちはある。わたしの「Go To トラヴェル」だろうか。
今日も快晴で昼間の陽射しは気もちいい。また駅前のスーパーに行くと、出口のところでかわいい犬が「ご主人さま」の出待ちをやっていた。こういうところで、「犬はいいよな」と思う。ネコにはこれは出来ない。「かわいいな」と写真を撮ってしまう。
ところが撮影しているところをその犬に感づかれてしまい、このあと「ワンワンワン！」と吠えられてしまった。あんまりかわいくない。
夕暮れ時にちょっとばかし買い物に外に出た。こういう、雲ひとつない夕暮れもいいものだと思って空を見ていたら、ごく細い三日月が冷え冷えとした姿を見せていた。ついしばらく前にわたしの出勤の時間に姿が見えていて、それ以来「姿が見えなくなったな」と思っていたら、時間をほぼ半日ずらせて、こんな時間に見えるようになっていた。
三日月のちょっと右上に星が見えて、また「トルコの国旗」だなと思いながら写真を撮ってみて、その星は写ってるだろうかと思ったが、どうやらかすかに写っているようだ。
今日は東京でのCOVID-19新規感染者数が一気に８００人を越えてしまい、いよいよ危機的状況になってきた印象もある。政府がいっていた「勝負の三週間」というのは昨日とか今日までのことだったようで、もしもこれを「勝負」というならば「完敗」であろう。というか、「勝負」などする前に政府要人らが「知らねえよ！」とやっているのだからお話にならない。
スカ首相は「宴会」に出かけていたことがバレちゃったのだけれども、それ以降も「会食」への参加を続け、「会食」のハシゴもやっていたというのだから、あきれてしまうし、「な～んの危機感も持っていないんだな」と思うしかない。
わたしなんかは勤め先でそれなりに「衛生面」の管理もやっているわけで、毎朝各階のエレヴェーター呼び出しボタンとか、エレヴェーター内の「階指定ボタン」をぜ～んぶアルコール消毒しているし、階段の手すりもすべてアルコールで拭いているわけだけれども、なんだか、国のトップがそ～んな意識でやってるのだというのなら、自分のやっていることが虚しくなったりもしてしまう。
もう自民党内部でも、「スカ首相ではまずいのではないか」との声も上がり始めているようで、このままではおそらく次回の支持率調査でもさらにさらに支持率は下落するだろうし、近いうちに切られてしまうのではないかと思う。まあ今年度の三月いっぱいまで持たないだろうし、自民党内部の調整が進めばせいぜい来年一月いっぱいで「終了」ではないのかとも思う。というか、今の状態では「今年いっぱい」ということもあり得るだろう。
今スカ首相が希望を託すのは「ワクチン」であり、ワクチンの効果で「COVID-19を打ち負かした」ことにして、来年７月オリンピック開会式に「開催国日本の総理大臣」とスポットライトを浴びたいという夢を見ているのかもしれないが、なんだか、その「オリ・パラ組織委員会会長」の森喜朗氏も、今日になって「オリンピックの開会式は時間を予定の半分にして」とか言い始めたらしい。「弱気になったな」というか、これは「東京オリ・パラ」中止のカウントダウンが動き始めたということではないかと思う。
