ニェネントの<発情期>は、終わってしまったようだ。わたしが「これは<発情期>なのか!」と気がついたらすぐに終わってしまった。その<発情期>のあいだ、「このごろずいぶんとわたしに懐くもんだな!」とは思っていたのだが、今日になるといつもの「ツンデレ」ニェネントさまに戻ってしまい、わたしが起き出してリヴィングに移動してもついてこようともせず、ベッドの毛布の下にもぐり込んだままなのである。まったくわたしのところに「おはよ~!」とのあいさつにもあらわれず、おもしろくないことはなはだしい。薄情なネコだ。
「ふん!キミがそういうつもりなんだったら、わたしはキミをおいて買い物に出かけちゃうぜ!」と、昼前に買い物に出かけた。この日は昨日もらった視力の処方箋でメガネを買ってしまおうという気もちもあったし、レイアウト変更のための小さな棚を買う目論見もある。
まずは歩いて行けるところのメガネ店に立ち寄ってみる。この店は今「70パーセントオフ!」とかいうセールをやっているので、狙い目だなとは思っていたのだが、店に入ってみると70パーセントオフの品はごくわずかだし、わたしにフィットすると思えるものもない。たとえ70パーセントオフでもさほどに安いわけでもなく、「この店はパスだな」という感覚。
そばの小規模なショッピングモール的なスーパーへ行き、その店の上にあるメガネ店に行ってみると、さっきの店よりもはるかに安いメガネが売られている。「この店で買おうか」という気にはなったが、店員の対応がわたしの気に入らず、「この店はチェーン店であちこちに店舗があるはずだ、たしかとなり駅にもあったのではないだろうか」と思い、どっちにしろ明日はとなり駅に行く予定なので、明日、そのとなり駅で買うことにしようかと、店を出るのだった。
下の階のスーパーで「これは安い」という組み立て式のボックス棚などを買って帰り、帰宅してすぐに組み立てる。
こういうときにはニェネントも興味津々で這い出てきて、「ねえねえ、何やってんのよ~」と、わたしのあたりをウロチョロとし始める。かわいいのだけれども、邪魔なだけではある。
組み立てたボックス棚は考えた通りにうまくフィットし、「やったね!」と満足し、あとはのんびりと過ごす。ニェネントは、「夕食」のとき以外は「ふん!」という対応だ。<発情期>のときの、ベタベタだったニェネントが懐かしい。恋しい。