ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2024-12-08(Sun)

 「昨日観た映画は心に残るいい映画だったな」と思うのだけれども、それで元気になるわけではなく、どうも逆に、朝からダウナーな気分に陥ってしまった(映画のせいかどうかはわからないけれども)。
 午前中からただダラダラと無為に時を過ごし、「ダメだなあ、どうしょうもないな」などとは思っていた。なんとか気分を変えたいと、午後から東のショッピングプラザに買い物に出かけることにした。そのスーパーにある100円ショップで買いたいものもあったし、やはりダウナーなときは歩くのがいちばん。

 外に出ると今日も相変わらずのいい天気で、空の青がまぶしい。それでもこの日は、まさに「綿菓子」みたいな白い雲がけっこういくつもプカプカと浮かんでいて、想像力をかき立ててくれる感じ。

     

 ショッピングプラザへ着き、まずは3階の100円ショップへ行って、買いたかったものをゲット。これで今日の買い物の目的は果たしたようなものだけれども、その100円ショップのとなりにはこの地域唯一の本屋さんがあるので、昨日につづいて「書店探索」。
 おや、「ちくま文庫」のコーナーに、つげ義春の文庫(「つげ義春コレクション」の、「ねじ式」の巻)が置かれていた。「『雨の中の慾情』映画化!」の帯が巻かれていて、『雨の中の慾情』の公開に合わせて筑摩書房もがんばっちゃったようだ。
 昨日観た映画の素材になった「雨の中の慾情」と「夏の思いで」とが収録されていて、その他の収録作品も気になったので、いっしゅんだけ「買おうかな」と思ったが、とりあえずその2作を立ち読みしただけになった。ケチ!
 「雨の中の慾情」は映画と同じ展開だけれども原作にはまだつづきがあって、登場した男女はやって来たバスにいっしょに乗るのだ。そして雨のやんだ空には虹がかかっている、というラスト(コレは映画のラストにもエコーがかかっていたのではないか、などと思う)。
 もうひとつ、「夏の思いで」も読んだけれども、これは主人公が自分の目の前で車にはね飛ばされて田んぼに倒れてしまった若い女性のところに駆け寄り、彼女が気絶していることをいいことにミニスカートの彼女のパンティをずり下ろしちゃうという話。このあとに「ひき逃げ事件」として捜査が始まり、「自分が疑われる」と思った主人公がそのとき履いていた靴を処分したり、むかし警察署からもらった表彰状を必死で探すというのは昨日の映画と同じ。これもつづきがあって、主人公が歩いていると日傘をさして片手を包帯で吊った女性とすれ違い、「懐かしいな」というのだったかな? 読んでいるうちに、「あー、コレは読んだことがあるな」と思い出したのだった。「雨の中の慾情」の方はまるで思い出せなかったが。

 さて、探しているハヤカワ文庫の『国家はなぜ衰退するのか』があるかどうか、いちおう見てみたのだけれども、これが見事に置かれていたのだった。「ようやく重版されたか」と奥付けを見てみると「十一月二十五日」に重版されていたようで、多分昨日行った「紀伊国屋書店」では、入荷はしたものの早くも売れてしまっていたのではなかろうか。ま、こういう田舎(?)の書店だからこそ、まだ残っていたのかもしれない。
 「買いたい」と思っていた本だからレジへ持って行ったけれども、上下巻で3080円。う~ん、ちょっと痛いなあ。
 レジで「Tポイントカード」(今は「Vポイントカード」だな)が使えるというので提示したのだが、あとでレシートをみてみると14ポイント付加されていた。むむ、税抜き2800円買って14ポイント。0.5パーセントかよ! 1パーセントのポイントが付くAmazonにさえ負けてるじゃないかよ。ケチくさいなあ。まあ文句を言ってもしょーがないが。
 とにかくは「欲しい、欲しい」と思っていた本を入手できたのだからうれしい。書店で「新刊書」を買うのなんて、3~4年ぶりではないかと思う。

     

 今はトマス・ハーディの『月下の惨劇』というのを読んでいる途中なので、読み始めるのはそっちを読み終えてからになる。
 しかしそのトマス・ハーディ、意外とひとくせもふたくせもあって、さすがに「文豪」というか、奥深いのだ。読み終えたら感想を書くけれども、とっても面白い。

 帰宅してから「つげ義春の作品」についてあれこれ検索していたら、昔出ていた『隣りの女』という作品集を見つけ、その作品集にはちょっと読みたいと思った「池袋百点会」も収録されていたし、それ以外の作品がまるで知らない作品だったことにも惹かれ、送料とも500円でお釣りが来る価格だったもので、つい注文してしまった。こんな小さなことの積み重ねでも、わたしの貧困の度合いは加速して行くのだ。

 夕方からは『世界遺産』、そしてニュースを見てから『ダーウィンが来た!』。
 『世界遺産』はハンガリースロバキアにまたがる、ヨーロッパ最大の鍾乳洞の特集。そして『ダーウィンが来た!』は「日本産ウーパールーパーを探せ」は、北海道に棲息していた「幼形成熟」をしたエゾサンショウウオ発見記。どちらも興味深くも面白かった。そのあと9時から、『日曜美術館』で「ルイーズ・ブルジョワ展」の特集を見た。ルイーズ・ブルジョワのことは何も知らなかったので、「そうだったのか」という驚きが強かった。やはり「ルイーズ・ブルジョワ展」を観に行こう。