ニェネントくんの治療もついに「次の段階」に入り、今日は電車に乗って「千葉どうぶつ総合病院」というところへ行く。朝はニェネントくんも食欲が戻ってきたようで、出してあった「カリカリ」に「かつおぶしふりかけ」をかけたものをちょっと食べようとしていた。
ニェネントが食事を取らなくなったというのは「ストレス」からだろうと動物病院の医師は言っていたけれども、それはいわゆる心的なストレスではなく、肥大した子宮のことがいろいろと負担になり、そのことが「ストレス」となって食事を取らなくなったのではないかとも思う。そういう意味では、例え子宮が肥大していてもニェネント本人が気にせずに今まで通りの生活をつづけていたことも考えられるわけで(じっさい、しばらくはそうだったのだろう)、こうやって「食事を食べない」ということで、自分の身体の異常をわたしにもわかるように知らせてくれたというのは、わたしには「ありがたい」行動だったと思える(そのままニェネントくんも平気な顔をして放置して、とつぜんに取り返しのつかない状態に陥っていた可能性もある~人間でもよくあることだ~)。
朝の8時半ぐらいにニェネントくんにペット・キャリーに入ってもらって出発。この日はずっと歩きではなく、電車に乗るのだ。ニェネントくんが電車に乗るのは、茨城から今のウチに転居したときに乗って以来のことだ。けっこうプチ・ラッシュアワーで、座ることは出来ずにずっと立っていて、キャリーは床に置いたままだったが、ニェネントくんは「何だコレは」とか思っていたかもしれない。
病院のある南流山駅で下車し、病院へと歩く。思ったよりも近距離で、すぐに到着した感じ。時計を見ると9時15分。45分で到着だった。
病院に到着して受付に行き、「この日が初めて」と告げると、「予約はされていますか?」と聞かれた。昨日この病院に確認の電話を入れたときには「特に予約は必要ありません」と聞いていたのだが、けっきょく診察まで一時間ぐらい待たされた。予約していた方が良かったのかどうかはわからないが。
順番待ちのロビーには犬たちがいっぱいいて、これがワンワンとひっきりなしに吠える。「ニェネントくんは怯えているのではないか」と心配になり、キャリーの中をのぞくと、やっぱりキャリーの中の隅の方でかたまってしまっていた。
ようやく順番が回って来て、まずは担当の女性の医師に状態を説明する。いくつか質問を受け、「(ニェネントは)野良ネコですか?」と聞かれたもので、ちょっとムキになって「この子のお母さんは野良でしたが、ウチでニェネントを産み、ニェネントは産まれてから一度も外で野良ネコの生活はしていません! それに、ニェネントのお父さんは純血種の<ラグドール>でした!」などと語ってしまう。まあそういう意味での質問ではなかったのだが。
「もういちど、ひと通りの検査をしますから」ということで、わたしは外で40分ぐらい待たされた。
検査が終了して診療室に呼ばれて、3D-CT検査の映像を見せてもらった(検査費がかさみそうだ)。たしかにニェネントの下半身の体内に、白い大きなかたまりが見える。
説明では、これが「子宮」なのか「卵巣」なのかもまだ不明だと言い、その中が「液体」ではないことはわかるが、それが「良性」のものなのか、癌のような「悪性」のものなのかもわからないという。
ただ、このまま放置することは危険で、一刻も早く「摘出手術」をするべきだということで、今日はこのままニェネントをお預かりして午後から「開腹手術」を行いたいということ。それは当然この病院に「入院」するということだが、術後の経過が良ければ明日にも退院できるという。早いんだな。
下の写真は昨日撮ったニェネントくんだが、この写真を見てもなんだか、その下半身が膨らんでいるようにも見える。
もちろん手術の要請を断る理由もなく、「よろしくお願いします」と、ニェネントくんを預けてひとりで病院を出た。
思ったのだが、それまで通った地元の動物病院は、その病院内で(病原の特定が出来ない)ニェネントの手術をする自信がなく、さいしょっから、紹介した病院で手術までしてくれることを期待していたのだろうし、それは仕方がないことだと思う。
帰宅して、ニェネントくんはいない。わたしがニェネントくんといっしょに暮らすようになって12年半。家にニェネントくんがいないというのは初めてのことだ。
まあ今は和室のわたしの布団の中で寝ているのだと思えば、いつもと同じことではある。しかしなぜかとつぜんに物音がしたときなど、「あ、ニェネントくんが何かやったのか?」とか思ってしまい、そこで「ああそうだ、ニェネントくんは今日はいないのだった」と気づくのだった。
3時ごろに病院から電話があり、「手術は無事に終了した」ということ。ただ、摘出したモノの正体がまだわからず、これからも調べて行くが、「非常に稀有なケース」だったろうという話だ。経過が良ければ明日にも退院出来るといい、そのことは追って連絡するということ。
まあ人間が「開腹手術」をしたならば、最低でも4~5日入院しなければならないと思うが、ネコちゃんは「一泊」でも退院出来るのか。回復力が強いということか(まあ退院したあともウチで安静にしてあげなければならないだろうが)。
ニェネントが退院したあと、術後の診察としてまた今日の病院に通院するのか、それとも昨日まで通った自宅近くの「どうぶつ病院」でもいいのか、今日の病院に術後処理のことを聞かなくてはわからないが、とりあえず自宅近くのお世話になった「どうぶつ病院」に電話して、経過報告をしておいた。
夜になって寝るときになって、昼よりもニェネントくんがいないことが余計に意識され、さすがに「寂しいなあ」と思うのだった。早く退院して来て、また早く元気になってほしい。