ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2022-12-09(Fri)

 今日も昨日のように晴天で、11月中旬ぐらいの気温になったらしい。部屋にいてもたしかにこの週の初めのような寒さはなかったかと思うが、わたしはこの日はまったく外に出歩かなかった。きっと夜には満月「Cold Moon」も鮮やかに見えたことだろう。
 昼食はインスタントの焼きそばにしたが、そろそろ生麺での焼きそばを調理して食べたくなってきた。ずいぶんしばらくと生麺の焼きそばを買っていない。
 夕食はご飯を炊き、ゆでたブロッコリーとウィンナーとをあまり味付けも考えずにちゃっちゃっと炒め、マヨネーズを和えておかずにした。不味くはないがそこまで美味くもなく、やはり炒め合わせるときに味付けを考えなくてはいけないと思うのだった。

 朝ネットをみていると、吉田喜重氏が亡くなられたとのニュースが目にとまった。89歳であられたという。そのニュースをみると、「『秋津温泉』の監督」という紹介のされ方だった。わたしの意識では吉田喜重監督の代表作は『エロス+虐殺』あたりかと思っていたのだが、今となっては『秋津温泉』こそ、なのだなあと思った。
 いや実はわたしとて、『秋津温泉』は「傑作」だと思い、何度も何度も観た大好きな映画ではある。たいていの映画は何もかも忘れてしまっているわたしだが、この映画のだいたいのストーリー、そして何よりも岡田茉莉子自死するラストシーンの展開は、けっこうはっきりとおぼえている。
 Facebook吉田喜重監督を追悼するコメントを投稿し、そこでも『秋津温泉』を賛美したのだけれども、まさに「『秋津温泉』がすばらしい!」とのコメントを複数いただいて、亡くなられた吉田喜重監督には申し訳ないが、ちょっとうれしくなった。

 そうするとまた『秋津温泉』を観たくなってしまい、どこかサブスクで無料で観られないものかと探したが、さすがに今はこれだけ古い映画は観られない。「もうこの際DVDを買ってしまってもいいな」と検索すると、そこまでに高くもなかったのでつい注文してしまった(あと、観たかったデイヴィッド・リンチ監督の『マルホランド・ドライブ』も注文してしまった。今日は「浪費」である)。

 実はわたしは吉田喜重監督の『戒厳令』のDVDをなぜか持っていて(レンタル落ち商品で、きっと安く売られていたのだろう)、今日は吉田喜重監督の追悼をこめて、この『戒厳令』を観ようと思い、途中まで観たのだが、「残りは夕食のあとにしよう」と中断し、けっきょくそのまま観ないで寝てしまった。

 この日も『物語 世界動物史』を読み進め、今日は「サイ」や「キリン」について。特にキリンについては興味深く、ヨーロッパ人はキリンのことを中世に知ってはいたはずだがその後その存在を忘れてしまう。それで1827年、エジプトの商人がサバンナから雌のキリンの子2頭を生け捕りにしてカイロに連れて来て、その土地のヨーロッパ人(商人や領事館員)に公開する。これが人気を集めることになる。エジプトの商人は「くじ引き」でヨーロッパ人にそのキリンを譲渡することにし、イギリスとフランスがくじを当てる。
 イギリスのことはわからないのだけれども、フランスのパリではまさに「センセーショナル」なキリンのブームが起きたらしい。これはどうも日本での「パンダブーム」をしのぐものだったようで、女性たちはこれからしばらく、キリン柄の服装、キリンを模したヘアスタイルに身を包んだらしい(ちょっとあとでネットで調べたのだが、子どもたちはキリンの姿のクッキーをパクつき、男性もまた、皆がキリン模様のネクタイをしたというから、そりゃあパンダもかなわないだろう)。平和な時代だったのだな。
 やはり人々は首の長いキリンのスタイル、その身体の模様、そして何よりもその優しい眼と長いまつ毛に魅了されたらしい。わたしだってキリンの瞳には惚れているさ。

     

 やはり「動物」についての本は面白いと思い、しばらくは小説を読むのは中断して、こういう「動物モノ」のノンフィクションを読みたいと思った。そのうち、「上野動物園」にも行きたいと思うようになるのではないか。そう思う。