ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2023-05-13(Sat)

 夜中に何となく目が覚めると、ベッドの上にニェネントくんがいてわたしと並んで寝ていたのだけれども、朝に目覚めるとそのときにはどこかに行ってしまっていた。

 今日は土曜日なので、朝はFMの「ウィークエンド サンシャイン」を聴く。この日は先日亡くなられたハリー・べラフォンテがライフワーク的に編纂した、『The Long Road to Freedom』というCD5枚組のコンピレーション・アルバムの特集だった。
 これはアフリカ系アメリカ人のルーツ音楽というか、アフリカの、伝承音楽にまでさかのぼって、以後20世紀初めにアメリカで録音されたものまでの、アフリカ系の人たちの音楽の変遷をたどった音源。この特集はせいぜい番組の半分ぐらいやるのかなと思っていたら、番組ぜんぶこのCDの特集だった。興味深くも面白い特集だったけれども、まるでむかしやっていた「世界の民族音楽」を聴いているような感じだった。
 ちなみにこのCD、Amazonで検索したら、国内ではもう入手不可になっていたけれども。

 この日は午前中に雨が降り始め、明日明後日も雨になるという予報だったし、まだ雨の降っていないうちにと「ウィークエンド サンシャイン」が終わったらすぐに、北のスーパーへ買い物に出かけた。いちおう折りたたみ傘を持って出たが、外はまだ薄日も射していた。
 歩道橋のそばに、アスファルトのすき間から黄色い花がかたまって花を開いていたけれども、雑草にしては花も大きく、美しい花だ(「雑草」などというと『らんまん』の槙野万太郎に叱られてしまうのだが)。

     

 今日の買い物は朝食用のバナナとバターロールパン、それと安かったトマトなど。いちばん安いバナナはしばらく前まで98円(税抜き)だったのが、先月に118円になり、それがこの日には128円にされていた。バナナというのは入荷も安定した輸入品のはずだから、この値上げぶりは「えげつない」と思う。このスーパーはこういうことをよくやらかす。

 わたしは今、政府の「LGBTQ理解増進法案(じっさいには「理解を後退させる法案)」や「入管法改定」のことなどで、「なんて政府だ!なんて国だ!」と呆れかえっているわけだが、この日は「入管法改定」についてのネット記事を読んだ。
 この「入管法改定」については先月21日、国連人権理事会の恣意的拘禁作業部会、移住者の人権に関する特別報告者、宗教または信条の自由に関する特別報告者が「国際法に違反する」と指摘、「徹底的に見直すことを強く求める」と勧告する共同書簡を公開していたのだという。
 つまり政府はこの「勧告」を無視したわけだけれども、このことについて国会で、入管庁次長の西山氏という人物は「我が国に対して法的拘束力を有するものではないと承知している」と述べたというのだ。
 これは人権問題などに関して、国連やその他の国からの批判をまるで意に介さない国々、特に中国や北朝鮮と同様の態度であり、日本は中国や北朝鮮と同様の「人権無視国家」と言われて当然だろう。

 今日もそれに関連して、川口に暮らすクルド人のことを取材した記事も読んだ。
 クルドの人たちのことをこの日記でわかりやすく書くことはむずかしいけれども、トルコやイランに住むクルド人は長くトルコやイランから攻撃され続け、差別も受けている。そんな中、日本の川口にはトルコから逃れて来たクルド人らが2000人ぐらい暮らしているらしい。そういうクルドの人たちは主に川口にある「ビル解体会社」で働いていて、クルド人によって立ち上げられた会社もあるらしい。
 クルド人らは日本で難民申請しても却下され、「仮放免」という立場の人が多いという。本来は仕事をすることは認められず、病気やけがをしても健康保険証もない。
 中には日本でクルド人同士で結婚し子供も生まれ、特例的に「定住者」として居住が認められた家族もあるらしいが。

 こういった「ビル解体業」には日本人の成り手も少なく、今ではクルドの人たちの労働力がなければ成り立たない業種ではないかとも思えるのだが、今回の「入管法改定」が適用されれば、この川口にいるクルド人の多くがトルコへ「強制送還」されることになる。(以上、「The Asahi Shimbun GLOBE+」から)

 そもそも、「仕事をすることは認めない」とし、「健康保険証」も与えないでいながらも、「彼らの労働力が必要だ」とばかりに黙認しているというのは、「人権を無視して労働させる」という意味で、過去のアメリカでアフリカ系の人々を「奴隷」とした事実を思わせるところがある。

 昨日は、そんなクルド人も多く住むイランの映画『友だちのうちはどこ?』を観たのだけれども、偶然に一昨日にはNHKのBSでやはり、この映画が放映されていたらしい。
 今日はその『友だちのうちはどこ?』のあとにキアロスタミが撮った、『そして人生はつづく』を観るのだった。