ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-03-12(Fri)

 今日は仕事のあと、両国の江戸東京博物館に『古代エジプト展』をついに観に行くことにした。会期もあと3週間しかないし、もしも仮に<緊急事態宣言>が解除されれば桜の季節ということもあり、もっともっと混み合うことだろう。この日曜日からは同じ両国の国技館で大相撲も始まるし、「エジプト展」~「大相撲」とハシゴされる方もいらっしゃるかもしれない(そんな人はそれほどいないだろうが)。

 仕事が終わり、駅の近くの日高屋でとんこつラーメンの昼食。外食するのも久しぶりのことだけれども、わたしは日高屋のとんこつラーメンが大好物なのである。食べ終えてJRで両国駅へ移動するが、このわたしの勤務先直近の飯田橋駅はしばらく前にホーム位置を新宿寄りに移動させ、ずっと工事中だった西口改札口がようやく完成しているのだった。以前は西口を利用するにはぐるりと遠回りして「仮改札」へ行き、とっても不便だったけれども、ようやくまともな駅らしい姿になっていた。

 両国は近い。総武線千葉行きの電車に乗り、5つ目が両国駅だ。降りて改札へ向かうと、構内の上には大きな額入りの横綱の化粧まわし姿が。まさに「相撲」の駅という感じだ。わたしが初めて訪れる駅だ。
 駅改札を出ると、その国技館の建物の手前に江戸東京博物館への案内が掲示されていた。

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 駐車場への道のような殺風景な通路を歩いていくと、博物館のエントランスに到着。「ただ今混雑しています」との掲示がある。入場するときに体温を計られ、係の方に「今混雑していますが、かまいませんか?」と確認を取られる。出直すわけにもいかないから「いいです」と答え、入場券を買う。あとちょっと上乗せすれば「常設展」を観ることも出来、そっちにもちょっと興味はあったのだけれども、ニェネントくんを留守番させてるわけだし、今回は常設展はパス。

 会場はそこまでに広くもなく、もうちょっと展示品の周囲に空き空間がある方がいいとは思う。ミイラの棺など、かなり大きな展示品も多く、多少狭っ苦しい気がしないでもないが、見せ方には工夫しているようだ。セクションごとの説明はあるけれども、展示品各々への説明はあまりなく、これは図録を買って読むべきだなと思った。
 たしかに観客数は多いようだったが、展覧会でよくあるように、入り口のところで掲示を読む人は行列になっているのだが、そこを抜けると展示品を観るのに行列になっているということはない。

 ちょっと急ぎ足で、一時間ほどで展示を観終えて出るとミュージアムショップがあった。ショップ内を見て歩いていると、意外にも棚の上にエジプトの猫の神「バステト」の小さな(高さ18センチ)の立像が売られていた。その立像は展示されていたものの中にはなかったものだが、黒光りする立像は美しく、完成度の高いものに思えたし、そんなに高価なわけでもなかった。
 わたしはずっと、こういったエジプトのネコの像に惹かれてもいたわけだし、迷わずに買うことにした。

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 他に見ていて、エジプト美術を図柄にしたトランプカードが売られていたのを見つけ、あとで後悔するかとも思ったけれども、これもついつい買ってしまった(このトランプカードを使って、「古代エジプトの秘法に通じた占い師」のフリをして一儲けしてやろうかしらん、などと夢想したのだ)。もちろん図録も買った。

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 時計は1時半ぐらい。あとは帰るだけだ。駅に行き、やって来た電車に乗ったのだが、次に停車した駅が「錦糸町」で、行き先をまちがえて乗ったことに気付き、あわてて電車を降りた。どうも自分が帰る方角は千葉県だからと思い、ついつい「千葉」行きの電車に「これ、これ」と乗ってしまったのだ。

 御茶ノ水駅でメトロの千代田線に乗り換えればあとはまっすぐ自宅駅へ行くのだが、御茶ノ水駅を出たところの書店の店頭で洋書フェアをやっていて、美術書などが格安で売られていた。見ているとA・A・ミルンの『Winnie The Pooh』のペーパーバック版があったので、買うのだった。
 それで店内に引き寄せられ、先日「買いたい」と思ったマルセル・モースの『贈与論』も買ってしまった。今日はずいぶんと散財をした。

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 自宅駅に到着し、「野良ネコ通り」を歩いていると、駐車場の車のボンネットの上でネコがまどろんでいた。このネコは知っている。ずいぶん前に、ほかの家の玄関前のプランターの中にすわり込んでいたのを見たことがある。そうか、このコも元気だったか。気分がほっこりとした。

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 帰宅して3時を過ぎていた。ドアを開けると、ニェネントが「遅いじゃねえかよ!」って感じで、和室の奥から「お出迎え」に出てきた。
 今日は考えてみたら、通勤から外れた久しぶりの「お出かけ」だった。去年の11月に佐倉に『性差(ジェンダー)の日本史』展を観に行って以来のことだから、今年になって初めて、約4ヶ月ぶりの「お出かけ」ではあった。やはり今ではちょっと、「ニェネントがウチで待っているから早く帰らなくっては」という意識が強くなっている気がする。はたして、次の「お出かけ」は、いつのことになるだろうか?