今日で9月もおしまい。2022年もこれで四分の三が終わってしまう。テレビとかみていると、明日の10月1日からいろいろなものが値上げされるという。このところの急激な「円安」、そしてロシアによるウクライナ侵攻、長引くCOVID-19の影響など、さまざまな要素の絡んでの事態ではあるだろうが、政府~岸田内閣の無策ぶりも「大きな要素」ではあるだろう(わたしらの賃金は「物価高」に見合った上昇をしていないのだから、これは政府の「無策」ではあろう)。このことは先日「国葬」が行われた安倍元首相、そしてその国葬で「名スピーチ」をされたと評判の(わたしはどんなスピーチをされたのかまるで知らないが)菅前首相にも、等しく責任はあると思うが。
明日からは「缶ビール」も値上げされるというが、わたしは今はそういうのはほとんど買わないから影響はない。ファストフード店のハンバーガーもけっこう値上げされるらしいが、これもわたしには基本「縁のない」世界だ。
まあマヨネーズとかチーズが値上げされてしまうというのは、わたしにも無縁なことではないが、わたしがこのところ「この値上げがいちばんスゴい!」と思うのは、いわゆる「キャノーラ油」と呼ばれる、料理の基本で使う「食用油」ではないかと思う。
こういう「キャノーラ油」っていうヤツ、つい半年ほど前には特売ならば1本(1000g)200円以下で買えたと思うのだけれども、今は「倍」の価格になってしまい、もうぜったいに350円以下で買えることはない(たいていは400円以上する)。
わたしは以前からこの「キャノーラ油」は「安いな!」と思うたびに買い込んでいたわけで、今もウチには3本のストックがあって、じっさいに今の「値上げ」の影響を被るのはもうちょっと先のことになるだろう。やはり、「賞味期限」がある程度長期間なモノは、それなりに「買いだめ」しておいてもいいのではないかと思う次第だ。「非常時」にも役立つだろうし(やっぱ、「缶詰」類だよね!)。
そういう「明日からあれこれ値上げされるから」と考えたわけではないが、仕事の帰りに自宅駅2つ手前の駅で途中下車し、駅前の(いろいろと安い)スーパーに久しぶりに立ち寄ってみた。
実はこのスーパー、「パスタ」が近辺でいちばん安い記憶があったので寄ってみたわけで、これは先日、自宅駅前のスーパーで安いパスタソースをいっぱい買ってしまったゆえでもある。このスーパーは(毎週買い物に行く)ウチの北にあるスーパーと同系列の店なのだけれども、どっちの店でも売られているまったく同一のパスタ1キロのパックが、ウチの近くのスーパーでは238円(消費税含まず)なのに、こっちのスーパーでは198円なのだ。40円も違う。
他にも、売られている同じ商品がこっちのスーパーでははるかに安かったりする例はいろいろあるのだけれども、あらためて、あまりの価格差にあきれてしまったところは大きい。
わたしは毎週バナナを一房(5本ぐらいのもの)を買って、毎朝バナナ1本食べるのが「朝食」で、ウチの近くのスーパーではけっこう小ぶりの5本の房で98円というのをいつも買っていたのだが、このスーパーでは、その1本1本がいつも買うバナナの倍ぐらいの大きさのモノが一房6本もあってそれで138円だったりして、何だか今まで「だまされていた」ような気分になってしまった。
その他にも予定外にいろいろと買い込んでしまい、まあ「何もかも安い」というわけでもないのだが、「これからは仕事の帰りに途中下車し、このスーパーで買い物するのを常態化しようか」とは思うのだった。
スーパーからの帰り、自宅駅からは買い物したものもいっぱい持っているので、いつもの「野良ネコ通り」経由の道を取らず、駅の北側の「駅前広場工事中」のそばの道を選んだ。
いちおう工事の終了は来年3月末予定とまだまだ半年も先のことで、将来この駅前がどうなるのかなど、まだまったく想像出来ない状態だ。
帰宅してテレビをつけると、この日が朝ドラ『ちむどんどん』の最終回で、その途中の段階だった。わたしはこのところこの番組をみても腹が立つばかりなので、無理してもこの番組を見ないようにして来たのだったけれども、「まあどんな<最終回>なのか、見てみよう」と思ってみた。
ははは。相変わらずスゴいというか、登場人物の「その後」について、ナレーションだけで「〇〇はその後それまでの借金を倍返しした」とか、「〇〇は歌手となりCDを何枚もリリースした」とか語り、ヒロインはどうやら沖縄に帰って自宅を「食堂」に改装して営業してるらしいのだけれども、もちろん「大盛況」なのである。どうせのことならナレーションで「ヒロインの食堂経営は大当たりし、彼女は世界一の富豪になったのでした」とかやってもいいではないか、とは思った。「ばかばかしい」とはこのことだ。そもそもがこの番組、「ドラマの否定」ということで成立していたのだ。終了してくれてうれしい。
気分悪くなったので、午後には「Amazon Music Unlimited」を久しぶりに立ち上げ、わたしが中学の頃に好きだったホリーズ(Hollies)のアルバム、「For Certain Because」(1966)、そして「Evolution」(1967)とを聴いた。これらのアルバムはビートルズの「Rubber Soul」、そして「Revolver」の強い影響下につくられたアルバムだけれども、わたしの考えでは、このホリーズのアルバムの完成度はとても高い。このあとにもう一枚、「Butterfly」という、これも愛すべき完成度の高いアルバムをリリースしたあと、残念なことにホリーズは「次にボブ・ディランのカヴァー集をアルバムにしよう」という計画で内紛し(まあその他にもいろいろあって)、そこでGraham Nashが脱退してしまい(「Crosby, Stills & Nash」に参加するのだ)、ホリーズはそれまでのプログレッシヴな路線から撤退してしまうのだった。
しかし、この時期の「プログレッシブ路線」のホリーズは、今聴いても魅力的だった。すべてメンバーのAllan Clarke、Graham Nash、そしてTony Hicksの3人による楽曲で占められた曲は聴いていて気もちいい(ただこのバンドの曲は、その「詩」が基本的に「陳腐」なのが、あまりに大きな欠点だったろう)。
通して聴いて、なかなかに気もちのいい「午後」を過ごすことが出来たと思う。やはり「音楽」は良い。
そうそう、帰りの電車の中で、今村夏子の『とんこつQ&A』を読み終えた。これもまた「楽しい読書」ではあった。