ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

『アートになった猫たち展』@日比谷・日比谷図書文化館 1階特別展示室

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 町の「猫ショップ」に置いてあるような立体のネコ人形とか、八代亜紀の絵画作品とかもあって、あと、申し訳程度にビアズリーとかの海外作家の作品も展示されていたのだけれども、ま、わたし的にはそういうのはどうでもよくって、やはりこの展覧会は「浮世絵」をメインとした展示だと了解している(竹久夢二の猫もいいが)。それは一面で、江戸時代に猫たちがどのように遇されていたかという記録でもあるし、古くは喜多川歌麿(二代目)の作品から明治の楊洲周延の作品まで、浮世絵の歴史をたどれるし、と同時に江戸の人々が「猫」とどう付き合っていたのか読み取れるという、風俗的にも面白さもある展覧会だった。特に、明治になっての「おもちゃ絵」(たいていは作者不詳)というものはこれまでまとめて観る機会もなかったし、とても興味深く観た(皆、猫の擬人化した作品で、楽しいのだ)。
 基本、皆「ネコはかわいいね!」という視点なのだが(「化け猫」というジャンルもあったが)、その中でやはり北斎の、「北斎漫画」からの作品が一点展示されていて、その猫は不気味な表情で捕えたネズミにかぶりついているという絵で、わたしはこの作品が「さすがに北斎!」といちばん気に入ったのだけれども、ま、ちっともかわいくもないわけで、ショップに売られていた絵ハガキにもなかったし、やはり「かわいくないネコは人気がないのか」と思ったりした。
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