ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2023-07-06(Thu)

 今日は国分寺の「てんかんクリニック」での診察予約日で、脳波検査の予定が入っている。わたしの脳は「側頭葉てんかん」で傷んでるし、バイクにはねられた事故でしばらくして「慢性硬膜下血腫」で倒れ、頭蓋骨に穴をあける手術もやっているし、もうボロボロであろう。変な結果が出て「即入院!」などとならないことを祈る。
 脳波検査は朝10時からなので、8時前に家を出る。出るときにはまだ雨が降っていて、この日の予報では雨は早いうちにやみ、あとは晴れて暑くなるだろうということだったので、出来ればじゃまになる傘は持って出たくはなかったが、まだギリギリ傘は必要な雨量だったので、折りたたみ傘で出かける。

 ウチの駅では楽に座れたが、時間はまだ朝のラッシュアワー、次の駅で一気に混み合ってしまった。わたしはすぐに武蔵野線に乗り換え、埼玉県を横断して西国分寺へ行き、そこからひと駅だけ国分寺駅へ乗るルートの計画。武蔵野線に乗り換えるときはすっごい混み合っていて「これで西国分寺まで座れないとキツいな」と思ったが、次の駅で降りる人が多くて無事に座ることができた。
 先日『熊』の本を読み終わったので、今日から何を読もうかと考えたのだが、どうせウチの本棚にある本のほとんどは内容を憶えていないから、何を読んでも「初読」というところ。それなら今まで読んだ本で、内容を憶えてなくっても「面白かった」という本を読もうと、ナボコフの『プニン』を選んだのだった。
 武蔵野線には1時間ぐらい乗っていたのだが、そのあいだ読書に熱中して、自分の感覚ではあっという間に西国分寺へ着いた。
 中央線を国分寺駅まで乗って、駅を出るとしっかり雨は上がっていて、青空も見えた。まだ9時半をちょっとすぎたばかりで早すぎるので、駅前の商業ビルに立ち寄ってみたけれど、どこも「10時開店」でまだ開いてなかった。こういうことはしばらく前にもやった憶えがあるな。

     

 「もういいだろう」とクリニックへ行き、まずは診察の前に「脳波検査」。ふせえりに似た感じのオペレーターの方に頭にいっぱいコードを取り付けられ、このセッティングだけでけっこう時間がかかった。
 いざ始まると、ベッドに横になったわたしの閉じた目の上で、フラッシュライトのような光が短い間隔で点滅を繰り返すのだ。ちょっと『2001年宇宙の旅』のボーマン船長気分というか、「トリップ感覚」である。これが2分ぐらい続くとしばらく休んで、また同じ光の点滅が始まる。
 けっこう長い時間続く検査で、わたしの感覚では1時間ぐらい続いたのではないかという感じ。じっさい終わってみると、最初のセッティングをいれてほぼ1時間の「トリップ」ではあった。

 次は先生の「診察」というか「問診」で、考えてみたらわたしは今まで(10月の発作以来)、ただ「発作が起きた」ということ以上に自分の状態を話していなかったわけで(そのあいだ2回しか通院していないが)、発作のために前の職場を解雇されたこと、それ以来発作の再発も恐れて仕事に就いていないこと、ひとり暮らしであること、今は「生活保護」を受けているわけではないこと、そして発作のせいで多くの記憶を失ってしまったことなどを伝えた。
 先生も「仕事を見つけなさい」とはおっしゃらなかったし、発作で記憶を失うケースでは、新しい記憶から失われるので古い記憶は残ってるでしょう。ということ。その通りです。わかってはいたけれども「残念ながら、一度失われた記憶は二度と戻っては来ません」と。
 脳波検査の結果は「異常」は認められなかったということで、このことは正直ホッとした。

 診察を終えてクリニックを出て、時間は12時半になっていた。来るときにのぞいてみた商業ビルに入ってちょっと買い物をし、NewDaysで昼食用にドリンクとBLTサンドとを買う。
 帰りは中央線でお茶の水に出て、メトロの千代田線で帰るという路線をとる。駅のホームでベンチに座って、買ったBLTサンドを食べた。帰りの電車の中ではスマホばかりを見て、読書の方はダメだった。

 自宅駅に着いて2時過ぎ。いつもの駅前のスーパーに立ち寄って少し買い物をして帰路に着いた。
 帰り道は陽射しも強く、帰宅したら一気に汗が噴き出した。「もう夏だな」と思う。
 わたしの病院通いは終わったので、次はニェネントくんの「健康診断」なのだが、昨日書いたようにニェネントくんは今は「猫ニキビ」感染中。もうしばらくこのまま様子をみて、いつまでも改善しなければまずは自宅近くの「どうぶつ病院」で診てもらい、「健康診断」で手術を受けた南流山の「どうぶつ病院」へ行くのは、そのあとにしようかと思う(やっぱり、もっと早くに「健康診断」に行っておけばよかったな)。

 わたしの夕食は、前に駅前のスーパーで安く売られていたのを買ってあった、レトルトの「親子丼」。2つ買ったのがそのひとつがとっても不味かったので、この日は買い置きの鶏肉とタマネギを加えて調理し、「まあまあ」の味になった。
 そのあとはまたヒッチコックで、この日は『間違えられた男』を観た。この作品は「実際に起きた、犯人でないのに捕らえられた男の話」を忠実に映画化したもので、重苦しい空気のただよう作品だった。