ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-12-28(Tue)

 2021年の仕事(労働)も、今日でおしまい。あとは来年1月の4日まで、一週間の休暇になる。今までの年末年始の休暇は5日間とか6日ぐらいのものだったから、一週間休めるというのはうれしい(ま、「一週間」などというのもあっという間に過ぎてしまうだろうけれども)。

 まだ真っ暗な時間に出勤で外に出て、「今朝はどのあたりに月は見えるのだろう?」と夜空を見上げると、もうこの時刻、天中ではなく少し東よりの空に、もう「三日月」といっていいような月が見えるのだった。これが一週間経って、来年に仕事に出るときには、もう月の姿は探しても見られなくなっていることだろう。

 今朝はいちおう、これから職場にもしばらくは来なくなるわけだから、多少気分的にていねいに仕事をやり、無事にいつも通りの時間に仕事を終わらせて退社。さあ、一週間のお休みが始まる。

 今日もやはり、仕事のあとは晴れてはいるのだけれども、風が冷たくて寒い。自宅駅から帰るとき、いつもの跨線橋の上を歩きながら、吹きつける風の強さと冷たさに「今日は国道沿いの道を歩けばよかったな」などと思う。
 下の写真は昨日撮った写真だけれども、ウチの近所でやっていた「寒干し大根」の写真。このあたりも、適度に都会からの距離感があり、こういう「田舎」感を受けとめられるのがいい。

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 さて今日12月28日は、ひょっとしたらわたしがいちばん好きな(好きだった)ミュージシャン、Alex Chiltonの誕生日の日だった。

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 彼は1950年生まれだから、今存命でも71歳になるところ。たいていの同世代のミュージシャンはみ~んな現役で活動しているという年齢だ。Alex Chiltonは11年前の2010年3月17日、心臓発作で倒れてそのまま死去されたが、彼の死はよく、アメリカの「健康保険」の不備のための犠牲者だといわれる。
 実はAlex Chiltonはその知名度に反して決して裕福ではなく、特に不遇の時代には皿洗いで生計を立てていたとの伝説もある。それでアメリカの高額の医療保険費を払えず、正統な治療を受けられなかったといわれているわけでもある。

 Alex Chiltonはまだ10代の時にBox Topsというバンドのリード・シンガーとして人気を博し、彼はそのときまだ16歳だったのだが、それで「オレは元Box Topsのシンガーだぜ!」という生き残り方はせず、70年代にBig Starというバンドを結成する。Big Starは商業的な成功は果たせなかったけれども、今でも、特にそのサード・アルバムは高い評価を受けている。
 Big Star解散後は彼は長いソロ・キャリアを重ねることになるけれども、自作オリジナル曲に合わせて、長いポピュラー音楽の歴史からセレクトしたカヴァー曲がどれだけすばらしいものだったか、それはわたしがよく知っているところだ。
 Big Starは1993年に再結成され、1994年には来日公演もやってるだね。もちろんわたしはライヴに駆け付け、彼の女性モノのポロシャツにグリーン(だったかな?)のバンダナが記憶に残ってる。

 今日は、そんなAlex Chiltonが数多くレコーディングしたカヴァー曲から、Nina Simoneの「My Baby Just Cares For Me」を聴こう。

 彼は決して「名シンガー」ではないし、「名ギタリスト」というわけでもないだろうけれども、「この曲をカヴァーするのならば、こういうギターこそが必要とされているのだ」ということをやってのけるミュージシャンであり、「これがAlex Chiltonの世界」というシンギングを聴かせてくれるのである。12月28日は、やはりわたしにとっては「Alex Chiltonの誕生日」なのである。

 今日は予定通り、読んでいたパトリシア・ハイスミスの『贋作』を読み終えたので、別にその感想を書かなくてはならないだろう。めんどうだが、この「日記」の宿命である。