ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2024-03-03(Sun)

 最近よく行く映画館で上映されていて、ちょっと観たいと思っていたヨルゴス・ランティモス監督の話題の『哀れなるものたち』の上映が、いつの間にか終わってしまっていた。「まあいいや」と思っていたのだが、今日になって、となりの駅の映画館で来週から上映されることがわかった。それならば観に行こう。となり駅の映画館の方が近いし、チケット料金も少し安いのだ(スクリーンは小さいが)。

 今日も晴天で空には雲ひとつ見えず、気温も昨日よりは上がって暖かい日になった。陽が照って暖かくなると、ニェネントくんは部屋に陽射しが射す時間帯になるとキャットタワーの上で丸くなり、ひなたぼっこをする。ニェネントくんがキャットタワーの上でひなたぼっこをしているのを見ると、「今日は暖かいんだな」と思うことになる。

 午前中に北のスーパーに買い物に出かけ、ニェネントくんのネコ缶とか買う。ブロッコリーのちょっと日の経ったのが半額の50円で売られていたもので、見た感じはちっとも傷んでいないし、まだウチに残っているというのにまた買ってしまった。もうブロッコリーを主食にしようかという勢いだ。
 買い物の帰り、ウチのそばでいつものようにハクセキレイがちょんちょんと跳ねていた。ハクセキレイの姿を見ると心がなごむ。

     

 午後から、NHKのEテレで『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』という、アメリカのストップモーション・アニメーション映画が放映された。監督はトラヴィス・ナイトという人。
 わたしはブラザーズ・クエイヤン・シュヴァンクマイエルらのストップモーション・アニメーション作品の大ファンで、この作品も楽しみではあったけれども、先にネットで検索してみたこの作品のヴィジュアルは、先に書いたようなストップモーション・アニメとはずいぶんと肌合いも違うものだった。
 そういう「アメリカ系」のストップモーション・アニメというと、古くはティム・バートンの『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』とか『コープス・ブライド』とか。近年ではウェス・アンダーソンの『ファンタスティック Mr.フォックス』や『犬ヶ島』とかがあって、ブラザーズ・クエイヤン・シュヴァンクマイエルの作品の根底にチェコの人形劇があったことに対し、アメリカのものはもっと自由な発展をしたものかとは思う。わたしはティム・バートンの作品も大好きだし、ウェス・アンダーソンのものも味わいがあって好きである。
 『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』も、じっさいに観てみたら気に入るかもしれないなと思って観始めた。物語の舞台はむかしの日本で、ちょっとした「ファンタジー・アドヴェンチャー」のようだ。
 ただ、作品の中でじっさいに動く「パペット」は、あんまりにも動きがスムースだし、表情もクルクル変化して、はっきりいって「まるで3Dアニメみたいだ」というか、3Dアニメにしか見えないのだった。もちろんコレをじっさいに「ストップモーション・アニメ」で造形して撮影したことは「驚異」なのだろうが(どうやら3Dプリンターを多用したらしいが)、わたしの心の中の「ストップモーション・アニメーションとは」と思う気もちとのズレが、あまりにも大きかった。「コレだったら3DのCGでやるのとおんなじじゃないか。あえてストップモーション・アニメでつくる意味がわからない」とは思ってしまうのだった。

 それでマジメに観るのをやめてしまい、テレビはつけたままにしながらも、パソコンをいじり始めるのだった。そうすると途中から、歌川国芳の骸骨の幽霊がモデルだと思える大きな妖怪が登場し、そのシーンはまさにわたしの思う「ストップモーション・アニメーション」のようで、「こういうのをもっとやってくれれば良かったのに」とは思うのだった(わたしは見逃したけれども、北斎の「富嶽三十六景」の「神奈川沖浪裏」をモデルとしたシーンもあったらしい)。
 さいごのエンド・クレジットでは見ごたえのある絵も登場したし、そこで骸骨の妖怪の撮影シーンもちょっと紹介された。バックの音は三味線に擬した音を使った「While My Guitar Gentry Weeps」で、このエンディングはよかった。
 この放送では日本語吹き替えだったけれども、オリジナル版ではシャーリーズ・セロンレイフ・ファインズ、そしてルーニー・マーラらが声を担当していたらしい(思わぬところで懐かしいブレンダ・ヴァッカロの名前もあった)。どうも、アメリカではアニメ映画の音声に、かなりビッグネームの俳優が参加するみたいだ(ジブリ作品の音声とか相当に豪華だ)。

       

 ニュースで読んだのだが、北陸新幹線の開通に合わせて、能登地震の被災地の上空を「ブルーインパルス」を飛行させるという計画があるらしい。まだ水道も復旧していない地域が多いというのに、空にわずか何十秒間かジェット機が飛んでヒコーキ雲を残して、それで誰が喜ぶのだろうか。
 な~んて思っていたら今、東京都庁舎をスクリーンに映像を流す「プロジェクションマッピング」というのが始まっているらしい。小池都知事は「新しい名所になるよう世界にPRしていきたい」とのたまっているらしいが、このプロジェクト全体で18億円の予算が計上されているという。
 写真でしか見ていないけれど、別にどうでもいい感じだ。夜しか見られないわけだし、これだったら以前の東口の「3Dニャンコ」の方が「見に行きたい」と思うだろうし、18億円あったら、いったいどれだけのことができるだろうか(ま、わたしは千葉県民だから語っても空しいが)。