ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2024-04-09(Tue)

 この夜はちょっと寒かったのか、ニェネントくんもわたしの寝ているベッドの上にやって来て、しばらく滞在していってくれた。
 「どうしたの? 昨日は来なかったじゃない?」とニェネントくんを抱き上げて、ニェネントくんの鼻にわたしの鼻先をくっつける。ニェネントくんの鼻先はちょびっと湿っている。「いいお湿りですね」と語りかけると、「にゃ~」と返事をくれる(「嫌がっているのだ」という説もあるが)。今年はいつまで、わたしの寝ているベッドの上に来てくれるだろうか。

 昨日「ふるさと公園」に行ったとき、陽射しが暖かだったせいか、池に棲むアカミミガメが岸に上がって甲羅干ししている姿が見られた。この池に棲息しているアカミミガメはけっこう数が多いみたいだ。

     

 コブハクチョウが営巣しているそばで、そのアカミミガメの子どもが岸辺を這っているのを見た。
 この池で誕生したのだろうか。それとも誰かが池に捨てたのだろうか(それは禁止されていることだ)。

     

 アカミミガメはアメリカザリガニと共に、去年から「条件付特定外来生物」に指定された。これは「飼育してもいいけれども、これを池などに逃がして飼育放棄することが禁止される」ということ。
 環境省の「外来種問題を考える」というサイトには「どうするかね」ということも書かれているけれども、基本「飼い始めたらさいごまで飼う」ということ(これはアカミミガメに限らず、どんなペット、どんな動物でも言えることだろうけれども)。
 それで現在、この「ふるさと公園」のように野生化して数を増やしたアカミミガメについては、「防除作業」という名の捕獲作業に頼ることになる。他のサイトには「アカミミガメを見つけたら、連れて帰って飼育することも可」と書いてあるところもあったけれども、寿命が40年はあるんじゃないかといわれるアカミミガメ、小学生の頃に飼い始めても、当人は年老いて孫の代に飼育を引き継いでもらうということにもなりそう。そりゃあ賃貸住宅に住む人間には「不可能」なことだろう。
 では「捕獲」したらそのあとどうするか?というと、つまりは「駆除」するわけで、今は「冷凍」して殺処分することが一般的らしい(他の方法として「首を切断する」な~んて書いてあるサイトもあったが、そんなこと出来んがな!)。

 つまり何が言いたいかというと、こうやって外でアカミミガメの子どもとかを見つけても、連れて帰って飼育する以外に、一般人には「ただ見ている」だけで、何の方策もないということだ(まあ誰もがアカミミガメがいたからと「駆除」するわけにはいかんだろうが)。当たり前のことではあるが、こうやってアカミミガメの子どもとかをすぐ近くで目にすると、「このまま放置していいのか」などと思ってしまうのだった。

 それから昨日は、いつも「ノラ・ミャオ」か「サビーネ」と出会う公園の近くで、わたしのずっと前方で「サビーネ」が道路を横断して行くのが見えた。「サビーネ」が消えたあたりに行ってみたが、もう「サビーネ」の姿はどこにも見えなかった。
 そして「野良ネコ通り」を歩いていてもやはり、わたしの前方でサビネコっぽい色の濃いネコが道路を横断して行くのだった。このネコもすぐに姿を消してしまったけれども、この「野良ネコ通り」でネコの姿を見るのは、ずいぶんと久しぶりのことだった。

 今日は首都圏は激しい風雨らしく、テレビで傘を吹き飛ばされそうになりながら歩く人とかの姿が放映されていた。もう満開を過ぎた桜の花は、これで一気に散ってしまうのだろう。
 このあたりは、部屋の中からの感じではそんなに風雨は強くなかったようだけれども、わざわざ外に出かけたりはしない。

 午後からまたヴェンダース作品、今日は『ベルリン・天使の詩』を観た。この映画は、さいしょに観たときのことをちょっと記憶していた。この映画、わたしはちょっと前半をぼんやりと観てしまっていたので、明日もういちど観てみようと思っている。

 夜はハイスミスの『リプリーをまねた少年』を読む。『ベルリン・天使の詩』と同じく、まだ「壁」のあった時代のベルリンが舞台だということが共通している。この日はそんな、『ベルリン・天使の詩』の風景を思い浮かべながら読んだ。
 前に観たドキュメント『パトリシア・ハイスミスに恋して』の中でたしか、この『リプリーをまねた少年』にはハイスミスの実生活が生かされて書かれていたようなことが語られていた記憶があるけれども、読んでいると、「ハイスミスはこの作品を書くのを楽しみながら書いているなあ」という印象を受けるし、中に出てくるベルリンのゲイ・バーなど、ハイスミスがじっさいに足を運んだスポットをモデルにしているのだろうな、などと想像される。それでこの作品では、リプリーに協力してくれる「気のおけない」仲間ができたという感じもあり、今のところ読書感には明るいものがある。