ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2022-02-26(Sat)

 ロシアによるウクライナ侵攻はさらに拡大し、民間の高層住宅を破壊する映像もテレビで流された。もしも仮にプーチン・ロシアがウクライナ政権を認めないということがこの侵攻の口実にあるとしても、一般市民の居住する住宅を攻撃するとなると、もはやその行為を擁護することは出来ないだろう。

 プーチンは「ウクライナはロシアが建国の手助けをした国だ」と、その友好性を主張もしているようだけれども、「ウクライナ史」を調べると、ロシアは20世紀以降、とてもそのようなことは言えないことがわかる。
 ロシア革命以後、紆余曲折あってウクライナは「ソヴィエト連邦」に統合されるが(このとき、「ウクライナの支配をめぐりウクライナ人民共和国軍、ソビエト赤軍、ロシア帝政派の白軍、白軍を支援するフランス軍・イギリス軍・ポーランド軍、ネストル・マフノ率いる無政府主義者の黒軍、ウクライナのゲリラを中心とする緑軍などが争った」と、Wikipediaの記述にはある)、大きな小麦生産地域であったウクライナはつまりはソヴィエトに搾取され、さらにソヴィエトの農業集団化政策の失敗により、「ホロモドール」と呼ばれる大飢饉に見舞われる。これはのちに、「ロシアによるウクライナへの<ジェノサイド>」と認定されている。
 下のポスターは、もう少し前の時代のウクライナの「反ロシア」ポスターで、「他国のものは要らないが、自国のものは渡さぬ!」と、ロシアの双頭の鷲から子供を守っているウクライナの母が描かれている。

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 ここで見るかぎりでは、とてもロシアとウクライナに恒久的な「友好関係」があったとは思えないし、プーチンはその強権的な「ソヴィエト連邦」がいまだに存在しているかのごとくに、もしくはその「復活」を希求しているがごとくの采配をふるっているのだと思える。

 しかし、プーチンは今回の「ウクライナ侵攻」で世界の同意を得られると思っていたとも思えず、「ついにトチ狂ったか?」という感もあるが、この背後には習近平の「中華人民共和国」の存在があり、プーチン習近平と固い同盟を結び、これからの世界情勢を「ロシア連邦」と「中華人民共和国」とで牛耳って行こうという思いがあるのかもしれない。そこには、「アメリカ合衆国の弱体化」という現実もあるだろうか。
 今回の件では、イギリスのBBC newsの「プーチン氏はなぜウクライナに侵攻したのか、何を求めているのか」という記事が読んで役に立った。

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-60475360

 この「事変」で日本がこわいのは、昨日も書いたことだけれども、反動勢力の声が大きくなり国家全体が右傾化することだと思う。反動勢力は、「ロシアや中国のような国にならないように」と、けっきょくはロシアや中国と同じように<民主主義>の崩壊を招くのだ。

 わたしは今日は何もやらなかった。午前中はウクライナのことをあれこれと思い、午後からはまた長い午睡。午睡から目覚めたあともちょびっと『鳥の生活』を読み、そのまま眠ってしまった。