ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-07-09(Fri)

 今日は三ヶ月に一度の、国分寺のクリニックへの通院日。仕事も休みを取り、朝は少しのんびりとする。クリニックの予約は10時半なので、少し余裕をもって8時半ぐらいに家を出る。今日も梅雨空で、雨はそのとき降ってはいなかったが、今にも降り出しそうな雲行きだ。

 国分寺へ行くのはけっこう簡単で、途中JRの武蔵野線に乗り換えてずっと乗りつづけ、西国分寺という駅でまた乗り換えれば次の駅が国分寺。「簡単」というよりも、この経路で行くとまるで都心を通らなくていい。車内はときどき混み合うけれども、基本はけっこう空いている。車窓風景はいささか殺風景とはいえ、ずっと広い空が見れるのがいい(今日の空は灰色の雲に覆われているが)。ずっと乗り換えの心配なしに同じ電車に乗りつづけるので読書に専念できて、あまり窓の外を眺めたりもしないけれども。

 国分寺到着。

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 今日は診察というよりも処方薬をもらってくるだけの「問診」の日。特にその後変化もなく、話すこともないのだけれども、COVID-19のワクチンについて、わたしのように側頭葉てんかんの持病があり、その抑制薬を服用していることはワクチン接種に問題はないのか聞いてみた。先生は即「まったく問題はありませんよ」と答えられ、「ワクチン、受けて下さい」と言われるのだった。

 それで今日は処方薬局で不愉快な思いをした。わたしを担当した薬局員がわたしに、「その後良くなられてるのでしょうか?」みたいに、わたしの病状を聞いてくるのだ。前にもこの処方薬局では同じ目にあったことがあり、薬局として客とそういう話をすることを推奨しているのかもしれないが、この薬局はわたしの通う「てんかんクリニック」の目の前にあり、てんかんを抱えられた人が多く来られるはずである。
 まず、「てんかん」は治らない(外科手術という方策もあるが)。ただ、抑制薬で発作が起きることを防いでいるだけで、じっさいのところ「治療」ではない。そういうことを、処方薬局では「この人はこの処方薬で発作を抑えているのだな」ということまで理解すべきである。そうすれば「良くなられているでしょうか?」と聞くことがまずはナンセンスであることがわかるはずだ。
 そして、そのような「問診」まがいのことを、なぜゆえに処方薬局員が客に問わなければならないのか。まずはその処方薬局を訪れる前にクリニックで担当医と話しているわけで、そんなことを再び処方薬局で話す必要がなぜあるのか。
 わたしは正直、自分が「側頭葉てんかん」であることを、必要なく人に話したくはない。そこには自分なりにデリケートな感覚を持っているつもりだ(今、こうやって見知らぬ読者に向けて「告白」してるわけだが)。それで、悪いが「医師」でも何でもない人物が、わたしに病状を聞き、それで例えば病状が悪化していたらその薬局員は医師のような的確なアドヴァイスができるというのか。何と答えればいいのか。
 まさか「興味本位」に聞いているわけでもないとは思うが、「てんかんクリニック」の真ん前にある「調合薬局」として、てんかん患者のデリケートな気もちを理解すべきだと思う。
 気もちを抑えることができず、上記のようなことを、その担当薬局員に伝えた。普通だったらもうこの調合薬局には来たくないところだが、いちおう「自立支援医療費」の関係でこの調合薬局を書類上で指定してあるので、「もう行かない」というわけにもいかない。

 さて、いつもこの国分寺のクリニックに来たときには、帰りに三鷹とかに寄り道して駅近くのお気に入りの古本屋に行ったりするのだけれども、ちょっと今はウチにも読みさしの本、まだ読んでない本がたまっているので、「これ以上<積ン読>になることはやめよう」と、まっすぐに帰路に着くのだった。

 自宅駅に着くと少し雨が降っていた。「野良ネコ通り」を歩くと、今日はいつもの<定位置>にハナクロの姿が見られた。
 こうやって何度もハナクロと顔を合わせていると、だんだんに「かわいいな」と思うようになってくる(それでは、今までハナクロのことを「かわいい」と思ってなかったっみたいだけれども)。うん、すべてのネコはかわいいのだ。

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 東京などでは来週から、またまたまたまた<緊急事態宣言>が発令される。いつまでもいつまでもいつまでも<緊急事態>が<日常>なのだとされ、人々は精神的にも疲労困憊しつくしている。
 そんなとき、内閣の西村経済再生担当大臣が、金融機関に対して「酒の提供をつづける飲食店への働きかけを要請」して槍玉にあがっている。
 もうどこまでもどこまでも「アルコール」こそが今の「COVID-19禍」の元凶という姿勢を崩さないわけだけれども、6月からのほぼ「禁酒法」というような政策下でもこうやって新規感染者は増加をつづけているわけで、「酒を提供する飲食店のせいだ」という論法も成り立たないのではないか。しかもこの西村大臣の発言、金融機関に「あそこはヤバいぜ!」と契約を打ち切れよな!とはたらきかけるようなもので、一種「密告制度」でもあり、飲食店のみならず金融機関からの反撥の声が上がっている。
 ここまでやるのなら、今まで酒を出すことで成立していた居酒屋などに、もっとしっかりした補償をほどこすのが国の役割であり、これでは「(自分の店で酒を出すような)非国民をつるし上げろ!」という戦時下の日本の状況の再現であろう。
 まあ、自民党というのは今の情況で放置しておけば、いくらでも「戦時下の翼賛体制」を再現しようとするわけだ。