ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2019-03-23(Sat)

 四連休も半分終わってしまった。このままどこにも出かけないで連休を終わらせるのもつまらない。横浜で今週から、宮本隆司さんの撮った「首くくり栲象」さんの写真展が開かれている。31日の最終日にはトークや映像の上映、そのあとパーティというイヴェントが組まれていてその日に行こうと思っているのだが、前に宮本さんと会ってお話ししていたとき、「クノップフの画集が見たい」ということだったので、「お貸ししますよ」みたいな話をしていたのだった。だから今日でもその写真展会場に画集を持って行って、まあ宮本さんが会場にいらっしゃればいちばんいいのだが、それでもギャラリーに預けてでも宮本さんにお渡しして、それで31日に返してもらえばいいのでは?などと考えているのである。
 その会場である横浜のBankART SILKというスポットは、去年クローズしてしまったBankART Studio NYKの代替スポットとしてオープンしたスポットで、わたしはまだいちども行っていないし、とにかくあのあたりは迷うと始末の悪い場所に思えるので、とにかくはいちど場所を確認するつもりで行ってみようと、そのクノップフの画集を持って、夕方に、まずはニェネントくんに食事を出してから家を出た。

 6時ごろに横浜、日本大通り駅に到着。チラシに載せられた地図を見るととってもわかりやすい場所なのだけれども、そういう場所でもわたしは迷ってしまったりするから気が抜けない。しかししばらく歩くと「シルクセンター」というネオンをつけた大きな建物があり、つまりこの中に「BankART SILK」がある。わかりやすかった。
 余談になるが、「シルクセンター」というと、わたしはどうしても今の「サンリオ」の前身の「山梨シルクセンター」のことを思い出してしまう。「山梨シルクセンター」などという名まえでいながら当時(わたしが高校の頃だっただろうか?)は出版社で、しかもマイナーな「現代詩」の書籍を専門的に刊行していた。どの本も装填がおしゃれだったあたり、今思えばのちの「サンリオ」へのルーツを感じさせるのだけれども、わたしも何冊か持っていた。「天沢退二郎の詩集を何か持っていたな」と今調べたら、『取経譚』という詩集だった。それがやはり「現代詩路線」は売れなかったのか(売れるはずがない)撤退し、いつしか「サンリオ」という社名になってしまい、それでも「サンリオ文庫」なんていうのはいろいろとお世話になったのだけれども、もうサンリオさんとしては出版事業からすっかり手を引かれてしまったのである。余談おしまい。

 それでその「BankART SILK」へ入ってみる。あの「Studio NYK」とはちがって、普通の画廊(ギャラリー)のようである。今はその空間を分割し、宮本さんの展示スペースはかなり狭い。これでは作者の宮本さんもそうしょっちゅうはギャラリーに詰めてはいらっしゃらないだろうし、もちろんこの日もいらっしゃらなかった。受付の女性に聞いても宮本さんが次にいついらっしゃるかはわからないようで、ほんとうはギャラリーに画集を預かってもらって宮本さんに手渡してもらおうかと思ったのだけれども、そういうわけにもいかないようだ。
 ちょっと残念だったけれども、宮本さんが栲象さんを撮られたドキュメント写真を拝見し、そこから自分なりにインスピレーションとかをいただいた。

 改めて31日にまた来ることにして外に出て、せっかく横浜まで来たのだからちょっと横浜っぽい夕食をして帰ろうかと思う。しかし、このあたりのレストランとかはかなり高額メニューだし、ファーストフードの店も見当たらない。もうちょっと歩けば「中華街」ということで、中華の店もない。
 歩いていると道沿いの公園の奥に、スポットライトを浴びた桜の木があった。「ソメイヨシノ」ではない種類なのか、もう花が満開になっていた。

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 「いいものを見た。出て来た甲斐があった」とか思って公園を出ると、目の前に中華の店のネオンが赤く輝いていた。引き寄せられるように店の前に行ってメニューを見ると、中華街的な価格設定ではなくて「いいかな」という感じ。ドアから覗いた店の中も好みだったので、今夜はここで食事する。
 好物の「上海焼きそば」に「餃子」、それと生ビールとで、ひとり春の到来を祝うのだった。

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