ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2024-07-07(Sun)

 この日も関東東海地方は「災害級の暑さ」になるだろうと、スマホのニュースの見出しには書かれていた。もちろんこのあたりも、35℃を超えて猛暑日になるのだろう。
 でもこの日わたしは、となり駅の映画館に映画を観に行くことにした。観に行くのは、先月いちど観ている黒沢清監督の『蛇の道』。やはり面白かったから、もういちど観に行くのだ。それにこんな暑さのもと、冷房を効かせたウチの部屋でまどろむのもいいけれども、「映画館」というスポットはまさにわたしにとっての「避暑スポット」ではある(映画館からウチに帰るときがキツいかもしれないが)。

 映画が始まるのは10時30分からなので、余裕をみてだいたい1時間早くに家を出る。この日も外はよく晴れていて、また暑くなりそうだけれども、まだこの時間はそこまでに暑くはない。
 駅に着いてホームで電車を待ち、電車が来るともう次の駅が目的駅だから、乗るとあっという間に着いてしまう。そして、映画館も駅の建物から外に出ないで行けてしまうから、これもあっという間に着いてしまう。

       

 この映画館は、上映が始まるまで待つロビーがけっこう気もちいい。本を読みながら開場、開映を待つ。
 今日は本編上映前の予告で、来週末から上映される『関心領域』と、『ドライブアウェイ・ドールズ』という作品との予告を見た。『関心領域』は「観たい映画」の一本で、楽しみにしているのだけれども、『ドライブアウェイ・ドールズ』という映画のことはこれっぽっちも知らなかった。予告を見るとこれがイーサン・コーエンの監督作品で、マーガレット・クアリー(わたしはこの女優さんが気に入っているのだ!)が出演するコメディ映画なのだ。
 コーエン兄弟がもういっしょに映画を撮っていないことは知っていたが、前に読んだのではたしか「イーサンはもう新しく映画をつくるつもりはないようだ」みたいな話で、じっさい新作はジョエル・コーエンの単独での監督作品だったはず。それがけっきょく、イーサン・コーエンも単独で映画を撮ったということなのか。
 わたしはもちろん、コーエン兄弟の作品なら観たいし、この『ドライブアウェイ・ドールズ』には、あの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』に出ていたマーガレット・クアリーが出演しているのだから、なおさら観たいものだ(すでに1ヶ月前からもう、都心の映画館とかでは公開されているのだが)。

 これは帰宅してから調べてみたのだけれども、コーエン兄弟が2人で撮った2018年の『バスターのバラード』は「Netflix」で配給・配信されているし、そのあとジョエル・コーエンが単独で撮った『マクベス』は「Apple TV+」での配信ということで、どうもこのところ、普通に映画館で観られないかたちの映画が多くなっている。こういう作品をぜ~んぶ観ようとしたらば、いろんな配信サーヴィス会社と契約しておかなければならないということなのか。むむ、そういうことはやってられないなあ。
 それでこの『ドライブアウェイ・ドールズ』のことだけれども、イーサン・コーエンは、この映画を夫人のトリシア・クックと共同で製作し、脚本も共同で書いているようだけれども、それは要するに今までの兄弟のジョエル・コーエンの役目を夫人に置き換えたということなのか。そしてこの作品、「3部作」の予定だそうで(「レズビアンB級映画三部作」というのだそうだ!)、その第2作「Honey Don't」は、マーガレット・クアリー主演で、先日撮影を終えたところだという話だ。その3本ぜんぶ日本でも公開され、こうやってとなり駅の映画館でもやってくれればいいけれども。

 というわけで映画は12時30分ぐらいに終了。「せっかくだから昼飯も買って帰ろうか」とも思ったが、映画館の近くの「成城石井」のお弁当はやっぱり安くはないので自宅駅に戻り、駅前のスーパーで、「まぜるだけ」で食べられるという「冷麺」を買い、それから「ニラ」が安く売られているのを見て「レバニラ炒め」とか食べたくなり、いっしょに買って帰ったのだった。帰り道はもう、相当に暑かった。
 帰宅してテレビを見ていると、この日ついに、静岡では40.0℃ジャストの気温になったそうだ。このあたりも相応に暑く、もうエアコンをつけていないとやっていけないのではあった。

 この日の6時からのテレビ「世界遺産」は「世界を変えた植物」として、「ジャガイモ」「ゴムノキ」「綿(ワタ)」がヨーロッパへ伝わる過程の話など。
 「ゴムノキ」は南米アマゾン原産で、原産地では利権のために「ゴムノキ」の苗の国外持ち出しを禁じていたのだけれども、イギリスはその「ゴムノキ」の苗を盗み出して自国の温室で栽培し、それを東南アジアのイギリスの植民地で大がかりに栽培させたのだという。「綿(ワタ)」はまた、アメリカなどで悲惨な奴隷の話を生むわけだ。いろいろと興味深い番組の30分、だった。