ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-07-29(Thu)

 ニェネントが元気だ。まあわたしの前にひんぱんに姿を見せてくれるようになったから、わたしが勝手に「元気だ」と思うわけでもあるけれども、やはりニェネントがリヴィングで床から出窓へ軽々とジャンプする姿を見るのは、「爽快」ではある。跳び上がる前にまずは狙いを定めて、前足、後ろ足をグイグイと動かしてジャンプのための姿勢を整えるのだ。「そろそろジャンプするよな」と見ていると、「ふわり」と宙に浮きあがるような、実に優雅なジャンプをみせてくれる。「猫」という動物のみせてくれる、いちばん美しい姿なのではないかと思う。そんなニェネントの姿を見ることのできるわたしは、幸せなのだ。

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 先日購入した竹内健氏の『ランボーの沈黙』が届き、通勤電車内とかで読み始める。

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 同時に、仕事で時間が空いたときなどには、先日見つけた「ランボーの右足」というネットの評伝を読む。
 どちらも詩作を放棄したあとの、アフリカ時代のランボーのことなので、内容がごっちゃになりそうになる。『ランボーの沈黙』によると、詩作をやめたランボーは直後にピアノの練習もしていたらしい。となると、前に読んだ奥本大三郎氏の『ランボーはなぜ詩を棄てたのか』に書いてあったような、「ランボーは<音楽>が嫌いだった」というようなことでもないようにも思える。

 わたしが、詩作を放棄したあとの<アフリカ時代>のランボーに興味を持つのは、やはり「詩を棄てた天才詩人」のその後に興味があるということもあるけれども、わたしもまた、<アフリカ>なるものに惹かれる人間なのである。前にも書いているように、ウチのネコの<ニェネント>の名前は、西アフリカの「ウォロフ語」での数の数え方の「4」の読み方からとった名前であり、ニェネントが生まれてウチに来たころ、わたしはミシェル・レリスの『幻のアフリカ』を読んでいたのだった。‥‥このあたりのことを書きはじめると長くなってしまうのだけれども、ニェネントは「5匹のきょうだい」のうちの1匹だったのだ。ニェネントを「4」にしたのはわたしの気まぐれでもあるけれども、まあ「いい名前」ではあったことよ、とは思っている(ウォロフ語の数の読み方は、どれもみんなネコの名前にはぴったりだったのだけれども)。
 わたしが心の奥底で愛する<アフリカ>という地がどこかで<ニェネント>へと結びつき、それはアフリカに渡ったランボーへの、単純に「興味」ということを越えた、<共振>といってもいいことなのだ。

 今日は、今のわたしのもうひとつの「熱狂」、テレンス・スタンプの、また別に注文してあったDVD『遥か群衆を離れて』が到着した。
 3時間に近い長編なので、次の土曜日あたりに観てみようかと思っている。また、テレンス・スタンプの別の主演作、『夜空に星のあるように』も注文してしまった。こちらも来週早々には到着することだろう。

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 COVID-19の新規感染者は今日、東京都で3865人と過去最多になった。この事態に、小池東京都知事は対策として「病院の病床を効率的、効果的に生かすかが鍵になる」と語ったのだが、その「鍵」とは、なんと、「特に一人暮らしの方々などは、自宅も、ある種、病床のような形でやっていただくことが、病床の確保にもつながるし、その方の健康にもつながる」ということなのだ。
 つまり、「もう病院では面倒見ないから、COVID-19に感染しても自分ちで寝てろ!」ということだ。何でまた感染した人が自宅で寝てれば「その方の健康につながる」ことになるのか、まるで「地獄の使者」のような発言だ。重症化して呼吸困難にさえなったとき、ECMOもない自宅でどうせよというのか。自宅でただ一人で「死」を迎え入れよというのか。
 わたしだって「ひとり暮らし」しているわけだから、こ~んなことを自治体のトップが語ったりしたら怒り狂いますね。

 一方の、国のトップであるスカ首相はどうしているかというと、せっせとオリンピックで金メダルを獲得した日本人選手に「祝福」のツイートを繰り返しているという。そして、「COVID-19対策」については何も語らないままである。
 スカ首相は今は「オリンピックこそ自分の支持率を回復するチャンスだ」とばかりに、そんなツイート作戦に夢中になっているようだが、他のことは何にもやらないまんまのスカ首相に、「メダリストを祝福して、いい首相だね」などという声がかかるとでも思っているのだろうか。しかも、昨日東京で新規感染者が三千人を超えたことを受け、記者団が「どう対応しますか?」「国民にメッセージを出す必要は感じませんか?」と質問したことに対し、菅首相は、無言のまま官邸を後にしたのだという。これはあとになって官邸側から「本日はお答えする内容がない」と、異例の<取材拒否>メッセージが出されたのだという。
 まあ、秘書官や側近が原稿を書いておいてくれないとスカ首相の「頭の内容はカラッポ」だということはすでによく知っていることだけれども、そんなに正直に「内容がない」ということを率直に言われても、あきれてしまう。