ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2022-12-02(Fri)

 この日は、早朝にFIFAワールドカップの「日本vs.スペイン」の試合がある。日本にはこれが第3戦で(ほかの国もみ~んなそうなんだけれども)、予選的な意味合いがある「グループステージ」の最終戦。日本はここまで1勝1敗で、この日のスペイン戦に負けると次の決勝ステージに進出出来なくなる。そして勝てば決勝ステージのベスト16に入る。これが引き分けると、同時間帯に別の会場でやられる「ドイツvs.コスタリカ」の結果次第ということになるという。なんだか、「いったいどういうことになってしまうのだろう」と、またまた「にわかサッカーファン」の血が騒ぐ。
 この朝の試合開始は午前4時ということで、それは何というか、わたしが仕事をやっていた頃ならばとっくに起きている時間(もう電車に乗っているのだ)だし、今でもその頃の習慣でか4時ぐらいにいちど目覚めてしまうことが多いし、「早朝4時からのゲームだぜ」といっても、そんなに「そりゃあ大変だ」という気もしないし、「これはいっちょう見てみよう」という気分ではあった。

 思っていた通り、アラームのお世話にならずとも、ちょうど4時10分前に目覚めてしまう。「では起き出してテレビを見ようか」とリヴィングへ移動すると、ニェネントくんも「おっ!今日はめずらしく早いね!」って感じでわたしについて来る(今日は悪人ヅラで、あんましかわいくないニェネントくん)。

     

 ニェネントの朝ごはんを出してあげ、わたしはサッカー観戦。開始10分ぐらいの早い段階で日本チームは隙をついてスペイン陣地に攻め入って、以後の展開に期待を持たせてくれる。この攻撃はすぐに排除されてしまったが、そのあとはスペインチームのボール保持率が圧倒的に高く、こういうところも前の対ドイツ戦に似た展開。「もうまったく攻め込めませんね」と思っているうちに、1点献上してしまった。もっと点を取られてもしょうがないような展開だったけれども、かろうじて0-1で前半は終了。ここまでのシロウト感覚では「やっぱり、0-2とか0-3とかで負けちゃうかなあ」という感じ。まあ対ドイツ戦のときに似た感覚。「だとしたら後半に猛攻を見せてくれるかな?」という期待はあった。

 後半開始。対ドイツ戦のときと同じようにメンバーを入れ替え、これがまた、あっという間にスペインチームの隙をついて攻め入り、あっという間に同点にしてしまった。見ているわたしも興奮。さらにその直後、ゴールわきのラインぎりぎりのところから日本が蹴返して、これがしっかりとゴール。ついついテレビの前で拍手してしまったが、このゴールはこのときは「ラインアウト」ということで(じっさいは審査継続)すぐに得点にはならなかった。このときのリプレイを見ても、おしいところでボールはラインを割っているように見え、「こりゃあしゃあないわ」という感じではあった。
 それでしばらく見ていると、わたしがちょびっと画面から目を離したあいだに「日本、逆転!」とテレビでは大騒ぎになっていた。「えっ!その得点の瞬間、見逃がしたんですけど」と、そのリプレイを待つのだけれどもなかなかやってくれない。ようやくリプレイが流れると、それはちょっと前に「ラインアウト」だろうと思われたシーンで、つまりアレは「ラインアウト」ではなかったという判定だったのだ。
 この大会では審判に「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)」という制度が導入され、もうディジタル的に「ボールの行方」を追っているのであって、本来のルールでの「ボールが完全にラインから出ていないかぎり有効」ということが、このケースで適用されたのだ。
 先に書くと、この場面での「VAR判定」は世界的に物議を醸し出し、この日はこの報道で大変なことになってしまったようなのだが。

 むむ、逆転したのはめっちゃうれしいが、まだまだゲームの残り時間は30分以上ある。もうめっちゃ恐ろしい。テレビでは同時進行の「ドイツvs.クロアチア」の経過が示され、コレがもう一進一退というか、逆転に次ぐ逆転みたいな感じで、その経過と同時に、「このグループでこの2試合のあと、どのチームが<決勝ステージ>に勝ち進むのか」などとテロップを入れる。
 この時点で日本はスペインにリードしてるとはいえ、いつひっくり返るかわからないだろうというのがわたしの思いだし、ドイツとクロアチアでどっちが勝つのかもまったくわからない。この4チーム、どのチームも<決勝ステージ>に進出する可能性があるし、つまりどのチームにも敗退する可能性がある。

 この、日本が1点リードを奪ってからのスペインの攻撃が強烈で、もう日本はまったくスペイン陣地に攻撃を仕掛けるな~んて出来ないし、もう始終ボールはスペインが保持し、日本はゴールに攻め込まれるボールをクリアするのでせいいっぱい。見ていて「ホラー映画」でも見ているように怖かった。
 長いアディショナル・タイムも何とかやり過ごし、ついに日本が勝利した。うれしかった。

 この日はこの試合を観戦するだけでわたしの精力を使い果たしてしまった感じで、あとはダラダラという一日を過ごしてしまった。昨日つくった「肉じゃが」もあるから、食事のことで「何を食べようか」と頭を使うこともない。

 ‥‥今日は、サッカーのことばかりを書いてしまった。