昨夜、久々にニェネントくんがわたしの寝ているベッドに跳び乗って来て、わたしの脇で丸くなっていた。そんなニェネントくんをたぐり寄せ、わたしの胸の上に乗せてかまってやる。それでニェネントくんの顔をよく見ると、その左眼の斜め上のあたり、人間でいえば「こめかみ」のあたりの毛が直径5ミリぐらい抜け、その部分が出血して赤い色をしていた。一瞬それはネコ同士のケンカで傷ついたように見えたけれども、そ~んなわけもなく、部屋の中でどこかにぶっつかって傷ついたのか、それとも「また変な病気になってしまったのか?」と考えてあせった。
しかし今朝になってニェネントくんを抱き寄せてみると、その顔の左側だけでなく、右側の同じような位置にやはり同じような傷があるのだった。推測するにどうも、自分の顔まわりをなでるとき、自分で傷つけてしまったのではないかとは思う。もうちょっと、普段のニェネントくんの様子をウォッチしなければならないが。
禁煙を始めてから3日目。やはり朝に目覚めたあと、「とりあえず一服」したくなるのだけれども、身の回りにタバコがないのだからどうしようもない。「タバコ、喫いたいな~」とは思っても、それでタバコを買いに行くとかいうことはしないので、挫折することはないと思う(意外と簡単に、あっさりと挫折するかもしれないが)。
実は今、ずいぶん以前に買った「電子タバコ」のお世話にはなっている。わたしの持っているのは「水蒸気タバコ」というタイプのヤツで、煙の量は「タバコ」どころではないトンデモない量なのだが、やはりタバコとは別物で、ただ「口寂しさ」を緩和させてくれるだけというか、赤ちゃんの「おしゃぶり」のようなモノだと思う。
今日は昼にジャン=ピエール・メルヴィル監督の『影の軍隊』を観て、夕食のあとにはまたブニュエルの『銀河』を観た。
こうやって60年代や70年代の映画ばかりを観て、報道に触れることもなくなれば、今この2023年に生きているという感覚は、すっかり失せてしまうように思う。今日などはまた一歩も外に出なかったわけだし、「今を生きている」という実感に乏しい。
「今の小説」も読まず、「今の音楽」はなおさら聴かず、「今の映画」も観ない。そして「今の報道」に無関心になってしまうと、わたしは「水蒸気タバコ」で吐き出される、水蒸気の煙のようなモノになってしまうだろう。