ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2022-05-19(Thu)

 早朝、出勤で外に出ると、この朝、外の世界は濃い霧に包まれていた。
 おそらく視程はせいぜい二百メートルぐらいでしかなく(いや、百メートルぐらいだろうか)、これだけ濃厚な霧に出会うのも久しぶり。歩く道の先は真っ白で、何が待ち受けているのか何もわからない。映画「ミスト」(わたしのいちばん怖い映画)を思い出したりもする。
 ちょうど日の出どきで、そんな霧の向こうに赤い(サーモン色の)太陽が昇ってくるところでもあった。

     

     

     

 勤務先駅に着いてみれば、もう時間も経ってしまっていたし、とてもそんな「霧」などということではない。
 歩いていると、道路沿いの信号機のケーブルボックスに、スズメが頭を突っ込んでいる姿が見られた。このケーブルボックスのことはしばらく前にも書いた記憶があるが、このケーブルボックスの穴の中にスズメは巣をつくり、雛を育てるのだ。
 この日、その丸い穴の奥にスズメの雛の姿をみることは出来なかったけれども、このスズメの姿勢は穴の中の雛にエサをあげているのか、とにかくは雛へのケアをしているのだろうと思う。

     

 そのうちきっと、このケーブルボックスの中からスズメの雛が顔を出すところを見てみたい。

 東京周辺では、「COVID-19」新規感染者はまた減少して来てるみたいだ。「増えたり減ったり、減ったり増えたり」の繰り返しでウンザリするけれども、どうも基本的な「規制」は緩和する方向で進んでいるみたい。今は「屋外でまわりに人がいなければマスクしなくていい」という方向も出てきてるみたいだ。それは当然のことだ。前にも書いたが、ついでに「屋外でまわりに人がいなければタバコを吸ってもいい(但し、携帯灰皿を持っていることはマスト!)」としてもいいのではないかと思うのだが、これは「反対意見」が山ほどありそうだ。

 ちょっと前に書いた「となり駅の映画館」のことだけれども、今上映されている映画に『MEMORIA メモリア』というのがあり、「知らない映画だなあ」と調べてみたら、これがあのアピチャッポン・ウィーラセタクンの新作で、ティルダ・スウィントンが出演している映画なのだった。
 とにかく今のわたしは「情報弱者」であって、こんな映画の存在はまるで知るところではなかった。上映は明日までで、上映時間は午後4時50分からの1日1回のみ。「これは何をおいても観に行かなくてはならない!」と、ニェネントくんの夕食を出してあげたあと、そのとなり駅の映画館へと出かけるのだった。

 むむむ。行ってみて、開場された映写室に入ってみると、観客はわたしを含めて5人しかいなかった。この映画館はけっこうカルトな作品でもそれなりに観客は集まるものかと思っていたが、ちょっと残念だった。

 それでわたしは今では、映画を観るときにはいつも映写室内の最後列の席に座ることに決めていて、今日もそうしたのだが、ひとつ困るのは、そんな「最後列」からだと、映写されるクレジットが読めないという問題があるのだ。
 いちおうわたしは、映画のエンドクレジットはさいごまで見る人間で、それはその映画の中での俳優のキャスティングの確認、そしてスタッフ(特に撮影監督)の確認をしたいのと、使用されている音楽の情報をしっかりと得たい(いや、それ以外にも、映画の「エンドクレジット」から得られる情報は多いのだ)というのがあるわけで、そこで「なるほど」と納得することも多い。しかし今は、そんなクレジット文字が読めないではないか。
 先日新しくメガネをあつらえたわけで、そのときの矯正度数が甘かったかとも思ったが、このあいだ「どうなのよ」と、古いメガネと比べてみたら、実はおんなじなのだった。やはり単に、自分が「後ろの方の席」を選ぶようになったことに原因があるようだ。
 しっかし、やはりそのあたりは「クリア」に読み取りたいとは思うわけで、実はもういちど、メガネをつくり直そうかとは思っているのである。