ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2024-02-01(Thu)

 「能登半島地震」発生から一ヶ月が経過した。能登はまだまだ「復興」の端緒についたばかりという状態だろうし、いまだ行方不明の方もいらっしゃる。もう一ヶ月も避難場所で不便な生活を送られている方々の、その心労はいかばかりのものであろうかと心を痛めるが、わたしには何も出来ない無力感に囚われる。
 そのことで、地震後すぐに被災地に入って取材したり、復旧への手伝いをしたジャーナリストや政治家がネット上で批判を浴びていたことが、今日読んだ記事で問題にされていた。それらの批判の大きな理由として、そもそもそれらのジャーナリストや政治家が、普段国政を批判するような「反体制」の立場を取っていたためではないかと、その記事は分析されていた。けっきょく今になって、それらの人々は何ら被災者の邪魔などしてはいなくって、大きな手助けになっていたことがわかっている。
 ネットが保守勢力の主張の場とされていることは、わたしもここで何度か書いている。最近知った海外の「ことわざ」で、「空っぽの樽がいちばんうるさい」というのがある。これは、空の樽を転がすと最も音が大きいという意味で、今ネット上で大きな音を立てているのは、つまりは「空っぽの樽」なのだ。そう思えば「また空樽が転がっている」と捨てておけるのだけれども、そんな空樽は別の空樽を空同士の「共鳴」で巻き込んで、いっそうにその騒音を大きくしてしまうのだ。その「反響装置」としてのネットの存在意味を問うべきだろう。

 服用している血圧を抑える内服薬が切れるので、この日は内科クリニックへと行く。前に「次回は検査やりますから」と聞いていたのでそのつもり。心電図を取り、胸部レントゲン検査、尿検査、血液検査とである。だからトイレ行くのもガマンして、朝の8時半ぐらいに病院へ向かった。
 この日は予報で「気温が上がって3月の陽気になる」と聞いていたのでけっこう薄着。検査で脱いだりするのが面倒でないからいい。たしかに外は暖かだったし、青い空の西には半分に欠けた月の姿も見えた。

     

 クリニックにはわたしの前に5~6人の方がすでにいらっしてたけれども、わたしは先に検査を行ったりしたので、待たされたという感覚もなく終わった。レントゲンや心電図はすぐに結果が出てわたしも見せてもらったが、「異常はなし」。血液検査、尿検査の結果は次回通院時にわかる。

 あとはそのまま北のスーパーへ買い物に行ったのだが、となりのドラッグストアでロースハムを買おうと思っていたのに、この日とつぜんに値上げされていた。前は3つ連なったハムのパックが158円だったのにこの日は208円と、ずいぶんな値上げ幅だ。となりのいつものスーパーでは、5つ連なったハムは228円で売られていたのでそっちを買った。
 最近、昼食にインスタントラーメン(塩味)にキャベツとたまごを入れてつくり、キムチといっしょに食べるのが気に入って続けていて(貧困モデル家庭だ)、キムチもなくなってしまった。「キムチもおいしいものだなあ」と思うようになっている、この日またキムチを買うのだった。
 今日はまた、何年も前に買ってあった梅干しがついになくなったので(梅干しには消費期限はないものと承知している)、ずいぶんと久しぶりに梅干しを買った。今回は何年持つだろうか。

 さて、先日はあの麻生太郎副総裁が、上川外務大臣に関して「おばさん」呼ばわりし、「美しい方とは言わない」と容姿を揶揄する発言をして問題になった。いつも中折れ帽をかぶってヤクザのドンのような恰好をしているジジイがよくぞ言ったものだと思ったが、言われた上川氏は「どのような声もありがたく受け止めている」と述べた。
 この発言にも「抗議すべきだ」との声がかなり上がったが、あの田崎史郎氏は「アレに怒ったらおしまい」などと、つまりは麻生氏を擁護するような発言をして、「さすが体制擁護者」との面目を保たれた。田崎氏は最近は「トランプ氏と話せたのは安倍氏だけ」などと安倍氏擁護の発言もされ、もうなりふり構わずに「自民党の代弁者」という正体をあらわし始められたようだ。
 麻生氏の発言は海外でも報じられて問題になっているし、自民党は「派閥の解体」もいいけれども、まずはこういう「老害」をゴミ箱に始末すべきだろうと思う。

 この日は、読んでいたナボコフの『キング、クィーンそしてジャック』を読み終えた。楽しい読書ではあった。
 次は何を読もうかと考え、パトリシア・ハイスミスの遺作『スモールℊの夜』を読むことにした。ハイスミスがそのキャリアの終わりになって、ついに「ゲイ・カルチャー」について書いた作品ではあったのだ。