ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-03-28(Sun)

 昨日買った、竹内栖鳳展の図録に見入っている。わたしは恥ずかしながら彼の作品というのは、あまりに有名な「班猫」ぐらいしか知らなかったのだけれども、この図録を見るとそんな動物ら(鳥、虫、魚なども)の絵のすばらしさ、そして樹木を描いた風景、人物画(数は少ないようだ)などもまたいい。

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 日本画というものをわたしはあまり見ていなくて、そんな中で眼にしていた日本画というものは、どうもそもそもあまりわたしが惚れこむようなものではなかったようだ。それを2年前に観た速水御舟の回顧展で彼の作品にやはり感心し、そのあたりから「日本画」というものの観方が変わったのかもしれない。

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 日本画(というか、わたしの好きな日本画)というのは洋画のように対象のマッス(量感)を濃淡であらわすのではなく、基本はその巧みな輪郭の(強弱の)描写を基に、美しい色彩をのせることで成立しているかとも思う。
 やはり「班猫」は、世界でいちばんのネコの絵ではないかとは思うのだが、この絵ではほとんどその輪郭線は表に出ず、実に繊細な無数の「毛」の描き込みでそのネコの柄をも描写し、顔の表情(瞳)のみにキリリとしたアクセントがつけられている。「ネコはこのようなポーズは取らない、取れない」という考えもあり、たしかにどこか不自然なところも感じるのだが、だからこそ、だからこそこの作品の素晴らしさがあると思う。ただただ「リアル」であればいいというものではないのである。
 もうひとつ、作品のタッチは異なるけれども、この作品(「清閑」)の犬の愛くるしさはもう、悶絶モノである。

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 今日は午後からは激しい雨になるというので、早い時間に買い物に出たあとは家にこもった。買い物に出たとき、さすがに空の太陽は雲に覆われていた。今日はこんな雲のありさまを見ても、竹内栖鳳の作品を思い浮かべてしまう。

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 ウチの窓からは向かいに一本だけ桜の樹が見ることが出来、やはり今はほとんど満開なのだけれども、空が曇っているので空の色よりも花の色の方が明るく見える。こういうのを「花曇り」というのだろうか。

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 けっきょく、わたしが起きているあいだには雨が降り始めた気配もなく、こんなんだったらちょこっと「散歩」に出てもよかったな、などとは思った。
 今日は朝にテレビで「自然のアルバム」という番組で、都内の住宅地に流れる小さな川に集まる野鳥や魚たちのドキュメントを見て、このあたりでは今まで見たことのない野鳥らがたくさん飛んで来るさまを見て、うらやましく思うのだった(まあウチの近くにはハクチョウがいるけどね~)。
 夜はまた動物番組。「ダーウィンが来た!」という番組で「テントウムシ」の特集。わたしなどがふだん目にするのは「ナナホシテントウムシ」という種類だけれども、実に多くの種類が棲息していて、探せば容易に見つかるらしい。しかし、このところテントウムシは見かけないなあ(まあ草むらの中に入って行ったりしないからね)。
 テントウムシ、英語では「Ladybird」という名前。誰からも愛される昆虫ではないだろうか。