ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-04-15(Thu)

 バッグ本体と肩ベルトとの接続部が壊れてしまったショルダーバッグを、実はいまだに使いつづけていた。肩ベルトをバッグの脇のポケットのジッパー金具に強引にひっかけて使っていたのだけれども、今日、その肩ベルトをひっかけていたジッパー部が壊れてしまったのだ。実は今日から先日買ったピンチョンの『メイスン&ディクスン』(上巻)を通勤電車の中で読もうとバッグに入れていたわけで、さすがに大部の本ではあるしヘビーだし、バッグもその突然の重さに耐えかねたようだ。
 前から「新しいバッグを買わなきゃな」とは思っていたのだけれども、実はこの壊れたバッグのことを、デザイン的にも機能的にもけっこう気に入っていて、今まで使いつづけてきた。たくさん付いているポケットの、どのポケットに何をしまっておくかということも使い勝手の上でわたしにフィットしていたし、いろいろと他のバッグを見てみても「今のでいい」みたいに思っていた。
 ただ、この今のバッグの弱点はどこまでも「縫製の弱さ」で、「ここに大きな負荷がかかるというのにそれに対応した縫製をしていないではないか」というに尽きる。それでそのことは自分で補強してやれば「何とかなるだろう」とは思っていたわけで、実はまた同じバッグを買って(そんなに高価ではないし)、自分で弱点を補強すればいいのではないかと、先日100円ショップでちょっと太い針とちょっと丈夫な糸とを買ってあったりする。
 今日、そうやってついに今のバッグがアカンことになってしまったわけだけれども、「フン、準備は出来てますよ!」と、即座に同じバッグを注文した。週末には届くだろうから、補強処置をして来週にはそのニュー・バッグでお出かけできるだろう。英語でこれを「Papa's got a brand new bag」という。ジェームス・ブラウンである。

 朝、家を出てだんだんに空が明るくなってきた。今朝の東の空は黒い雲も流れていてこんな感じだった。

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 今日もスズメを撮ってみたが、やっぱり黒くつぶれてしまった。どうしていつも、スズメの撮影はうまく撮れないのだろうか。

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 もうそろそろその季節も終わるツバキの花。こういう原色の強い素材は比較的きれいに撮れる気がする。まだ新しいデジカメの熟練度が足りないか。

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 というわけで、この日からピンチョンの『メイスン&ディクスン』とジョイスの『若い藝術家の肖像』読み始め。やっぱり『メイスン&ディクスン』はつらい。時制のジャンプが勝手すぎるというか、新しい登場人物が勝手に蹂躙するというか、翻訳も「擬古典調」というのでもないけれども漢字が多いし、一回目に図書館から借りて読んだとき、返却期限もあるから「とにかく読み進めよう」ということで猪突猛進し、それでわけわからなくなったんだなあということがよくわかる。じっくり読もう。

 昨日、五月の「文楽公演」に行くのはやめようと思ったわけだけれども、今日になってそんな人形浄瑠璃界の重鎮、吉田蓑助氏の引退という報道を目にした。そうか、もう吉田蓑助氏も87歳になられるのか。それはもう、「ゆっくり余生を休まれて下さい」というしかない。「上皇」であられることよ。
 わたしが文楽の舞台を最初に観に行ったのはもう二十年ぐらいは前のことだと思うけれども、当時の人形遣い太夫、三味線の人らの中で、かろうじてわたしがその名前を知っていたのは吉田蓑助氏だけだった。とにかくさいしょに舞台を観たときはその雰囲気を楽しむぐらいのものだったが、足を運ぶ回数が増えるとともに、吉田蓑助氏の人形遣いの技、女性の艶やかさの表現に魅了されるようになったのだった。昔のわたしの記憶でいえば、そんな吉田蓑助氏の女性造形、そして亡くなられた初代吉田玉男氏の「男気」造形との対比こそが、わたしを「文楽」にのめり込ませる後押しになったのだと思い出す。
 たしかに、この五月の国立劇場での文楽公演での「配役」をみると吉田蓑助氏の名前は見あたらない。おそらくは、もっと早い段階で氏の引退は決まっていたのだろうかと思う。

 わたしは今の新たな「COVID-19禍」では、とても「文楽公演」を観に行くどころではないだろうとチケットを買うのを断念したのだけれども、今日はさらに東京での新規感染者の数も増加し、このわたしの住む千葉県でも「まん延防止等重点措置」対象地域とされたらしい。
 スカ首相はこんな時期にバイデン大統領との首脳会談でアメリカへ行っちゃうし、小池都知事は今日の会見で「東京に来ないでくれ」という(しかし、<聖火リレー>は東京に向かっているのではないのか?)。すごいのは兵庫県知事で、「会食にはうちわで口をふさぎましょう」ということで、県の予算で大量の「うちわ」を作成し、県内の飲食店に配布しようとしていたらしい(すでにその「うちわ」は作成済みらしい)。もう、「食事のときにはうちわで口をふさぎましょう」というのはジョークにもならない。「もうろく」とはこのことを言うのだろう。まあ関西圏は大阪の吉村府知事というメチャクチャな人物もいるわけだが。
 どちらにせよ、わたしのとなり駅の市もまた、<「まん延防止等重点措置」対象地域>になるということ。もうただ「ズルズル」という感覚しかなく、いったい、日本のどこで、誰が「COVID-19」対策をやっているのだろうかと、この数ヶ月思いつづけてきたことを、この日もまた思うだけではある。