ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2023-11-30(Thu)

 この日も、そこまでに寒くはなかった印象で、長期天気予報では「この冬は暖冬になるだろう」ということだった。やはりこういうこと全体が「地球温暖化」のあらわれなのだろうか。冬は暖かに、夏は涼しくなってくれればいいのだが。

 ちょっと心配していたニェネントくんのおしっこのことだけれども、その後問題なく出ているようで安心した。ウンチの方もこの頃は毎日出ているようだし、今はとっても健康なんじゃないだろうか。
 でも、去年の年末に子宮の腫瘍で手術を受けていなければ、もう今頃は生きてはいなかったんだろうな、などとは思ってしまう。ニェネントくんももう更年期。これからもまた健康の問題も出てくることだろうから、まずは普段の健康状態をしっかり見ていてあげないといけない。それから「健康診断」だ。前に健康診断を受けてから半年後、来年も春になって暖かくなってからしっかり診断を受けよう。

 今日もニェネントくんは昼間、和室のキャットタワーの上で日なたぼっこをしているのだった。気もちよさそうだ。

     

 ネットのニュースで、千葉県で小型のシカ科の動物「キョン」の数が増加して、農作物などに被害も出ているということ。このキョンは、かつて勝浦にあって2001年に閉館した「行川アイランド」という観光施設から逃げ出して繁殖してしまったらしいが、今は7万頭が千葉県内に棲息しているらしく、その繁殖力の強さからどんどん数を増やしている。
 もちろん「キョン」は特定外来生物で、問答無用に駆除の対象なのだが、なかなか駆除作業は進まないし、そんなキョンが罠にかかると哀れな鳴き声を上げ、猟師の心はその鳴き声で気もちがくじけてしまうともいうし、またまた「駆除反対」の声も上がっているという。
 しかしもともと日本に棲息しない動物ではあるし、その数が今のように増加してしまうと、明らかに生態系が狂ってしまう。千葉県では「千葉県キョン防除実施計画」というのを立て、キョンの完全排除を目指しているとのこと。
 それで駆除したキョンは毛皮をとったり、食材として活用もできるわけだ。
 例えば北海道のエゾシカなども生息数調整のために毎年数を決めて駆除し、その肉はジビエとして販売されている。わたしも何年か前に「エゾシカの大和煮」の缶詰を買って食べたが、それはめっちゃ美味しかったものだった。キョンの肉も相当に美味しいというし、キョンがいなくなるまでは「千葉の名産品」とすればいいのではないかとも思う。

 ‥‥などと思ったら、そうやって「キョンがおいしい」となると、キョンがいなくなったら「それでおしまい」になってしまうし、「では」とキョンを養殖してしまう人も出てくるおそれがあるという。「食用キョンのための牧場」とかつくったらば?とか思ったけれども、採算を取るためには広大な広さの牧場をつくらないとならないのだろう。

 読んでいた『象の物語』を読み終えたのだが、象も昔はアフリカでは貴重な食物だった。しかし外からアフリカにやってくる連中はその肉よりも「象牙」に目をつけ、象を大量に虐殺したのだった。「象牙」は海外に輸出され、その大きなお得意様のひとつがこの日本だった。つまり高級印鑑の材料などにされたのだ。
 その『象の物語』の巻末に「参考文献」リストがあり、その中に「ちょっと驚く」本のことが書かれていた。
 それは砂本悦次郎という人が1931年に出版した『象』という本のことで、その本は上下巻2300ページ、当時知られていた限りの象の生態、伝承などがびっしり書かれているという。著者の砂本悦次郎という人は「象牙商」で財を成した人で、その職業上の知識と好奇心、そして象への贖罪からこの本を執筆したのではないかということ。
 この本の膨大な量の情報は、今ではすっかり古いものになってしまっているというが、もうひとつこの本で凄いのはその装填。上下巻各1000部、その表紙にはすべて「象の皮」が使われているのだという。これじゃあ著者の「贖罪」というのもまゆつばモノだけれども。
 「自費出版」同然に刊行されたこの書物、そのうち500部は国内の図書館などに寄贈されたといい、今も国立国会図書館などの蔵書に残っている。また、今でも大きな古書店は所有しているようだし、実は検索するとAmazonにも売りに出ているのだ。その価格、40万円。びっくりであった。