ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2020-05-31(Sun)

 Stay Home55日目にして、Stay Homeも今日でおしまい。わたしの場合、退院後の自宅療養期間を含めると61日になるし、その前の入院期間までプラスすると73日間、労働ということをやらなかったことになる。
 この二ヶ月半、特に自分としては「COVID-19禍」だからというのでもなく、疾病の影響もあって(もう「全快」と医者に言われてはいるが)、「これからの生活をどのように捉えるか?」ということは考えざるを得ない内的な設問ではあったように思う。そして、ある程度その答えを出すための「緊急事態宣言」以降の期間だったようにも思う。特に5月になって、わたしとニェネントとの仲が今まで以上に親密になり、そしていいペースで本を読み、映画を観て、そして1日に1時間とか2時間とかかけてこの日記を書くという生活、その中にわたしには合点のいくところもあった気がする。
 実は、だからこれからもそういう生活をつづけるというのではなく、そのことをベースに置いての「内的生活」のようなものを考える。そういう意味ではまだまだ答えが出ているわけではないのだけれども、この療養~自宅待機のあいだに、自分自身が過去の多くの記憶を失ったことをあらためて考え直した。そのことはだから「失せた記憶を必死で取り戻そう」というのではなく、「今さらながらに」消えてしまった記憶はもうどうしようもないということで、そういう、「いろいろなものが消えてしまった」地平に自分のこれからの「原点」を置きなおす、というようなことではあるだろう。まあ言ってしまえば「あたりまえ」のことなのだけれども、ここから、次の一歩を踏み出そうかということだろうか。
 それで昨日も感じたのだけれども、こうやって長い時間をかけてこの日記を書くことは、今のわたしにはちょっとした「障害」に感じられるところがある。これからはもっと短かい日記になっていくかもしれない。

 さて、今朝は目を覚まして和室から出てキッチンへ行くと、冷凍庫のドアが開きっぱなしになっていることに気づいた。もちろん、今ドアが開いているということは、昨夜から開きっぱなしになっていたということで、これはあとでわかったのだが、冷凍庫の下の冷蔵庫のドアを強く閉めると、反動で冷凍庫のドアがひらいてしまうのだった。
 「大変だ」と冷凍庫の中をチェックすると、製氷室の氷もほとんど融けてしまっていて、カチカチに凍っていた食パンもさわるとふにゃふにゃ、肉類も皆やわらかくなってしまっていた。
 もちろんすぐにドアを閉めたのだが、製氷室で氷はつくれるようになったとはいえ、食パンも肉もいつまでもやわらかいままで、夕方になってもダメだった。いちど冷凍庫の中の温度が上がってしまうと、なかなかにあとのことが大変なのだ。細かいことをいえば、いちど解凍してしまったパンや肉は味が落ちてしまうわけだけれども、わたしはそこまでにグルメではないのであまり気にしない。

 今日も、ニェネントとの関係は良好だった。明日からは毎日、わたしが家にいない時間が長くなるので心配ではあるが。

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 映画は田中登監督の「日活ロマンポルノ」の秀作、『江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者』と、三木聡監督の『インスタント沼』との2本を観、夕方からは配信されていたダンス・パフォーマンスの生映像(というのか?)を観た。
 本はノヴァーリスの『青い花』を読み終え、「次は何を読もうか」と考えたが、チリの作家ホセ・ドノソの『夜のみだらな鳥』を読み始めた。出だし好調で、とても面白そうだ。